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【初心者必見!】自転車チェーンの掃除・注油方法を完全解説

チェーンの洗浄方法
悩んでいる人
チェーンの注油&洗浄方法が知りたい人

自転車のチェーンって、どのように掃除や注油をしたらいいんだろう?

どんなアイテムを使って、どんな手順でやればいいの?

 

ピカピカにしたいなあ!

いい状態で自転車を保ちたいなあ!

 

こんな方にオススメの記事です。

【この記事で分かること】

  • チェーンの掃除をする本質的な理由
  • 掃除の頻度
  • チェーンの掃除で使うアイテム一覧
  • 掃除方法の解説
  • チェーンオイルの注油方法
  • よくある質問
かける
かける

自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します!

「チェーンのメンテナンス教本」ともいえる、情報の詰まった記事ができました。

3ページにも及ぶ内容でして、ぶっちゃけ長いです(汗)

 

でも、途中で読むのをやめるのは、もったいないですよ。

 

1000台以上の自転車を掃除してきた私が、経験してきたノウハウを全て詰め込みました。

これだけの情報を覚えていれば、チェーンのメンテナンスは完璧です。

 

インスタのフォロワーさんから頂いた「初心者目線の質問」も載せつつ、分かりやすく解説しています。

 

ブックマーク必須の本記事を、どうぞご覧ください!

なぜ、チェーンを掃除しなければいけないのか?

具体的な手順を解説する前に、「掃除の大切さ」についてお伝えします。

意外と、本質的な理由まで知っている方は少ないと思いますので。

 

掃除する意味を知れば、より一層、熱心に作業ができるはず。

早く洗い方が知りたい!」という方も、焦らず、じっくり読んで頂くと嬉しいです。

掃除の必要性とは

チェーンを掃除するメリットは二つ。

  1. チェーンの寿命を延ばす
  2. 走行パフォーマンスの向上

 

これが、本質的な理由です。

「見た目をピカピカにするため」というのは、表面的な理由に過ぎません。

チェーンの寿命を延ばす

掃除をしないと、チェーンの寿命が縮まります。

溜まったゴミが研磨剤と化し、金属を“無駄に早く”削ってしまうからです。

 

掃除をして、ゴミを除去すれば、チェーンを長持ちさせることができます。

 

  • そもそも、チェーンの寿命って何キロくらい?
  • 「チェーンの寿命」って、何で決まるの?

 

詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています。

走行パフォーマンスの向上

当然ながら、走りもよくなります。

  1. 無駄な抵抗(=ゴミ)がなくなる
  2. 無駄な重量(=ゴミ)だけ軽くなる

→より軽やかに、より楽に、走ることができるようになる

 

すごく汚れたチェーンを洗うと、違いがよく分かります。

チェーンに付着するごみの量は、多い時で「10g以上」にもなるんですよ。

チェーンを掃除する頻度は?

チェーンオイルが切れてきたらでOK。言い換えると、オイルを注すタイミング。

「300~500kmに一回」の頻度ですね。

 

オイルの耐久性は、モノによって異なります。

粘度が高く、高耐久な「ウェットタイプ」の場合で、約500km持ちます。

 

オイルが切れてくると「キュルキュル」系の、金属が擦れ合う音が鳴り始めます。

そうなる前に、掃除をしましょう。

 

頻度が多い分には、何の問題もありません。

「掃除」と「注油」は必ずセットで行うこと

掃除と注油は必ずセットです。

「掃除だけ」「注油だけ」ではだめですよ。

 

よくあるのが、注油だけしているパターン。ひたすら油を継ぎ足している方ですね。

 

油を付けすぎると、チェーンがゴミだらけになって、様々な悪影響を及ぼします。

 

油を付ける前に掃除が必要ですし、掃除をしたなら油を付けなければいけません。

掃除に使うアイテム一覧【洗浄剤で結果が決まる】

ここからようやく、チェーンの掃除方法を順番に解説します。

 

  1. 掃除に使うアイテム紹介
  2. 掃除手順の解説
  3. チェーンだけを綺麗にしても、すぐに黒くなる理由
  4. 掃除に関するよくある質問

 

まずはアイテムからです。

 

以下のアイテムを用意しましょう。

  • ワコーズ チェーンクリーナー(ブラシ付属)
  • ワコーズ フォーミングマルチクリーナー
  • テムレス(ゴム手袋)
  • マイクロファイバーウエス

ワコーズ チェーンクリーナー(ブラシ付属)

掃除に使う洗浄剤は、ワコーズの「チェーンクリーナー」を買ってください。

ここはあえて、指定します。

 

というのも、チェーンの掃除って洗浄剤が命なんですよね。

 

アイテムがショボかったら、誰がやっても、どれだけやっても、綺麗にならない。

使う洗浄剤で既に結果が見えている」といっても過言ではありません。

 

安い消しゴムでは何回擦っても消えないのに、良い消しゴムだと軽く「スッ」と消える経験をしたことがあるでしょう?

それと同じです。

 

ワコーズのチェーンクリーナーを用意するのを、強くお勧めします。

ブラシも付いてきますから、便利です。

 

 

・・・というと、こんな声が聞こえてきそうですね。

ギモンの声
ギモンの声

200円くらいで買える「パーツクリーナー」じゃだめなの?

オススメはしません。表面の汚れしか取れないから。

チェーンにパーツクリーナーを使ってはダメ

特に速乾性ですと、ブラッシングする間もなく乾いてしまいますし。

チェーン掃除には効率が悪い。

 

対してチェーンクリーナーは、「遅乾性」です。時間をおいても乾きにくい。

ジワジワ油を溶かし、柔らかくします。

その間にブラッシングをして、ゴミを掻き出すのです。

 

パーツクリーナーだけで掃除を完璧にしようとすると、至難の業ですね。。。

 

非常に大切なので、もう一度いいます。

チェーンの掃除は、洗浄剤選びが大切。使う洗浄剤で、既に結果が見えています。

ワコーズ フォーミングマルチクリーナー

チェーンクリーナーだけでも十分キレイになります。

 

しかし、「フォーミングマルチ」と組み合わせると、もっともっと綺麗になるんですよね。

チェーンの中に入り込んだゴミを、泡の力で押し出してくれるからです。

 

掃除したのに、オイルを注したらすぐに黒くなった」という経験はありませんか?

あれは、中にゴミが残っているから起こるのです。

 

そのごみを除去するのに、フォーミングマルチクリーナーを使います。

チェーンクリーナーと組み合わせて使うのがベスト。

本記事では、これら2つの洗浄剤を使ったやり方で解説します。

テムレス(ゴム手袋)

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手が汚れないよう、ゴム手袋も必須です。

オススメは「テムレス」ですね。

 

まあ何でもいいですが、「耐油性」のあるものを選んでくださいね。

マイクロファイバーウエス

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汚れを拭き取るためのウエス。

マイクロファイバーウエスを使うのが、最もオススメです。

  • 普通のタオルと違って繊維が引っかからない
  • 吸水性抜群
  • 繊維が細かく、汚れを取りやすい

 

もちろん、なければフェイスタオルでもいいです。

自転車のチェーンをピカピカに掃除する方法

具体的な手順を解説します。

【全体の流れ】

  1. チェーンクリーナーを吹きかける
  2. 入念にブラッシング
  3. ウエスで汚れを拭き取る
  4. フォーミングマルチクリーナーをかける
  5. ウエスで拭き取る

 

これを30秒にまとめた動画がコチラ。

 
 
 
 
 
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ただし、「黒い汚れが全くつかなくなるほど綺麗な状態」にするには、チェーンだけ洗ってもだめです。

他のパーツも掃除しないと。

 

次の項目で解説していますから、先に目を通しておくといいかもです。

 

では、順にやっていきましょう。

チェーンクリーナーを吹きかける

チェーンの洗浄方法

「チェーンクリーナー」をよく振った後、ぐるっと一周吹きかけてください。

写真の位置で吹く→ペダルを反対に回転させる→チェーンをずらす

これを約4回繰り返せば、チェーンが一周します。

 

チェーンクリーナーを付ける量は、「チェーンの表面が湿る程度」でOK

ボタボタ垂れるほど吹かなくていいです。

 

1分ほど時間をおいて、浸透させます。

ディスクブレーキ車」の場合は、スプレーがローターに付着しないよう気を付けてください。

音鳴りが発生したり、制動力が落ちたりします。

手を壁にしつつ、優しく吹きましょう。

入念にブラッシング

チェーンの洗浄方法

チェーン掃除の肝となる「ブラッシング」をしていきます。

 

丁寧にやるか、雑にやるかで、結果が大きく変わりますよ。

【ブラッシングのコツ】

  • 「10cm」を1区画として、ブラッシングを進めていきます。
  • チェーンの中央(ローラー)を20往復、側面のプレートをそれぞれ10往復しよう。
  • 適度に“圧”を掛けながら擦ろう。
  • 汚れを拭くのは、全て終わったらでOK。

 

ちょっと大変ですが、手を抜いてはいけません。

チェーンの洗浄方法

とにかく、汚れを触ってあげることが大切。

「ブラシが当たっていない部分」が全くない状態を目指して、細かいところまで掃除をしましょう。

ウエスで汚れを拭き取る

チェーンの洗浄方法

一周終わったら、ウエスで汚れを拭き取ります。

 

親指で「グッ」と強くつまみ、1区間20cm幅を目安に、5往復以上させてください。

結構な力で「ゴシゴシ」拭くのがポイントです。

 

もう既に、チェーンの表面はある程度キレイになっているはず。

しかし、写真のように、プレートの内側や、外から見えない隙間には、まだ汚れが溜まっていますよね。

フォーミングマルチクリーナーをかける

ここでポイント。

フォーミングマルチクリーナーの出番です。

 

フォーミングマルチクリーナーをチェーンにかける

フォーミングマルチクリーナーを吹きかけると、泡が「モコーーッ」と膨らみます。

そして、汚れや油に反応して水滴に変わり、ボタボタと落ちます。

 

泡が、外から拭き取れない内部の汚れを押し出し、そのまま水滴となって外へ排出するんですね。

チェーン 分解図

チェーンの分解図

チェーンを分解するとこのようになっています。

このうち、ローラーの内側にある汚れも浮かして落とす

 

だから、細かなところまで綺麗に仕上がるのです。

一周吹きかけましょう。

ウエスで拭き取る

チェーンの洗浄方法

最後にもう一度、ウエスで汚れを拭き取れば終了です。

力強く、ゴシゴシと、入念に行いましょう。

 

フォーミングマルチクリーナーを使う前と、使った後では、このくらいの差があります。

チェーンの洗浄方法

フォーミングマルチを使う前

チェーンの洗浄方法

フォーミングマルチを使った後

チェーンの内側にある細かな汚れが取れているのが、確認できるでしょう。

 

同じアイテムを使って、同じ手順を踏めば、誰でも簡単にマネできますよ。

「完璧な掃除」を目指す方へ【他のパーツも洗うべし】

スプロケットの洗浄方法

しかしながら、「完璧」を目指す方にとっては、まだ不十分です。

確かにチェーンは綺麗になったのですが、ペダルを回すと黒い汚れが付着してしまいます。

 

なぜか。

「チェーンの通り道が汚れているから」ですね。

 

具体的に言うと、これら3つのパーツです。

  1. リアディレイラー(プーリー)
  2. スプロケット
  3. クランク(チェーンリング)

 

全てを掃除してようやく、「黒い汚れの全くない、完璧な状態」にできます。

 

チェーンをブラッシングするタイミングで、全てのパーツを掃除するのがおすすめ。

 

「一気に全部汚して、一気に全部綺麗にする」というイメージです。

途中でちょこちょこ拭きながらやっていては、キリがありませんから。

 

それぞれのパーツの洗い方は、こちらの動画が参考になります。

 

細かなところまで、掃除をしましょう。

自転車スプロケットを外さずに掃除する

 

汚れがヒドい時は、クランクとスプロケットは外してから洗った方が早いかもですね。

「難しそう…」と思っている方も多いですが、実は、めちゃくちゃ簡単です。

 

工具さえあれば誰でも出来るレベルですから、興味がある方はチャレンジしてみるのもいいでしょう。

「チェーンの掃除」に関するよくある質問

何か疑問が生じた方もいるでしょう。

 

お店で働いていて、お客様からよく聞かれる内容に答えます。

Youtubeで紹介されていた「マジックリンでチェーンを洗う」のはアリですか?

絶対にダメです。切れますよ。

詳細をまとめました。

チェーンを切ってから洗ってもいいですか?(ピン、ミッシングリンク)

自己責任でなら、どうぞご自由に。

確かに、チェーンを切ってからの方が洗いやすいですよね。

しかし、切ると耐久性が落ちる(切れやすくなる)のも事実です。

ブラッシングは必須ですか?拭くだけじゃだめですか?

なるべくブラッシングはいりますね。

表面を拭くだけだと、ローラー内部の汚れが取れないからです。

本当に軽い汚れなら、拭くだけでもいいでしょう。

スプロケを外さずに、パーツクリーナーを掛けまくってもいいですか?

液が「ボタボタ」と垂れるほど掛けない方がいいですよ。

表面に付く程度ならOKですが。

「フリー」や「ハブ」の中にあるグリス(油)を溶かしてしまう危険性があるからです。

 

結果、ホイールの寿命を縮めることになります。

割とやってる人が多いので、注意しましょう。

<掃除パート>まとめ

一旦まとめます。復習です。

  • なぜ、掃除をしなければならないのか?
    →ゴミを除去し、寿命を延ばすため。またパフォーマンスの向上。
  • 掃除の頻度は?
    →300~500kmに一回です。オイルが切れるタイミング。
  • チェーンを綺麗にできるかは、「使う洗浄剤」で結果が決まります。
  • ブラッシングが掃除の肝。とにかく時間を掛けて、入念に。
  • フォーミングマルチクリーナーをかけると、細かな汚れも取れます。
  • チェーンだけ掃除しても、黒い汚れは完全に取れません。通り道も全て洗うと、完璧です。

 

続いて、「注油」のパートへ移ります。

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