
自転車の「パンク修理」や「タイヤチューブ交換」の値段って、いくら掛かるのだろう?
乗っているのは、普通の自転車だよ。
ママチャリとか折り畳みとか、子供の自転車とか。
自転車屋に行って聞くのも面倒だから、参考程度に知りたいなあ。
ついでに、修理に掛かる時間や、混雑する時間帯も教えてもらえると助かる。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 自転車の「パンク修理」「タイヤ(+チューブ)交換」の値段
- パンク修理とタイヤチューブ交換の違い
- パンク修理で済む場合、タイヤ交換しなければならない場合
- 「パンクかな?」と思ったらまずやって欲しいこと

自転車ショップで働く私が解説します。
少しでも参考になれば幸いです!
【ママチャリ】自転車の「パンク修理」「タイヤチューブ交換」 値段は?
結論からお伝えすると、目安料金はこんなところ。
- パンク修理(1か所):約1000円
- タイヤチューブ交換(前輪):約4500円
- タイヤチューブ交換(後輪):約5500円
※あくまでも目安。選ぶタイヤや店の工賃によって変わります。
→「タイヤチューブ交換」は、工賃と商品代金を含めた金額です。
前輪・後輪で価格が異なるのは、“後輪”の方が手間がかかるからですね。

「パンク修理」と「タイヤチューブ交換」の違いがよく分からない…。
一緒じゃないの!?
と思う方も多いでしょう。
違いを詳しく解説します。

なお、記事後半部分で【虫ゴムが破れていないかチェックする方法】を解説します。
これには必ず目を通し、実行していただきたいです。
なぜならば、もし虫ゴムが原因で空気が抜けているだけならば、部品を入れ替えるだけで簡単に直るからです。
費用も手間も少なくて済む。自転車屋にもいかなくてOK。
知っているのと知らないのでは、大きな違いですから。
「パンク修理」と「タイヤチューブ交換」の違い
パッチを貼って直すのが「パンク修理」
おそらくみなさんの頭にイメージがあるでしょう。
「黒いシール(パッチ)」をチューブに貼って穴を塞ぐのがパンク修理です。
こういうやつ。
一般的な自転車のタイヤの中には「チューブ」が入っており、実は“二重構造”になっています。
タイヤの中に直接空気が入っているわけではないんですよね。
私も自転車ショップで働くまで、知りませんでした…(笑)
で、このチューブに穴が開くと「パンク」するわけです。
その穴を塞いで直すのが、あらためて「パンク修理」ですね。
タイヤもチューブも、新しいものに変えるわけではありません。
だから、商品代はほとんど掛からないため、比較的安く済みます。(約1000円)
本体を交換するのが「タイヤチューブ交換」
「タイヤチューブ交換」は、モノ自体を新品に換えます。
修理ではなく、“交換”なのです。
タイヤとチューブを交換するとなると、車輪を外さなければなりません。
だから…
が掛かります。
車輪の脱着も不要、部材の代金も安い「パンク修理」に比べ、費用が高くなるのはそのためです。
パンク修理で済む場合、タイヤチューブ交換が必要な場合
刺さりものパンク(小さい穴)はパンク修理
パンク修理で対応できるのは、主に「刺さりものパンク」の時。
鉄くずなどを踏んで、チューブに小さい穴ができてしまった場合ですね。
しかし、タイヤ全体の様子を見て考えなければなりません。
「チューブだけの修理で済む」と判断した時のみ、パッチ修理で対応します。
「リム打ち」というタイプのパンクで、大きな穴が二つ開いてしまっている時は、「チューブ交換」で対応することも多いです。
劣化、摩耗、穴が大きいなど→タイヤチューブ交換
全てのパンクを、「パンク修理」で対応することはできません。
タイヤチューブ交換になることもあります。
「パンク修理」で対応できなかったり、パンク修理でやってもすぐにまた穴が開くような時ですね。

よく分からないまま、タイヤチューブ交換させられた…。
パンク修理だったら1000円で済むのに、無駄に5000円くらいとられたよ。
儲けしか考えない、ぼったくり自転車屋だ!
みたいな。いや違うんですよ!
具体的な状況はそれぞれですが、おそらく“あなたのため”を思って、タイヤチューブ交換になったのだと思います。
分かりやすい例を紹介しましょう。
タイヤを「靴」、チューブを「靴下」に例えます。
靴底が擦り減り過ぎて、靴に穴が開いている状況だとしましょうか。
つまり、靴下が直接地面に触れている状態。
お客様がこういうのです。
「最近、靴下が破れちゃったんだよね。修理してくれない?」と。
状況を見たら、誰だってこう答えるでしょう。
「いやいや、その前に靴を変えなきゃ。靴下だけ直しても、また穴があくよ?」ってね。
これと同じことが、「パンク修理」「タイヤチューブ交換」でも言えます。
プロが「タイヤも変えた方がいいよ」というのは、決して儲けのためなんかではありません。
高いと感じるかもですが、自転車を使う上で避けられない“消耗品費”と考えましょう。
パンク修理/タイヤチューブ交換に掛かる時間は?
この記事を見た後、自転車屋さんに行かれる方も多いでしょう。
作業にどのくらいの時間を要するのか、目安を紹介します。
1時間もあれば終わります。
…がしかし、これはあくまでも目安です。待ちが発生しておらず、すぐに修理に取り掛かれる場合のイメージです。
場合によっては数時間掛かる場合もあったり、預かりになる場合もあります。
お店で聞いてみましょう。
ちなみにですが、よく混む時間帯は以下です。
あくまでも私の主観ですが、あらかた間違いではないかなと。
混むのを避けたいのであれば、上記以外の時間帯に行くのがオススメです。
【必見】よくパンクする人、タイヤの持ちが悪い人の特徴

タイヤの中で擦れて、ボロボロに
誰しも、「自転車に無駄な費用は掛けたくない」と思うでしょう。
パンク修理だって、タイヤ交換代だって、できれば払いたくないですよね。
高い修理代を払って嬉しい人なんていないはず。
でも実は…
言い方は悪いですが、自分のせいで「無駄な修理費用」を払っている方も多いです。
「よくパンクする人」「タイヤの持ちが悪い人」には、ひとつ大きな特徴があります。

- 定期的に空気を入れているでしょうか?
- 最低限、1カ月~2カ月に一回は空気を入れていますか?
- 普段から空気の減りを気にしてますか?
答えが「いいえ」なら、これから気を付けましょう。
実は、「空気を入れていない」だけで、自転車に甚大な悪影響を及ぼします。
パンク修理にお持ちになる方の実に約7割は、「空気圧不足」によるもの。
言い換えれば、月に一回空気さえ入れていればパンクは起こらなかったのです。
ショップに自転車を持って行く手間も、修理代も余計に掛かってしまう…
もったいないと思いませんか?
パンクしてから「空気入れてなかったな…」と後悔しても遅いです。
今日から空気入れを意識するようにしてください。
ぜひ、こちらの記事をお読みになり、空気の入れ方についておさらいしましょう。
【まず確認】虫ゴムが破れていないかチャックする方法

最後に一つだけお願いです。
重たい自転車をお店まで持って行く前に、ぜひやって欲しいことがあります。
「虫ゴムの状態確認」です。
「あれ、リモコンが反応しない!電池切れかな?」で、電池を出して変えてみるのと同じです。
それが自転車でいうところの「虫ゴム」でして、パンクかな?と思ったらまずはここを確認すべし。
運が良ければ、手間も費用も掛からずに修理ができますよ。
たいていのママチャリには「虫ゴム」が使われていますが、ここが劣化をすると、空気漏れを起こします。
はて「虫ゴムとは?」何かというと…
↑この銀の部分を左に回して緩めると、中に入っている棒が出てきます。
↓この棒を引き抜いてください。※中に空気が入っていると一瞬で抜けます。
抜いた棒に被さっている黒いゴムのことを「虫ゴム」といいます。
これは、中に入った空気の逆流(抜け)を防止するために必要な、重要な役割を持つゴムなんですね。
棒の中腹部分には穴が開いており、ここを虫ゴムが覆いかぶさることで、空気の“弁”となっています。
しかしながら、虫ゴムは消耗品です。
劣化をすると亀裂が入ったり、破れて取れてしまったりするんですね。
だいたい半年・1年以上経ってくると寿命が来てもおかしくはないな…て感じです。
虫ゴムが破れていると、タイヤの中の空気が漏れます。抜けます。パンクします。
例えば…
こんな小さな亀裂でも空気は漏れます。
ズル剥けてしまっているのは当然アウト。
虫ゴムが原因で空気が抜けて「パンク」だと勘違いしている方も多いです。
なので、まずはココを確認しましょう。
詳しい確認&交換手順はこちらの記事で解説中。
虫ゴムの交換で直れば、点検費用も安く済みますし、何よりお店に持ち運ぶ手間が大きく省けます。

「空気が抜けた!パンクかな?」と思ったら、まずはやってみてください。
虫ゴムの状態が悪くないのなら、本当にパンクしている可能性が高いです。
まとめ
先程はちょっと熱く語ってしまいました。でも、そのくらい「空気圧管理」が大切なのです。
「パンクしたくない」「自転車にお金を掛けたくない」と思うなら、空気入れを欠かさず行いましょう。
というわけで、最後に本記事の要点をまとめます。
【自転車の「パンク修理」「タイヤ交換」 に掛かる値段は?】
- パンク修理なら約1000円
- タイヤチューブ交換だと、前輪約4500円、後輪約5500円
- プロが必要だと判断したら、タイヤチューブ交換しなきゃダメ。
- 「靴」と「靴下」の例を思い出そう
- 空気を入れるだけで、パンクのリスクが激減する
少しでも参考になれば幸いです。