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【整備士が解説】自転車チェーンから音鳴りする原因と直し方

チェーンの音鳴り よくある原因4つ
悩んでいる人
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  • 自転車のチェーンから音が鳴っている
  • カタカタ、カタカタ、ガラガラ、キュルキュル…
  • 何が原因なのだろう?直し方が知りたいなあ。

こんなお悩みを解決します。

 

 

【この記事で分かること】

  • 自転車チェーンの音鳴り、よくある原因と直し方
  • ママチャリ/クロス、ロードバイク別に考えられるケース
  • ベルトの自転車が音鳴りする場合の原因
  • 直すにはどうしたらいいのか?

 

この記事を書いた人
かける

かけると申します。
.
■自転車安全整備士、技士資格保有
■日本一周
■年越し宗谷岬
■ブログ最高月間アクセス数35万PV

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かける
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自転車整備士の私が解説します。

 

「チェーンの異音」は様々な原因がありますが、実は簡単に直る場合も多いです。

本記事を読めば「どうしたら直るのか?」が分かりますよ。

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【整備士が解説】自転車チェーンから音鳴りする原因と直し方

チェーンの音鳴り よくある原因4つ

かける
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チェーンの音鳴りは「ママチャリ」と「スポーツバイク」によって、よくある原因が異なります。

 

結論、下記の通りです。

 

【ママチャリでよくある原因】

  • チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)

 

【スポーツバイク(クロス、ロード、MTB)でよくある原因】

  • フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)

 

中でも最も多い原因を赤文字で書きました。

ママチャリならチェーンケースとの擦れ。スポーツバイクならフロントディレイラーとの擦れです。

 

問題が起こっているかどうかの確認は、知識の無い方でも可能です。目視で分かります。これからお伝えする箇所をチェックしてみて下さい。

ママチャリから順に解説します。
※クロスバイクやロードバイクにお乗りの方は、次の項目へスキップして下さい。

 

もちろん異音の原因は本当に様々。今回紹介する原因ではない可能性も十分にあります。

本記事を参考にしつつ、分からなければお店へ持ち込んでください。中には重大なトラブルを抱えている場合もあります。

ママチャリでよくある原因

かける
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ママチャリでよくある原因が下記3つです。

 

【ママチャリでよくある原因】

  • チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)

チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)

ママチャリのチェーンケース

かける
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「チェーンが伸び、たるむことによって、ケースに擦れている」が最も多い音鳴りの原因です。

 

直すためには「チェーンを張る」という作業を行います。

 

 

ただし、この症状が出るのは下記の条件に当てはまる自転車のみです。

【症状が出る条件】

  • 変速(ギア)の無い自転車に乗っている
  • 変速はあるが「内装変速」タイプの自転車である
    →「外装変速」の場合は対象外

 

 

「変速(ギア)の無い自転車に乗っている」

…この条件は説明不要ですね。そのままでして、特に変速のついていない自転車に乗っている方です。2万円前後の安い自転車に多いです。

 

「変速はあるが“内装変速”タイプの自転車である」

…この意味がよく分からない方もいるでしょうから、解説します。

 

外装変速と内装変速

かける
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自転車の変速には2種類あります。

  1. 外装変速
  2. 内装変速

このうち、チェーンの張り調整が必要なのが「内装変速」タイプ。

これらは見た目が違うので、初心者でも簡単に判別可能です。

 


子供車のディレイラーガード

これが「外装変速」です。スプロケットとリアディレイラー(変速機)が特徴です。

ギア部分にはスプロケットと呼ばれるギア板がついており、ギアの段数分枚数があります。例えば「6段変速」の自転車であれば、スプロケットに6枚のギア板があります。

 

かける
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とにかく「スプロケット(主に6枚のギア板)」が付いていれば外装変速です。

外に変速機が付いているから“外装”です。


内装変速

内装変速これが「内装変速」です。ギアを切り替えるレバーが付いているのに、ギア板は1枚しかありません。ハブの中で変速を行うからです。

 

かける
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「変速があるのにギアが1枚しかない」なら、内装変速です。

 

そして今回、チェーンがたるんでケースに擦れるという症状が出るのは“内装変速”になります。

 

シングルギアや内装変速はチェーンがたるむ

かける
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  • ギアの無い自転車
  • 内装変速の自転車

上記の自転車は、走行距離に応じてチェーンのたるみ(伸び)が生じます。

たるんできたら、その都度「張り調整」を行う必要があるのです。

 

※外装変速の場合、変速機がたるみを取る機能があるため、張り調整は必要ありません。

 

 

チェーンが過度にたるみ過ぎると「チェーンケース」に接触し、音鳴りします。ガラガラ…と擦れる音ですね。

たるみを取る必要がある自転車なのに、何もメンテナンスしてこなかった方は要確認です。写真で解説します。

 

チェーンケースと擦れて音鳴りする原因

↑チェーンを覆っているカバーが「チェーンケース」です。

 

 

チェーンケースと擦れて音鳴りする原因

チェーンのたるみがない場合、ピンと張っています。だからケースには擦れません。新車の時はガラガラ音鳴りしていなかったはずです。

 

チェーンケースと擦れて音鳴りする原因

チェーンが伸びてくると張りがなくなります。

 

輪ゴムを両手で引っ張るとピンと平行に張りますが、手を近づけるとダラーンと垂れますよね。
 

それと同じで元々真っすぐに張っていたチェ―ンがたるみ、「赤丸」あたりでケースに擦れるようになります。これが最もよくある音鳴りの原因です。

 

かける
かける

擦れているかの確認は、裏側から覗けばわかります。

ペダルを回してみて下さい。チェーンがどこかと擦れていませんか。

 

※フルケースの場合、裏面もカバーで覆われているので見えません。

 

フルケースで中が見えない状態であれ、手で回してケース付近から「ガラガラ…」と音がするなら、チェーンのたるみが原因でしょう。あるいはチェーンケースが曲がっていて擦れている場合もあります。

 

 

直すには「チェーンの張り調整」を行えばOK。

サイクルベースあさひの工賃表を参考にすると、張り調整費用は「550円」となっております。
※23年10月現在

チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)

錆びたチェーン、古い自転車

かける
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  • チェーンが茶色く錆びていませんか?
  • 定期的にオイルを注していますか?

 

油が切れている場合「キュルキュル」という音が鳴ります。

メンテナンスをする人の方が少ないので、この音鳴りも非常に多い原因です。

 

自転車のチェーンにはオイルが必要不可欠です。

より滑らかに、より軽く走るためにオイルが欠かせません。オイルが無いと走りが重くなるほか、チェーンが錆びます。油によるコーティングが剥がれるからです。月に1回程度の頻度が目安。

 

まずやるべきことは「注油」です。

花に水をやらないと枯れてしまうように、チェーンにオイルを注さないと錆びるのは当たり前。音が鳴るのは当たり前の現象だからです。

 

ギモンの声
ギモンの声

【よくある質問】

チェーンのオイルってクレ5-56とかでもいいの?

…とよく聞かれます。

 

 

かける
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「適している」とは言えないですが、油を全く注さないよりは掛けた方がいいです。

>>自転車のチェーン油として5-56やラスペネを使うのはアリ?

 

ただ推奨はやはり「自転車用のオイル」を使うべきです。

ママチャリの場合、錆に強いオイルを使うのがオススメです。↓

 

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注油をしてもなお音が鳴るなら別の問題になります。一つずつ可能性が高いものから潰していきます。オイルは絶対です。

ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)

ママチャリのBB

かける
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ペダルの棒が付いている先には、「ボトムブラケット」という軸があります。

普段ペダルが滑らかに回転するのは、ボトムブラケットにベアリング(玉)があるからです。

 

このベアリングが割れると、漕いでいて「バキバキ」系の音鳴りが発生します。

 

 

直接的にチェーンの音鳴りではないものの、「漕いでいて音が鳴る=チェーンだ!」と思われる方も少なくないです。なので今回、原因の一つとして挙げました。

 

ベアリングがぶっ壊れるのは、ある程度使い古した自転車になります。

買ってすぐ壊れるようなパーツではないですね。

 

特に下記条件で起こりやすい印象です。※もちろんこの限りではありません。

  • 脚力の強い男子学生が乗っている
  • 2年以上通学で使った自転車

 

かける
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ベアリングが割れたなら、「ボトムブラケット」というパーツを交換します。

修理費用は高額になりがちです。

 

サイクルベースあさひの工賃表を参考にすると、下記の工賃となっております。パーツ代が別途掛かります。(23年10月現在)

 

 

 

中々一般人に「ボトムブラケットに異常があるか?」なんて分からないでしょう。

外からは中の状態が分からないので、経験に基づく判断によるところが大きいからです。

 

【注意】

ボトムブラケットは車種によって使うものが異なります。
メーカーから補修品を取り寄せる場合が多いため、買ったお店に持ち込んでください。

スポーツバイク(ロード、クロス、MTB)でよくある原因

ロードバイクの変速調整

かける
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続いて、ロードバイクやクロスバイクなどで音鳴りする場合の話です。

 

主な原因は下記になります。

 

 

【スポーツバイク(クロス、ロード、MTB)でよくある原因】

  • フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)

フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)

かける
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前側にも変速のある自転車の場合、ぶっちぎりで最も多い原因が「フロントディレイラーとチェーンの擦れ」です。

 

操作や調整で直ることが多いですが、どうしても音鳴りするケースもあります。

 

 

ロードバイク フロントディレイラー 音鳴りの原因

結論、原因はここの擦れ。前側の変速機=フロントディレイラーとチェーンの干渉です。

一応確認のために試してほしいことがあります。

 

【試してほしい事】

  • 走っていて音が鳴るギアを見つける
  • 自転車から降りて、後輪を浮かせ、手でペダルを回してみる
  • 写真の場所でフロントディレイラーとチェーンが擦れていないか目視で確認

 

かける
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…もし擦れていた場合のために、直し方を解説します。

 

  1. (特にロードバイク)トリム操作を使えているか?
  2. 変速の調整

 

音鳴りが直せない場合もある

ただし、どうしても音鳴り(擦れ)が取れないケースもあります。

特に以下の組み合わせで鳴る場合は仕方が無いこともあります。

 

【音鳴りしても仕方のないギアの組み合わせ】

  • 前ギア:一番重い × 後ろギア:一番軽い
  • 前ギア:一番軽い × 後ろギア:一番重い

 

フロントディレイラー トリムの説明

かける
かける

要するに「極端な斜め掛け(たすき掛け)状態」になる組み合わせで使っている場合、干渉が取れない場合もあります。

 

そもそも、そのギアの組み合わせが不適切ですので、なるべくチェーンが平行になるよう前後のギアを変速してください。

(特にロードバイク)トリム操作を使えているか?

フロントディレイラー トリムの説明

かける
かける

(特にロードバイクに乗られている方が対象です。)

 

フロントディレイラーの「トリム操作」はご存じですか?

音鳴りを解消するためのレバー操作です。半押しして使います。

 

擦れてガラガラ音鳴りしている場合、単に「トリム操作」が使えていないことが原因かもしれません。

「なにそれ、初めて聞いた」という方へ、こちらの記事で詳しく解説しています。試してみて下さい。

 

変速の調整

かける
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フロントディレイラーの調整が必要な状態かもしれません。

主に考えられる原因は下記の2つ。

 

  1. シフトワイヤーの張り調整
  2. H,Lアジャストボルトの可動域調整

 

専門知識が必要な作業になりますので、お店に任せるのがおすすめです。(下手に自分でいじって悪化させることが多い箇所です。)

チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)

錆びたチェーン、古い自転車

かける
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ママチャリと同じく、「オイル不足」「サビ」によっても異音が発生します。

キュルキュル…という音ですね。

 

スポーツバイクの場合、距離を乗る方も多いはず

  • 3-500kmに1回の注油
  • 1カ月に1回の注油

注油の頻度としてはこのくらいです。

 

ママチャリと違い、スポーツバイクの場合はオイルにも走行性能が欲しいところ。

錆を防ぐことも大切ですが、それ以上に「より滑らかな回転」も重視しますよね。

 

おすすめはワコーズのチェーンルブです。チェーンクリーナーで掃除をしてから注油を行ってください。詳しい手順はこちらで解説しています。

>>【初心者必見!】自転車チェーンの洗い方・注油方法を完全解説

ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)

かける
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走行時に「チャッチャッ」という音鳴りがするなら、下記が原因の可能性があります。

 

  1. ディレイラーハンガーの曲がり
  2. 変速不調

ディレイラーハンガーの曲がり

ディレイラーハンガーの交換

「ディレイラーハンガー」とは、リアディレイラーを取り付ける小さなパーツです。

主にアルミ、カーボン素材のスポーツバイクに採用されています。

 

ディレイラーハンガーの曲がり

ディレイラーハンガーが曲がると変速機自体が斜めになります。

それが原因となってチェーンの位置が悪くなり、「チャッチャッ」と音鳴りすることがあります。

 

かける
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直すためには、ディレイラーハンガーの交換が必要です。

曲がったら交換が必要な消耗品。

 

こちらの記事で詳しく解説しています。

>>ディレイラーハンガーの選び方と交換手順【曲がったら交換】

変速不調

自転車のリアディレイラーの変速調整

かける
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前側の変速と同様、調整が必要な状態になっているかもしれません。

 

主に「シフトワイヤーの張り調整」ですね。

 

シフトワイヤーは伸びるものです。伸びると変速の入りが悪くなります。

通常はレバーを押すごとに「ギア1.0」「ギア2.0」と入っていたものが、緩むと「ギア1.6」みたいな中途半端な位置に入ってしまうのです。

 

その結果、リアディレイラーが上がったり下がったりを繰り返すので、ガチャガチャと音鳴りします。
>>【自転車のリア変速不調】主な7つの症状と原因・解決方法

 

かける
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変速調整をすれば簡単に直りますので、お店で見てもらいましょう。

>>【車種共通】自転車のリアディレイラーの変速調整【完全理解】

【補足】ベルトの自転車が音鳴りする場合

ママチャリのクランク

かける
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最後に補足として、「ベルト」の自転車が音鳴りする原因を紹介します。

 

おそらく漕ぐと“ギュルギュル”と鳴ると思うのですが、これはベルトの擦れる音ですね。

音は気になると思いますが、走行には全く問題ありません。

 

【直し方】

  • まずはベルトを乾拭きする
  • ダメならシリコンルブを薄く塗布する

 

詳しくはこちらの記事にて解説しております。

>>自転車のベルトからキュルキュル「異音」がする時の解決方法

まとめ

最後に、本記事の要点をまとめます。

 

【ママチャリでよくある原因】

  • チェーンがたるみ、チェーンケースに擦れている(ガラガラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ボトムブラケットのベアリングが割れている(バキバキ)

 

【スポーツバイク(クロス、ロード、MTB)でよくある原因】

  • フロントディレイラーにチェーンが擦れている(カラカラ)
  • チェーンの油切れ、サビ(キュルキュル)
  • ディレイラーハンガーの曲がり、変速不調(チャッチャッ)

 

…中でも赤文字で書いた原因が最もよくある問題です。最初にチェックしてみて下さい。

本記事が誰かのお役に立てば幸いです。

 

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