
ちょっと助けて!緊急事態なんだ!
自転車のスポークが折れてしまっているんだけど、どうしたらいいの?
自転車屋さんまで数kmあるし・・・
この状態で自転車に乗っても大丈夫?
自転車について詳しくないし、もちろん自分で直すこともできないから、対処方法を教えて欲しい。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 自転車のスポークが折れたときに、店へ修理持ち込みするまでの流れ
→応急処置どのように行ったらいいか
→自転車に乗ってもいいのか
- 目安の修理時間と工賃
- スポークが折れた原因
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します。
先日、私の友人からこんな質問を受けました。
「たった今、自転車のスポークが折れちゃったんだけど、どうしたらいいの?もちろん、自分じゃ直せなくて(笑)」
恐らくこの記事にたどり着いたあなたも、同じような状況でお困りではありませんか?
そこで、スポーク折れが発生してから自転車店に修理持ち込みするまでの流れを、注意点を交えながら解説していきます。
この記事を見れば、正しい対処法を知ることができますよ。
ではご覧ください。
自転車のスポークが折れた時は?【応急処置~持込修理までの流れ】
第一に応急処理
「スポークが折れた!」と確認ができた時点で、真っ先にやること。
それは応急処置です。
折れたスポークを、近くにある折れていないスポークに巻き付けてください。
セロハンテープ、結束バンド、紐、洗濯バサミ、近くにある草の根っこでも。
何でもいいので、折れたスポークがブランブラン遊ばないようにしてください。
これをしないと、危険だからです。
折れたスポークを動かないように固定しないと、あちこち動き回ります。
それによって、
- 足に刺さって怪我をする
- フレームに傷をつけてしまう
- ホイールにダメージを与えてしまう
ということが起こりかねませんので、まず最初に巻きつけましょう。
乗って移動してもいいの?
スポークを縛り終えたら、安全に移動することが可能になります。
しかし、“乗って”移動するのは極力やめた方がいいです。
なぜなら、他のスポークに甚大なダメージを及ぼすから。
スポークは、例えると綱引きの“綱”です。
ハブ(ホイールの中心)から車輪側に、「ピンッ!」と綱を引っ張っています。
ホイールには30本前後のスポークがありますが、全てが均一に引っ張られることで、“円”を保っているんですね。
では、1本スポークが折れるとどうなるか。
つまり、綱引きの「引き手」が一人欠けたらどうなるか。
その部分だけ、もろくなりますよね。だって、支えがないのですから。
それどころか、周りのスポークにも影響を及ぼします。
本来、折れたスポークが吸収するはずだったダメージを、周りのスポークが受けることになってしまうから。
なので、スポークが一本折れた状態で乗り続けると、次から次へと連鎖するようにスポークが折れていってしまうのです。
そうなると、最悪の場合「スポーク交換」では済まなくなり、ホイールの交換が必要になる場合もあります。
ですから、極力乗るのはやめて、押して歩きましょう。
とはいえ、そうもいかない事情を抱えた方もいるでしょう。
例えば、こんなシチュエーションです。

- 自転車屋まで距離がある
- 家まで距離がある
- 歩いたら、会社や学校に遅刻してしまう
わ~、どうしよう。。。
このような場合、例外的に乗ってもOK。仕方ないです。
ただし、注意点を守って乗るようにしてください。
あまりにも目的地まで距離があるのなら、一旦自転車をどこかに駐輪して、自分の身だけ公共交通機関などで帰り、後で車で回収をすることも考えるといいでしょう。
修理時間と工賃
では、自転車屋さんにたどり着いたとして、どのくらいの工賃と作業時間が掛かるのでしょうか?
例えば、前輪のスポークが一本折れた場合の目安はこちら。(※料金はサイクルベースあさひ参考)
- 料金:3500~
- 作業時間:約40分
スポーク交換は作業に時間が掛かるため、実は料金のほとんどが工賃です。
スポーク一本の値段は、100円もしないですからね。
そして、作業時間はあくまでも目安。
その時のお店の混雑状況や、修理状況によって変わるでしょう。
スポークを交換すれば、再び乗れるようになりますよ!
スポークが折れた原因
そもそも、スポークが折れた原因って何でしょう?
「原因が特定できれば、これから気を付けられるのに・・・」と気になる方もいると思います。
スポーク折れの原因にも様々ありますが、多くは「金属疲労」によるものです。
言い換えると、スポークの疲労骨折。
自転車に乗っていれば自然と起こるトラブルであり、完全に防ぐことはできません。
しかし、スポーク折れをなるべく起こさないために出来ることはあります。
「丁寧に乗ること」です。
なるべく衝撃を避けて乗るようにすれば、スポークにダメージが溜まりにくくなり、折れる頻度が下がりますよ。
でも中には・・・

直しても直しても、次から次へとスポークが折れる。どうして?
と困っている方もいるのではないでしょうか。
失礼ですが、、、
アナタの体重は“重め”ではないですか?
体重が重いと、スポークに掛かる負担が大きくなり、折れやすくなります。
多分、自転車屋の店員も、このことについて直接お伝えはしないと思います。
というか、失礼過ぎて面と向かって言えない。
なので、心当たりがある方は、それを理解した上で乗るようにしましょう。
まとめ
本記事の要点をまとめます。
【自転車のスポークが折れた時は?】
- 折れたスポークを、他のスポークに巻き付ける
- 極力自転車に乗らず、手で押して移動する
(どうしてもの時は、乗ってもOK、ただし、「注意点」は守ってください) - 料金は3500円~/作業時間は約40分程度。
ですが、お店や混雑状況によってまちまちです。
この記事が緊急時のあなたにとって役に立てば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!
ちなみにですが、自転車がパンクしたときは“絶対に”乗らないようにしましょうね。