買って半年も経たない自転車がパンクしたのだけど、この場合は「品質保証」を使って無料で修理することはできるのかな?
もちろん、保証書は用意しましたよ!
こんなにも早く、パンクするなんて…。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 買ってすぐ(半年以内くらい)にパンクした自転車を、品質保証を使って無料で修理することはできるのか
- 品質保証が使えるシーンは限られる
- 数カ月でパンクしてしまう人の特徴
自転車ショップで働く私が解説します!
上記のような悩みを抱える方の参考になれば幸いです。
自転車の「パンク」に品質保証は使えるの?【基本的に厳しい】
結論からいうと、基本的に品質保証でパンク修理をすることはできません。
例えば、こちらがブリヂストンサイクルさんの保証修理に関するQ&Aです。
一部抜粋して紹介しますと…
尚、下記のいずれかに該当する場合、保証修理はお受けいたしかねます。
1) 品質保証書の提示がない場合2) 消耗品の交換・修理(品質保証書参照)3) 点検調整・清掃4) 保証期間の経過(品質保証書参照)5) 弊社が定める「保証できない事項」(品質保証書参照)
「消耗品の交換・修理」はお受けいたしかねます。→つまり、パンク修理は保証で直せないということが分かります。
これは、決してブリヂストンサイクルさんだけではなく、たいていの自転車メーカーが同じような保証内容となっています。
メーカー保証で直せるものってナニ?
メーカーの「品質保証」が使用できる場合は、ごくごく限られます。
基本的に使うことがない(使えない)のがほとんど。
どういう時に使えるかというと、例えばこんな感じ。
- 普通に乗ってたのに、フレームがぽっきり折れてしまった
- 急にハンドルが真っ二つに折れてしまった
「普通そんなこと起きる!?特に何かしたわけじゃないのに、なんで壊れた!?」みたいなことが起きた時に、品質保証が適用されます。
そんなわけで、普通そんなこと起きないんです(笑)
だから、品質保証が適用できるケースはほとんどないですね。
「万が一」の時に救ってくれるサポートです。
買ったばかりなら、お店で対応するかも?
もし、パンクしたのが「買ってすぐ(3日以内とか)」であれば、もしかするとお店で修理対応してくれるかもしれません。あくまでも可能性の話。
もちろん、お店に非があった場合に限られるとは思いますけど。
購入後すぐにパンクしたのなら、必ず「買った自転車ショップ」に持ち込むこと。
事情を説明すれば、詳しく見てくれるでしょう。
我々自転車ショップの店員は、パンクした“穴”を見れば、何が原因でパンクしたのかが分かりますから。
その結果を元にどうなるかですね。お店の判断によります。
買ってすぐとはいえ、不運にも「何かを踏んでパンク」という場合は、お店に非はないので基本的にお客様負担の修理になるでしょう。
いずれにせよ、パンクを無償で直せるケースはほとんどないです。
「買ったばかりの靴で歩いたら画びょうが刺さったんだけど、無料で新しい靴に変えてよ!」が無理なのと一緒です。
「購入2カ月~半年でパンクした」でよくある原因
「すぐ」の意味が購入後数カ月で、あまりにも早くパンクしたことを不満に思う方もいるでしょう。
「1年も乗ってないのにパンクするなんておかしい!もちろん保証は使えるよね?」と。
繰り返しになりますが、この場合も保証は使えないです。
で、購入後数カ月経ってのパンクというのは、別におかしなことではないですよ。
運が悪く、買った当日にクギを踏んでパンクする方だっているわけですし。
パンクは基本的に運なのです。
…ただ、パンクが「運」なのは、しっかり空気を入れていたらの話。
というのも、買ってすぐ(数カ月)でパンクしてしまう方の多くは、異物が刺さってのパンクではありません。
ほとんどが「空気圧不足によるパンク」です。
ここで思い返してみてください。
ここでの回答が「NO」ならば、ぶっちゃけパンクして当たり前なんですね。
なぜかというと、空気が少ないと必ずパンクするからです。運ではなく、必然的に。
いわば時限爆弾のような感じです。
必ずいつかパンクする“その日”に向かって、時間が経過していくようなものです。
2カ月以上空気を入れていないと、いつパンクしてもおかしくない「危険な域」に突入します。
そして最終的に、以下どれかのパターンでパンクを起こします。
最も多いのがチューブの摩耗パンク。
チューブに空気が入っていないと、タイヤの中でずれて、ゴムが削られて、ケシカスみたいにボロボロになるんです。
ゴムが薄くなりすぎた部分は穴が開き、パンクします。
これが、よくある空気圧不足によるパンクのメカニズムです。
しかも、この手のパンクは「パンク修理(パッチを貼る修理)」は基本的に出来ないことが多く、チューブ交換やタイヤ交換になります。修理費用が高くなるのです。
空気さえ入れていれば、ほとんどパンクは起こらなくなります。
さっき言ったように、「運が悪く、何かを踏んでしまったパンク」が主になるからです。
でも、空気を入れていないと、運に関係なくパンクします。
お金も時間も手間も、全てがもったいない。
もし、「空気入れてないな…」というなら、今日からいれましょう。
入れる癖を付けていきましょう。たったそれだけで、修理代の数千円が浮くわけですからね。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【自転車の「パンク」に品質保証は使えるの?】
- 乗っていて起こった「パンク」に品質保証は適用できません。
- 品質保証は、“普通ありえないこと”が起こったときに使えるサポートです。
- 買ってすぐパンクしたという方の多くは、空気圧不足によるパンク。
- 直近2カ月以内に空気を入れていないなら、その可能性が大。
- 日ごろから空気を入れる癖を付ければ、パンクのリスクはグッと減ります。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!