- 自転車のサドルの高さを変えたい
- サドルの上げ方を知りたい、下げ方を知りたい
- レバーをどっちに回すか知りたい
こんな悩みに答えます。
【この記事で分かること】
- 一般的な自転車のサドルの高さを調整する方法(上げ方、下げ方)
- レバーを回す方向
- レバーが固くて緩まない時の対処法
- サドルを目いっぱい高くする時の「限界線」について
自転車整備士の私が解説します!
本記事を見れば、サドルを好みの高さに変えられますよ。
「サドルの高さを変えたいけど、レバーをどう動かしたらいいのだろう…?」とお悩みではありませんか。
実際に自転車店で勤務する中で、何度も聞かれてきた内容です。
サドルの高さ調整は、覚えてしまえば電池の交換と同じくらい簡単。
でも誰しも初めは戸惑いますよね。今は自転車整備士をしている私も、学生の頃はよく分かっていませんでした(笑)
本記事を見れば、中高生や女性の方でも自分で高さ調整ができるようになります。
是非参考にしてみて下さい。
【上げ方/下げ方】自転車サドルの高さを変える方法〈レバーの回し方〉
結論から言うと、サドルの高さを変える方法は下記の通りです。
(上げ方も下げ方も流れは一緒。)
文字で書いてもたった4ステップで終わります。これだけ。
分かりやすいよう画像を使って解説していきますね。
レバーを握り、反時計回りに緩ませる
まずはサドルの固定を緩めます。
座面の下部にレバーがありますので、確認しましょう。
↑こんなレバーがあるはずです。
一般的なママチャリや折り畳み自転車、20インチ以上の子供車も基本的に同じ作りです。
↑レバーを握り「反時計回り(左回転)」に力を加え、緩めましょう。サドルがぐらぐら動くようになるまで左回転で緩めます。
なお、ここは強く固定されています。結構な力が必要です。「全然緩まないんだけど…」という場合は男性に手伝ってもらうか、買った自転車屋に持って行くとイイです。
「固すぎる!締めすぎでしょ!誰でも調整できるように緩くしておくべき!」と、以前高齢女性から御叱りを受けたことがあります。
確かにそう思うかもしれませんが、これはどうしてもサドルを固定する上で必要なトルク(力加減)です。緩い状態では安全に固定できません。ご理解ください。
高さを調整し、固定したい位置で“真っ直ぐ”持っておく
レバー(固定)が緩まったら、サドルが上下に調整できるようになります。
「上げたい」「下げたい」…好みの位置に高さを調整しましょう。
高さが決まったら、片手でサドルを支えてキープ。
そして固定する前に必ず「サドルがフレームに対して真っ直ぐか」を確認します。
サドル後方から見たとき、「サドルの先端がフレームと一直線」になればOKです。
レバーを握り、時計回りで締め、ガッチリ固定する
左手でサドルを持ち「任意の高さ」「フレームと一直線」の位置で保持しつつ、右手でレバーを締めていきます。
締める時は「時計回り(右回り)」です。
ネジやペットボトルのキャップと一緒ですね。
サドルの鼻を拳で叩き、簡単にズレないか確認
【サドルの固定力】
「レバーをどこまで締めるか?」という、力加減について解説します。
レバーがある程度固くなってきたら、サドルの先を横方向からグーパンチで2-3回力を加えてみてください。(太ももをマッサージする時くらいの強さです。)
【固定力の確認】
- サドルを叩くとズレる:まだレバーの締め付け不足。さらに締め直し、再チェック。
- サドルを叩いてもズレない:固定力は適切です。乗っても大丈夫。
サドルがしっかり固定されていないと、走行中にズルッと下がるので非常に危険です。冗談抜きで事故になります。
実際、自転車の整備士試験でも「サドルの固定力」がチェックポイントの一つ。簡単に動いてはいけないのです。だから「結構固いな」と思うくらい締め付ける必要があります。
【上がらない?】サドルが錆びて動かない時は…
【よくある問題】
- 力のある人がやってもレバーが全然動かない。
- レバーは緩まったけど、サドルが全然上下に動かない。ビクともしない。
【解決方法】
主に「サビ」によって、レバーやサドルが動かなくなることがよくあります。
そんな時は一旦オイルを注して様子見です。錆びて固まったサドルの棒やレバーに浸透させ、動きを良くします。
使うオイルは「ラスペネ」がオススメです。
レバー部及びサドルの棒(フレーム内に浸透するように)に対してオイルを吹きかけます。
5分ほど置いて再度トライ。ダメならもう2-3回繰り返します。
オイルがうまく効いてくれればヌルッと軽く動くようになるはず。
どうにも動きそうにないなら自転車屋さんで見てもらいましょう。
【要注意】サドルの高さは限界がある
サドルを上げる時の「高さ」には限界があることをご存知ですか。
自分で高さを調整した方ですと、このルールを無視して上げてしまっている方がよくいます。最悪自転車のフレームが曲がって使い物にならなくなるので要注意です。
サドルの高さを上げていくと、だんだん棒が出てきますよね。
ある一定のところまで出てくると、こんな点線→(|||||)が見えてくるはずです。
↑これが「サドルの限界線」でして、絶対にこれ以上上げてはいけません。
点線の位置が上げられる最大の高さです。印が見えたら上げるのはストップ。
子供用の自転車、ママチャリ、スポーツ自転車…どのタイプでも必ず書いてあります。必ず守りましょう。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【【上げ方/下げ方】自転車サドル(いす)の高さを変える方法】
- レバーを握り、反時計回りに緩ませる
- 高さを調整し、固定したい位置で“真っ直ぐ”持っておく
- レバーを握り、時計回りで締め、ガッチリ固定する
- サドルの鼻を拳で叩き、簡単にズレないか確認
- 錆びて動かない時はオイルを吹いて様子見
- サドルの高さには限界がある
というわけで以上です。
「実はレバーを緩めて、調整して、締め直すだけ!」という簡単な作業で調整は可能。慣れれば一分も掛かりません。
本記事によって、お役に立てればと思います。最後までご覧いただきありがとうございました!