ちょっと自分でワイヤーを交換してみようと思っているのだけど、ロードバイク用のシフトワイヤーでおすすめってある?
というか、そもそもシフトワイヤーの種類はどんなものがあるのだろう?
それぞれの違いを知った上で、使えるワイヤーを選びたいなあ。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- おすすめのロードバイク用シフトワイヤー
- 種類と選び方
- シフトワイヤーの交換方法(参考動画紹介)
- シフトワイヤー交換後に起こる「初期伸び」について
- シフトワイヤーの寿命について
自転車店でメカニックとして働く私が解説します!
「シフトワイヤーに種類がありますが、何が違うのですか?」と聞かれることが多いので、記事にまとめてみました。
参考になれば幸いです。
ロードバイク用のシフトインナーワイヤーはどれ?
ちょっと本題へ入る前に、シフトワイヤーに関する前提知識からお話しします。
本記事では検索に引っかかりやすいよう、タイトルを「ロードバイク用シフトワイヤー…」としておりますが、実はシフトワイヤーに〇〇用などありません。
など、車種共通で同じワイヤーが使えますので、基本的に間違える心配はありませんよ。
なので、どの車種にお乗りでも、本記事で紹介するワイヤーから選べばOKです。
(※カンパはシフトワイヤーが違うので注意。)
ほとんどの方が「シマノ」のコンポーネントをお使いだと思いますから、シマノのシフトワイヤーについて解説しますね。
シフトインナーワイヤーの種類
シフトワイヤーの種類を紹介しつつ、おすすめをお伝えしましょう。
シフトワイヤーは全部で4種類あります。
上から「安い順(グレードが低い順)」となっています。
4種類あるのですが、個人的に「1.スチールインナーワイヤー」は、やめた方がいいですね。
錆びやすいですし、ワイヤーが硬いので引きが重くなりがちです。
ロードバイクで使うなら、そもそも選択肢には入れない方がいいかなと。
最低限「2.ステンレスインナーケーブル」以上を選びましょう。
違いについてですが、「高くなるほどレバーの引きが軽くなる(摩擦抵抗が減る)」という認識でOKです。
値段と性能との兼ね合いを見て、使い方に合ったケーブルを選びましょう。
それぞれ詳しく解説します。
ステンレスシフトインナーケーブル
こんな方にオススメのワイヤーです。
私も通勤車で使っているのは、このグレードのワイヤーになります。
ただ、相当な距離を乗られる方は、下の「オプティスリック」にした方がいいですかね。
シマノのサポートから直接聞いた話ですが、やはり、比較的安価なケーブルほど切れやすいとのこと。
抵抗が増す分、頭に掛かる負担が大きくなって、ぷつりと切れる。
実際にメカニックをしているので分かりますが、確かに寿命が短いように感じます。
ですので、長距離乗られる(よく変速をする)なら、↓を選ぶといいかと。
オプティスリックシフトインナーケーブル
こんな方にオススメなのが、オプティスリックのケーブルです。
ノーマルステンレスケーブルに比べて引きが軽く、抵抗が少ない分ワイヤーも長持ち。
「引きの軽さ」でいえば、次に紹介する最高級の“ポリマーコーティング”には劣りますが、メリットもあるんですよね。
ポリマーコーティングのケーブルを使うと分かりますが、使っているとコーティングが剥がれて“カス”が出ます。ワイヤーが脱皮するのです(笑)
とくにイライラするのが、ワイヤー交換時にアウターケーブルに詰まってしまった時。
管の中にカスが溜まり、新しいワイヤーを挿すことができなくなってしまうんですよね。ホントにとれなくて…。
そうなると、アウターケーブルごと交換です。
勘のいい方は分かったかもですが、アウターケーブルを交換しなければいけないということは、「バーテープを剥がさなければならない」ということ。
うわぁ~カスが詰まった。。。最悪や。。。
なんてことが、よく起こります。
ですので、メンテナンス性と使用感がよく、価格も手ごろな「オプティスリック」が最もオススメですかね。
私も、サイクリング用の自転車で使っています。
ポリマーコーティングシフトインナーケーブル
こんな方にオススメなのが、ポリマーコーティングのケーブルです。
ちょっと高いですが、レバーの引きはとても軽くなりますよ。
スルスルして気持ちがいいです。
グレードの低いコンポ(特にクラリス、ソラ)はレバーの引きが重めなのですが、少しでも軽くしたい時の改善策としてもおすすめ。
性能を求めれば、ポリマーコーティングが最上級です。これ以上はありません。
メンテナンス性を取るか、性能第一で考えるかで、
- ポリマーコーティングにするか
- オプティスリックにするか
で選ぶといいでしょう。
ロードバイクのシフトワイヤーの交換方法は?
こちらの動画が参考になります。(当ブログ内でまだ記事を用意していないので、すみません。)
インナーワイヤーを交換するだけなら、必要な工具は六角レンチとワイヤーカッターのみ。
アウターケーブルも一緒に交換するなら、用意するアイテムは以下の5つです。
- ワイヤーカッター:ワイヤーを切るため
- 六角レンチ:固定ボルトを緩める、締める
- 鉄ヤスリ:切ったワイヤーの先端を平らに整える
- 千枚通し:切ったワイヤーの“口”を広げる
- シリコーンルブ:ケーブル内の潤滑剤として
オススメはこちら。
シフトワイヤーの交換自体は簡単ですが、「調整パート」はぶっちゃけ難しいです。
私は以前、なるべく分かりやすく変速調整のやり方を説明しました。
これを見れば、調整方法はバッチリ分かるはず。
とはいえ、仮にうまくできたとしても、そうじゃなくても、必ず最後は“プロ”にチェックしてもらうことをオススメします。
なぜか。
変速調整のミスは、重大な事故に繋がりかねないからです。
本当に危ないので、必ず自転車ショップでチェックをしてもらってくださいね。
シフトワイヤーの交換後は「初期伸び」に注意
新品のワイヤーに交換した後は、必ず「初期伸び」が起きます。
初期伸びとは、使い始めたワイヤーが急激に伸びることであり、数十キロから100キロも走れば“伸び”が生じます。
伸びが出ると変速調子が狂いますから、再びワイヤーの張り直しが必要になります。
お忘れなく。
シフトワイヤーの寿命
あわせて「寿命」についてお伝えします。
シフトワイヤーの寿命は、
くらいだと体感しています。
シフトワイヤーは、なるべく「切れる前に交換する」のが理想的。
交換してから走った距離を記録しつつ、次の交換への目安にしましょう。
まとめ
本記事の要点をまとめます。
【ロードバイク用シフトワイヤーの選び方】
そもそも、「ロードバイク用」はありません。シフトワイヤーは車種共通です。
【シフトワイヤーには4種類あります】
- スチールシフトインナーケーブル
- ステンレスシフトインナーケーブル
- オプティスリックシフトインナーケーブル←おすすめ
- ポリマーコーティングシフトインナーケーブル
用途に合わせて選ぶといいでしょう。
本記事の内容がお役に立てば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!