えー、なんでだろう。
急に自転車のBB付近からパキパキと異音がするようになっちゃった。
気になって仕方ないから、原因と対処方法を教えて欲しい。
自分でできそうなことがあれば、チャレンジしてみようと思ってるよ。
こんな方にオススメの記事です
【この記事で分かること】
- BB付近から音鳴りがする時によくある原因6つ
- 解決へ導くための手順
- 自転車店に持ち込むときに伝えるといいポイント
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します。
「異音が鳴り止まない・・・」とお悩みではありませんか?
異音の原因は様々でして、特定するのが簡単ではありません。
しかし、意外にも初心者の方が自分で行える範囲で、直ることもよくあります。
まずは紹介する内容を参考に、出来る範囲でトライしてみてください。
異音が直ってくれれば、私としても嬉しいです。
BB付近からパキパキ異音がする時は?【主な原因6つと対処方法】
BB付近から異音がする時の主な原因はこれらです。
- クイックリリースの緩み
- ペダルの緩み
- クランクの緩み
- シートポストの緩み、ハマりが悪い
- BBの緩み
- スポークテンションの緩み
上からよくある順番になっています。
見ていただくとわかる通り、実は「BB付近の音鳴り」といっても、真の原因が“BB本体”である可能性は低いんですね。
その他の部分から音鳴りが発生していることがほとんどです。
しかし、異音の発生源は音を聞いただけで「ここ!」とは特定することが難しいのです。
なので、解決するためにはこれら原因となりうるポイントを、一つ一つチェックしていくしかありません。
チェック作業は、外からアクセスできるパーツから順番に行っていくのが基本です。
これから紹介する手順で、チェックしてみてください。
手順1:【最重要】クイックリリースの緩み
異音が出たら真っ先に確認すること。
それは、「クイックリリースがちゃんとしまっているか」です。
クイックリリースの緩みがあると、漕いでるときに不定期で「パキパキ音」が鳴ります。
私はメカニックとしてこれまで何台もの異音がする自転車を見てきましたが、体感で5割ほどがクイックリリースの緩みが原因となっている気がします。
なので、まずは確認して下さい。
「力加減がよく分からない」という方は、“ガッチリ”という表現が当てはまるくらいの力で締めてください。
指一本でレバーが緩んでしまうほどだと、弱すぎです。
前輪・後輪共に締め直してから、一度乗ってみてください。
どうです?異音は直りましたか?
直らない場合は、作業を続けていきましょう。
手順2:ペダルの緩み
次にやることは、「ペダルが締まっているか」のチェックです。
ペダルレンチを使って、ガッチリ締めましょう。
ペダル軸が緩んでいる場合も、「パキパキ音」が鳴ります。
よくありがちなのが、六角レンチで固定するタイプの使うペダルを使っている方で、締め付けが足りていないことがあります。
SPDペダル(一部を除き)なんかがそうです。
自分でペダルを交換した方だと、手持ちの細い六角レンチで締め付ける方がほとんどでしょう。
しかし、それでは細くて力が入らないので、結果的に緩みが原因となって音鳴りが発生しているパターンも少なく無いです。
六角レンチで固定するタイプのペダルを付ける時は、ペダル用の六角レンチを使うのがベストです。
ゴツくて頑丈なので、一般的な細い六角レンチとは力の入りがまるで違います。
ペダルレンチ、あるいはゴツい六角レンチを使って、適切な力加減で締め直しましょう。
手順3:クランクの緩み
ペダルを締め直しても異音が直らなかったら、次はクランクです。
一度外し、グリスアップをしたうえで、付け直しましょう。
【シマノのホローテック2クランクの手順解説はこちら。】
【スクエアテーパー(四角軸)クランクの手順解説はこちら。】
クランクまでやれば、直ることがほとんどです。
手順4:シートポストの緩み、ハマりが悪い
意外と多いのが、「シートポストからの音鳴り」です。
自転車の乗って“ペダルを漕がずに”お尻に力を入れながら動かしてみてください。
その時に「パキパキ」いうようなら、シートポストが原因かと。
固定力が緩いか、ハマりが悪いかのどちらかですね。
(ポジションを忘れないようマーキングした上で)シートポストを抜き、グリスアップした上で付け直しましょう。
カーボンバイクに乗っている方は、「ファイバーグリップ」を使ってくださいね。
“塩”のような細かいツブツブが練りこまれたグリスで、摩擦係数を上げてガッチリ固定されます。
普通のグリスだと滑ってしまいますので、気を付けてください。
手順5:BBの緩み
ここまでの手順を終えてもなお異音が止まないというのなら、ようやくBB本体を疑います。
一度外してグリスアップ、再度付け直しをしてください。
緩んでいると、外す際に分かるはず。
「全然力入れずに外れた」と感じるでしょう。
ここまでやれば、95%くらいの異音が解決されると思います。
手順6:スポークテンションの緩み
最後にもう一つ。
稀にあるのが、「スポークテンションの緩み」ですね。
手で触って、確認しましょう。
といっても、普通の人は「正常な状態のスポークテンション」が分からないと思うので、自転車屋さんに持って行くのが良いかと。
スポークの張りが弱くなっていると、特にコーナリングをするときに異音が発生しやすくなります。
「パキパキ」というより「ギコッ」って感じの音です。
これを解決するためには、ホイール全体のスポークテンションを上げる必要があります。
難易度が高い調整になりますので、プロに任せましょう。
お店に持ち込むときは
異音を自分で対処できない時は、自転車ショップに持ち込みますよね。
その時、以下のチェック項目を伝えるといいでしょう。
プロが勘を働かせて、原因の発見がスムーズにいくかもしれません。
【“異音”を具体的に】
- ペダルを漕いでるとき?足を止めていても鳴る?
- 強く漕いだ時だけ?軽く漕いでも鳴るの?
- 右ペダル?左ペダル?どっちも鳴る?
- 周期的な音鳴り?それとも不定期?
- 音鳴りの種類は?パキパキ?カチッ?その他?
- (最近自分で何かイジった人は、一応その箇所も伝える)
どこかにメモをして、店員さんに教えてあげてください。
まとめ
本記事の要点をまとめます。
【BB付近の異音が発生したら!?よくある原因一覧】
- クイックリリースの緩み
- ペダルの緩み
- クランクの緩み
- シートポストの緩み、ハマりが悪い
- BBの緩み
- スポークテンションの緩み
上から順番に、一つずつチェックしてみてください。
改めてですが、「クイックリリースの緩み」が原因となっていることが本当に多いです。
誰でも行えると思いますので、自転車ショップに持ち込む前に必ず締め直し作業をやってみてください。
運がよければ、それで直りますから。
この記事がお役に立てば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!