自転車のタイヤに空気を入れていたら「バンッ!!」という大きな音と共に、パンクしてしまったみたい。
それ以降、いくら空気を入れても、すぐに抜けてしまう…。
いったいどうしてだろう?何が原因なんだろう?
直すにはどうしたらいいか、教えて欲しいなあ。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 空気入れ中にタイヤが破裂した時の原因
- <例外>自分でタイヤチューブ交換して破裂した方へ
- 空気を入れる前にチェックすべきこと
- パンク修理はできるのか?
- 修理の目安費用
自転車ショップで働く私が解説します。
実は、破裂する原因はほぼ明確でして、典型的なパターンがあるのです…。
自転車の空気を入れたら突如破裂!【原因と対処方法は?】
考えられる原因は主に2つ。
可能性としてはこれらですが、ほとんどの場合、「1」かなと思います。
自転車がボロボロなら、「2」の可能性も出てくるでしょう。
よくあるトラブルですので、ナゼ、破裂が起こるのかはよく分かります。
それについて、詳しく解説しますね。
空気圧不足での走行により、チューブが寄っていた
まず最初にお聞きします。
最後に空気を入れたのは2カ月以上前(もはや覚えていない、入れていない)、空気が少ない状態で走行していた自覚がある…というなら、原因は明確です。
「空気圧不足の状態で走行していたことにより、バルブ付近にチューブが寄っていた」のです。
これは、ちょっと説明が難しいかもしれません。イメージしづらいかもですが、一応お話しします。
本来、パンパンに空気が入った状態であれば、中のチューブが空気圧によってタイヤの内側にペタッと張り付き、動きません。
しかし、空気圧が少ないとそうではなくなります。
タイヤへの張り付きが弱くなり、走行するたびに少ーしずつ動く。
最初は、車輪に対してチューブが均等にセットされていたにもかかわらず、動いて一か所に溜まってしまうのです。
なぜ一か所に溜まるかというと、「バルブ(空気入れるところ)」の位置は変わらないから。
あまりにもチューブが寄ると、二重三重に折りたたまれます。
この状態で空気を入れるとどうなるか。
折りたたまれた部分だけ異常に圧が高まってしまい、「バンッ」と破裂するのです。
これが、「空気を入れたら破裂した!」の典型例。
普段から空気を入れている方は、起きないトラブルですね。
破裂してしまった方の直し方については、後ほど解説します。
タイヤの劣化が激しく、空気圧に耐えられず、破れた
次によくあるのが、「タイヤの劣化」です。
チューブが破裂してしまったと思ったら、タイヤをグルッと一周回して、どこかに穴が開いていないか確認してみてください。
タイヤが劣化していると、チューブの空気圧に耐えられず、破れることがあるからです。
チューブが破裂した時の修理方法
「1」「2」どちらの場合でも、基本、修理するには「タイヤとチューブ交換」が必要です。
いずれにせよシールのような“パッチ”を貼る「パンク修理」では対処できません。
穴が大きすぎるからです。
タイヤチューブ交換が必要な理由を説明します。
「1」・・・チューブが寄っていた場合
普段の空気圧からチューブが破裂した場合は、確かに、中のチューブだけ変えれば修理することはできます。
しかしながら、オススメはしません。
空気圧不足で何カ月も乗っていると、タイヤのひび割れが酷いと考えられるからです。特に側面。
空気を入れていないまま走ると、タイヤは体重で押しつぶされながら回転します。
タイヤはゴムです。変形し、側面がひび割れるのです。
ヒビの酷いタイヤはパンクもしやすくなりますし、何より適正空気圧に耐えられず、また破裂するかも…。
(>>>【ママチャリ】ひび割れた自転車タイヤは交換した方がいいのか?)
だから、チューブの寄りで破裂した場合は、タイヤチューブ交換になるパターンがほとんどですね。
ちなみに、チューブのみ交換も、タイヤチューブ交換も“工賃”は一緒なので、むしろ一緒に交換してしまった方がオトクです。
「2」・・・劣化によりタイヤが破裂した場合
穴の開いたタイヤは使い物になりません。
チューブだけ変えたとしても、空気を入れたらもう一度パンクするだけです。
問答無用でタイヤチューブの交換となります。
【例外】自分でタイヤチューブ交換した方へ
もしかすると、「自分でタイヤチューブ交換をして、空気を入れたら破裂した…」という方も、本記事に訪れているかもしれません。
その場合の原因は、おそらくチューブが噛んでいたのでしょう。
しっかりタイヤ内にチューブが噛んでいないかチェックした上で、空気を入れればOK。
特にバルブ部は噛みやすいので、かならずシュポシュポしてからにしましょう。
タイヤチューブの交換費用って?
タイヤチューブの交換費用は、およそこんな感じ。
後輪の方が高いのは単純に「工賃の差」です。時間が掛かる作業ですから。
空気を入れないと、無駄な修理費用を払うことに
当ブログでは口酸っぱく言ってますが、「空気入れ」だけはやりましょう。
1-2カ月に一回だけ入れたらいいんです。たったそれだけなんです。
その簡単な空気入れを怠るから、非常にもったいないことになる。
別に、パンクするたびに5000円払うのが嫌ではないなら、まあ、好きすればいいです。
でもそんな人いないですよね。できればパンクしたくないし、無駄金は払いたくないでしょう。
「空気を入れるだけで、パンクする頻度がうんと少なくなり、タイヤも長持ちしますよ。その5000円を、他のことに使ってください。」
もったいないことをしたな…と感じるなら、今月から空気入れを習慣化してみてください。
実際、お店にパンク修理で持ってくる人の約7割が、空気圧不足によるパンクですから。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【自転車の空気を入れたら突如破裂!<原因と対処方法は?>】
- 一番多い原因は、空気圧不足での走行によりチューブが溜まっていたこと。
- 二つ目が、タイヤの劣化により、空気圧に耐えきれず破裂。
- どちらにせよ、タイヤとチューブの交換が必要です。
- 前輪約4500円、後輪約5500円。
- お願いだから、空気を入れだけはやってくれ!!!!
というわけで、本記事の内容が少しでも役に立てば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!