
- 自転車のブレーキがかかりっぱなしで、後輪が回らなくなってしまった
- 原因と直し方を知りたい
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 後輪のブレーキがかかりっぱなしになる原因
- 直すにはどうしたらいいか?
- お店で修理をすると、どのくらいかかるか?(ママチャリの場合)

自転車整備士の私が解説します。
本記事は、主にママチャリ(一般的な自転車)向けです。
自転車の後輪が回らない?ブレーキがかかりっぱなし【原因と直し方】

結論から言うと、ブレーキがかかりっぱなしになって後輪が回らない場合、考えられる典型的な原因は「ワイヤーのサビ」です。
ワイヤーが錆びて抵抗ができ、ブレーキを握った後にバネの反発だけでは戻らなくなるため、ブレーキが掛かりっぱなしになるのです。
つまり、ワイヤーを新品に交換すれば直ります。
↑ママチャリのブレーキはこのような形をしていると思います。
そもそもなぜブレーキレバーを握るとブレーキが効くのかというと、ワイヤーを引っ張っているからなんですね。
普段気にしないかもですが、ブレーキレバーからこのようなワイヤーが後ろのブレーキまで続いています。
ブレーキワイヤーは二重構造になっていて、外側のストローのような筒の中に、針金のような細いワイヤーが通っています。
通常、ワイヤーの動きはスムーズです。
アウターケーブルと呼ばれる外側のワイヤーと、中を通る細いワイヤーには抵抗が少なく、ブレーキを握れば軽く効くし、レバーを離せば元の位置に戻ります。
錆が抵抗を生む
でも、経年劣化により錆が生じると「抵抗」が生まれます。
過度に抵抗があるとワイヤーを引っ張った(レバーを握った)状態から元の位置に戻らなくなります。つまり「ブレーキがかかりっぱなし」の状態になるのです。
ワイヤー交換で直る
直すためには、ワイヤーを交換すればOK。
お店に修理を依頼したとして、おそらく2-3000円程度かなと思います。(※もちろん店による)
後輪が回らない場合、他に考えられる原因

ワイヤーのサビ以外で、後輪が回らなくなった際によくある原因は下記の通り。
- ワイヤーの位置がずれている
- 後輪(ホイール)が大きく曲がって振れている
可能性があるかもしれないので、解説します。
ワイヤーの位置がずれている
ブレーキケーブルの位置がずれたことにより、後輪ブレーキがかかりっぱなしになることもあります。ぼちぼちあります。
この場合、ケーブルを元の位置に戻せば直ります。
位置が分かっていれば一瞬で直ります。
ブレーキレバーのところで外れかかっている
よくあるのが、ブレーキレバーのところでケーブルが外れかかっているという状況です。
本来、ケーブルはこのようにブレーキレバーにハマっています。
しかしながら、何かが原因で引っ張られたりすると外れてしまうことがあるんですね。
例えばこんな感じ。↓
しっかりとはまっていないと(例えば写真の状態だと)、ケーブルの張りが強くなります。
つまり「握っていないのに握っているのと同じような状態」になるため、ブレーキがかかりっぱなしになります。だから、元の位置に戻してあげれば直るのです。
ケーブルを少しひっぱりつつ、ケーブルの頭(銀の部分)をレバーの溝へ落としてください。
もし「ズレ」が原因なら、恐らくこれだけで「後輪が回らない」という症状が解決するはずです。
車輪が普通に回るようになれば、そのままお乗り頂いて問題ありません。
ケーブルがハンドルに引っかかっている

もう1つよくあるのが「ケーブルがハンドルに引っかかっている」という症状です。
ブレーキケーブルがぐっと押さえ付けられることで、同じようにブレーキがかかりっぱなしになってしまいます。
↓例えばこんな感じ。
ケーブルがハンドルに押さえつけられる形になっていて、ストレスが掛かっています。
ケーブルが自然な流れになるよう、軽く引っ張って位置を戻してみて下さい。
ケーブルがハンドル中央で交差するのが正しい位置になります。↓
もしケーブルの位置を戻したあとに車輪が回るようになれば、それが原因だったというわけです。
さきほど同様、直ればそのままお乗り頂いて問題ありません。

自転車ショップに持ち込んだ場合の修理費用は、ケーブル位置を戻すだけで直れば無料か数百円か…ってところでしょう。
※何か他に修理が必要なら、その限りではありません。
後輪(ホイール自体)が大きく振れている

他に考えられる原因としては「後輪の過度な振れ」があります。
何か大きな衝撃が加わり、ホイールがグネグネ曲がった状態ですね。
あまりに曲がりすぎるとタイヤがフレームと擦れ、動かなくなります。
ただそれほど曲がっている場合、よっぽど大きなダメージが車輪に対して加わっているはずです。
…とか。こんなレベルの衝撃です。
ですので、後輪の振れが原因なら何かしらの心当たりがあることでしょう。

ちなみにですが、もし後輪の過度な振れが原因であった場合の修理費用は「安くても1万円~」って感じです。
メーカー品の高いものは3万円ほどする場合も。
軽度の振れであれば修正可能ですが、フレームに擦れるほどの振れは修正できません。
ホイール自体が大きく曲がってしまっているため、部品自体の交換が必要になります。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【自転車の後輪が回らない?ブレーキがかかりっぱなしになる原因と直し方】
- ワイヤーの錆が典型的な原因の一つ。
→錆によりワイヤーに抵抗が生まれ、ブレーキを握ったまま戻らなくなるから。 - 他にある原因は「ワイヤーの位置ずれ」か「ホイールの過度な振れ」が考えられます。
- 詳しいことは現物を見ないと分かりません。お店へ持ち込んでください。

あらためて、ワイヤーの錆が一番多い原因です。
自転車に乗ってから数年経っている場合は特に怪しいですね。新品のワイヤーへ交換しましょう。
少しでも参考になればと思います。ご覧いただきありがとうございました!