自転車の「ディスクブレーキパッド」を交換したいんだけど、どれが使えるのかな?
互換性とか選び方とか、種類が多すぎてさっぱり分からないよ…。
ナロー/ワイドってナニ?
レジンとメタルの違いって??
フィンはあった方がいいの???
そんなに詳しいわけではないし、分かりやすく教えてもらえると助かるなあ。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- シマノのディスクブレーキパッドの選び方(ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイクなど車種共通)
- ディスクブレーキパッドの互換性について
- パッドの性能差は?(シマノの電子カタログへ案内)
- 主要コンポーネントに使えるパッド
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します!
「パッドの種類が多すぎて分からん!!」という声が多いので、記事にしてみました。
本記事を見れば、あなたの自転車に使えるパッドが分かりますよ。
カタログから探すとややこしいですが、実は、簡単に調べられるのです。
その方法を皆さんにお伝えします。クロス、ロード、MTBなど、車種共通の情報です。
【車種共通】ディスクブレーキパッドの選び方<互換性解説>
使えるブレーキパッドを探すには、たった2つのステップを踏むだけです。超簡単。
「パッドの一覧表から適合するブレーキを選んで…」と、面倒なことはしなくてOK。
以上の手順なら、互換性を間違えることもありませんし。
なぜなら、使えるパッドしか表示されないから。
分かりやすく、詳しく解説しますね。
ブレーキキャリパーの型番を確認
パッドを探し出す上で必要不可欠な情報が「ブレーキキャリパーの型番」です。
使っているブレーキが分からなければ、使えるパッドが何かも分かりませんから。
ブレーキをぐるっとみて、型番を調べてください。前後どちらでもOK。
例えば、写真にあるブレーキの型番は「BR-R7070」。
ちなみにこれは、105グレードのブレーキキャリパーです。
同じように型番をチェックしてください。
そして、メモっておきましょう。超重要。
シマノ公式サイトで分解図をチェック
ブレーキの型番が分かったら、シマノの公式サイトに飛んでください。以下のリンクです。
主に販売店向けのマニュアル&技術資料に関するページなので、見慣れないと思います。
トップページを開いたら、「キーワード検索」の欄に調べたブレーキの型番を入力します。(上記の例:BR-R7070)
そしてエンターキーを押して、次のページへ進みます。
4種類の資料が出て来ましたね。(モノによって数は変わるかも)
今回使うのは“EV”と表記のある分解図になります。
青字にカーソルを当てて、写真のようなプレビューが表示されたら、それで合っています。
クリックして開いてください。
パーツの分解図がPDFで開きます。すると、答えが載っていますよ。
写真右上にあるブレーキパッドがいずれも使用可能です。
13、14、15、16が該当番号ですので、PDFを下へスクロールして詳細を確認します。
「この中ならバッチリ使えるぜ!」ということで、使えるパッドが簡単に分かりましたね。
とりあえず、正解が絞れてほっと一息。
…でも、こんなふうに思う方が多いでしょう。
(この写真の場合)6種類も使えるパッドがあるけど、どれがオススメなの?
全て互換性はあるみたいだけど、結局何を選べばいいの?
パッドの種類による“性能差”については、また後ほど解説しますね。
少々お待ちくださいませ。
パッドを外して確認するのもアリ
紹介した上記の確認方法が一番手っ取り早いかなと思いますが、他の手段として「パッドを外す」もあります。
今と同じパッドを探し出す時にも有効です。
パッドを抜くと、裏面に型番が書いてあるはずです。(ちょうどいい写真が無くてすみません…)
例えば、「B01S」とか。
それがブレーキパッドの型番になりますので、同じパッドが調べられます。
シマノの互換表で確認することも可能
シマノが出している互換表から、標準で付いているパッドが何かを確認することもできます。
型番の行を見て、チェックが入っているパッドがそうです。
ブレーキパッドの違い
お待たせしました。
ブレーキキャリパーと互換性のあるパッドを調べられたところで、さらに種類があることが分かり、選び方に悩んだだろうと思います。
例の「BR-R7070」にしても、これだけありますからね。
主に、ポイントは2つ。
- メタルパッドなのか、レジンパッドなのか。
- フィン付きなのか、無しなのか。
(特性について詳細を知りたい方は、カミハギサイクルさんの記事が参考になります)
これらの性能差をチャートで表したものを、シマノのリペアパーツ電子カタログで確認することができます。
色々ありますが、無難なパッドの選び方は「レジンのフィン付き」でOK。
特にロード、クロスは。
そもそもフィン付きを選べない場合は、「レジン素材のいずれかのパッド」でいいと思います。
メタルパッドを使うのは、違いが気になったらで大丈夫ですかね。
その頃には恐らく、種類の説明をしなくても分かるくらい、十分自転車に詳しくなっているだろうと思われますけど(笑)
主要コンポーネントに使えるパッドを紹介
ロードバイク系
- BR-R4770(ティアグラ):L03A
- BR-R7070(105):L03A
- BR-R8070(アルテグラ):L03A
- BR-R9170(デュラエース):L03A
ロード系コンポのブレーキには、「L03A」を付けるのがオススメです。
クロスバイク系
- BR-MT200:B03S(B01S)
- BR-MT400:B01S(B03S)
「B03S」は「B01S」の後継でして、使えるモデルは同じです。
※追記 さらにB03Sの後継→B05S-RXが出ました。
>>ディスクブレーキパッド「B01S/B03S/B05S」の違いと互換性
どちらも使えますので、在庫のある方を購入しましょう。
マウンテンバイク系
- BR-M6000(デオーレ):J03A
- BR-MT420(デオーレ):D03S
- BR-M7000(SLX):J03A
- BR-M7100(SLX):J03A
- BR-M7120(SLX):D03S
- BR-M8000(XT):J03A
- BR-M8100(XT):J03A
- BR-M8120(XT):D03S
- BR-M9100(XTR):K04Ti
- BR-M9120(XTR):N03A
マウンテンバイクにお乗りの方は、メタルパッドを好んで使う方も多いでしょう。
例として主にレジンを紹介しましたが、乗り方に合った方をお選びください。
ナローとワイドの互換性
補足的に、「ナロー」と「ワイド」について説明します。
ディスクブレーキのパッドについて調べる中で、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
ディスクブレーキのローターには、「ワイドタイプ」と「ナロータイプ」の二種類があります。
幅が広いのか、細いのか、です。
互換性の問題もあります。詳しく知りたい方はこちらの記事へどうぞ。
ブレーキパッド&ローターの交換時期
ちなみにですが、各パーツの寿命は
が基準となっております。
どういうことか、詳しくはこちらの記事で解説しておりますで、よければご覧ください。
ブレーキ性能を高めるために、パッド&ローターの洗浄も大切です。
小まめに行いましょう。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【車種共通ディスクブレーキパッドの選び方<互換性解説>】
- ブレーキキャリパーの型番を確認する
- シマノの公式サイトで入力する
- 分解図を表示し、対応するパッドが分かる
- 種類があるが、基本的に「フィンあり、レジンパッド」を選ぶのが無難
本記事がパッド選びの参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!