自転車のスプロケットって、一体何キロ持つんだろう?
消耗品だし、交換時期を知りたいなあ。
何か目安とかってあるの?
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 自転車のスプロケットの交換時期はいつか
- 何を目安にしたらいいか
- 交換時期を過ぎるとどうなるか
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します!
【消耗品チェック】自転車の「スプロケット」交換時期は?
結論、「歯が減ってきたら」ですね。
具体的に「〇〇km走ったら」と表せると分かりやすいのですが、そうではありません。
走る条件によって大きく変わります。
この写真を見てください。
これは、シマノが出している交換時期のチェック表ですね。
ここにも、具体的な基準というのは記されていないのです。
「歯が減る」とは、極端な例で言うと写真の状態です。
チェーンが伸び切った状態で使い続けると、駆動系パーツが手裏剣になります。
刃先が削れて、尖ってくる。チェーンが噛み合わなくなり、「歯飛び」が起こります。まともに走れない。
直すにはパーツ交換が必要です。
チェーンの寿命は割と短い。
約3-5000km程度です。ちゃんと交換しましょうね。 pic.twitter.com/J9Zrcl6HLP
— かける【自転車旅人】 (@sekisaicling) December 27, 2020
歯先がトキントキンになっていて、明らかに減っているのが分かるでしょう。
ここまで摩耗が進んでいたら、即交換です。
交換時期としては、遅すぎますが。
交換時期の「目安」になるもの
「歯が減ってきたら・・・」と言っても、今の状態が良いのか悪いのか、さっぱりわからないよ!
という方がほとんどでしょう。
ぶっちゃけ、それは私も同じです。
先ほどの写真のように、極端に減っている歯ならわかります。
しかし、微妙なラインだと判断がしづらいですね。
目視では分かりにくいです。
では、何を目安にしたらよいか。
「歯飛びするかしないか」を基準にしましょう。
「歯飛び」とは
歯飛びとは、「チェーンがスプロケットの歯から滑ってしまうこと」をいいます。
強い力を入れて漕いだ時、変速をしていないのにギアが「ガチャン」と動く感覚があれば、それが歯飛びですね。
歯が減りすぎてチェーンとかみ合わず、まともに漕げない状態になります。
歯飛びに気づくのはいつ?
スプロケットの交換時期として、大きな目安になるのが「歯飛び」。
では、歯飛びに気づくのはどんな時でしょうか?
主に、「新品のチェーンに交換したとき」です。
チェーンは、使うごとに“伸び”が生じます。
一定距離を走り、伸びが大きくなってきたら、交換が必要になります。
チェーンを変えなければ、歯飛びは起こりにくいです。
なぜなら、「伸びてるチェーンの間隔」に合わせて、スプロケットの歯が削られていくから。
つまり、「(悪い状態で)なんとか噛み合っている」のです。
もちろん、極度に伸びすぎたチェーンは歯飛びを起こしますが。
その状態で、新品のチェーンへ変えるとどうなるか。
歯飛びを起こします。
今までは「伸びたチェーン×広がった歯の間隔」でなんとか噛み合わさっていたものが、「伸びていないチェーン×広がった歯の間隔」になってしまうからです。
滑って滑って、歯飛びのオンパレードでしょう。
そこで気づきます。
「スプロケットの歯が減っているなあ」と。
つまり、交換が必要だと分かるわけです。
チェーンを交換する→歯飛びはする?
まとめると、「新品のチェーンへ交換したとき、歯飛びをするかしないか」で判断するといいでしょう。
- 歯飛びを起こした→スプロケットも交換
- 歯飛びしない→まだ使える
って感じですね。
ですから、スプロケットを交換するタイミングというのはつまり、チェーンを交換する時でもあります。
チェーンを交換する際に、気に掛けるようにしましょう。
大体1万km以上使ったスプロケは歯飛びが起こりやすくなってきますが、メンテナンスの有無で大きく変わります。
個人差が大きいので、具体的な距離は何とも言えません。
「歯飛び」していなくても、交換してOK
「歯飛びするかしないか」の判断基準は、あくまでも最低ラインです。
ベストな状態を保ちたいなら、チェーンを交換するたびにスプロケットも交換するといいでしょう。
とはいえ、お金が掛かります。
個人的には、「チェーン交換2回につき、スプロケ1回」を目安に、交換するようにしていますよ。
歯飛びをしていなくても、変えています。
シマノの営業さんから聞いた話によると、「チェーン交換4回につき、スプロケ1回」と言っていました。
ただ、絶対にチェーン4回分(約1万2000キロ以上)使えるかというと、そうではないと感じています。
改めて、「チェーン交換時に歯飛びするか、しないか」が大きな交換基準となるでしょう。
チェーンを適切に交換していますか?
チェーンが寿命を迎えたら、適切に交換していますか?
伸びたチェーンを使い続けると、スプロケットの寿命を大きく縮めます。
先述しました通り、「伸びたチェーンの間隔」に合わせて、スプロケの歯が削られてしまうからですね。
始めは「U」の形をしていたのに、「ナイキ」みたいになります。(伝わって笑)
それだけではなく、クランク(チェーンリング)も同じように削られてしまいます。
非常にもったいないですよね。
チェーンを適切に交換することは、駆動系パーツを長持ちさせることに繋がります。
“チェーンチェッカー”を使って測り、伸びていたら絶対に交換しましょう!
「お金が掛かるから」と後回しにしていると、かえって高くつきますよ。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。
チェーンを交換する時の選び方は、こちらの記事が参考になるでしょう。
まとめ
さいごに、本記事の要点をまとめます。
【スプロケットの交換時期って?】
- 人によって大きく変わりますが、「1万km~」が目安。
- 新品のチェーンへ交換したときに、「歯飛び」を起こしたら。
- 個人的に、チェーン2回交換につき、スプロケ1回の頻度で交換しています。
- シマノの営業さんいわく、チェーン4回交換につき、スプロケ1回交換といっていました。
→大きな目安は「歯飛びするかしないか」で判断しましょう。
ご覧いただきありがとうございました!