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リアディレイラーの「ローノーマル」と「トップノーマル」とは?

【自転車雑学 RD編】 ローノーマルのとトップノーマル
 
かける
かける

こんにちは、かけるです。

今回は「ローノーマルとトップノーマル」についてお話しします。

 

というのも先日、私が働くお店でアルバイトの方に対して自転車の「変速」について説明をしていたところ、こんな質問がありました。

 

会話形式で振り返ります。

 


 

かける
かける

…というわけで、

  • リアディレイラーはワイヤーを一番緩めた状態がトップ(重い)ギア
  • ワイヤーを張っていくとロー(軽い)ギア

に変わっていきます。

 

その張り具合を微調整するのがアジャストボルトで…(省略)

 

 

ギモンの声
質問

すみません。ちょっと疑問に思ったのですが…

 

どの自転車も「トップギア」から始まり、ワイヤーを張っていくと「ローギア」に移っていくんですか?

 

なんか、中には違う自転車とかもあるんですかね?

 

 

かける
かける

中々マニアックな質問ですね…(笑)

 

一般人向けには「まあそうです」と答えます。

しかし、自転車業界人や知識を深めたい方に対しては「違います」と答えます。

 

「ローノーマル」と「トップノーマル」という概念があるからです。

 

昔はローノーマルの変速機もありました。

今ではほぼ全てがトップノーマルなので、わざわざ覚えなくてもいいくらいなんですけどね。(笑)

 

 

一応知っておいて損は無いと思うので、説明しますね。

 

 


 

てな感じの会話をしました。

 

会話中で出てくるアルバイトの方と同様に、多くの人が「トップノーマル」「ローノーマル」という概念を知らないはずです。

だいぶマニアックな話にはなりますが、本記事で解説しますね。

 

自転車知識の一つとして覚えていってください。

 

かける
かける

なお、「ローノーマル」が全盛の時代に、私はまだ自転車業に携わってもいなければ、興味もありませんでした。

その時代にプロとして機材に触れていたわけではありません。

 

そのため本記事内では“推測”からの考察や、“だろう”といったあいまいな表現が多くなります。

 

予めご了承ください。

 

 

 

 

 

この記事を書いた人
かける

愛知県出身の24歳、かけると申します。
.
■職業:自転車屋店員(5年目)
■自転車安全整備士、技士資格保有
■日本一周達成
■整備、キャンプ旅、サイクリング好き
■ブログ月間アクセス数25万PV超
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リア/フロントディレイラーの「ローノーマル」と「トップノーマル」とは?

【自転車雑学 RD編】 ローノーマルのとトップノーマル

まずは言葉の理解から。

リア/フロントディレイラーに対する「ローノーマル」「トップノーマル」とは何を指すのか?

 

かける
かける

結論、「(FD/RDが)ノーマル状態の時、どのギアに位置するか?」を指します。

 

よく分からないと思うので、詳しく説明します。

以後の説明はとりあえず“リアディレイラー”を例に話します。

 

 

 

リアディレイラーの「トップノーマル」とは?

自転車のリアディレイラーの変速調整

トップノーマルとは、「RDの初期位置がトップ側」のことを指します。

 

これまでにシフトワイヤーの交換や、ワイヤーの固定から変速調整をした方なら分かるかと思いますが、リアディレイラーはワイヤーを張らないと勝手に「トップ」に移動しますよね。

トップから始まり、ワイヤーを張る(シフトレバーを動かす)ことによってローギア(軽くなる)に移動していくわけです。

 

トップギアが初期位置。トップギアがノーマル状態。トップノーマルのリアディレイラーです。

お気づきかもですが、そう、現在の自転車のほぼ全てが「トップノーマル」のリアディレイラーを使っています。

 

 

トップノーマル以外のRDを見ることが無いので、もはや「これはトップノーマルのRDだ」なんて認識はしません。

それが普通だからです。他にあるの?って感じだと思います。

 

トップノーマル/ローノーマルという概念を知らない人が大半でしょう。

リアディレイラーの「ローノーマル」とは?

では逆にローノーマルというのが、「ローが初期位置になるRD」のことを指します。

「なにそれ?」という反応で正解です。今ではほぼ見ないから。

 

ワイヤーを張ってない初期状態がローギアにあり、ワイヤーを張っていくとトップ側(重くなる)に移動していきます。

今のトップノーマルとは逆ですよね。

 

これが“ローノーマル”のRDです。

 

ひとまず用語の解説だけ。次に詳しく解説します。

ローノーマルのリアディレイラーが出た経緯・歴史

※ここからは不確実な情報が多くなります。調べても中々出てこないのです…。
間違った情報をお伝えするかもですが、
予めご了承ください。

 

ローノーマルRDの誕生

おそらくシマノで初めて「ローノーマル」のリアディレイラーが採用されたのが、960系のXTRです。2002年に誕生したシリーズです。

960系XTR ローノーマルの始まり

>>https://www.shimano.com/jp/100th/history/products/58.php

 

ローノーマルのRDは新しい技術としてトップノーマルを駆逐したわけではなく、「トップノーマル」「ローノーマル」の2ラインナップが選べたようです。

今でいう「RDはSSかGSかどっちにする?」みたいな感じでしょうか。

 

シマノも元々はトップノーマルRD→(MTBデュアコンの登場により)ローノーマルRDも誕生→のちにトップノーマルのみにという流れです。

 

 

2種類ある…というのもですね、ローノーマルのリアディレイラーはMTB向けデュアルコントロールレバーに最適な組み合わせとしてシマノが推していた商品っぽいのです。

「ローノーマル」が誕生した960系XTRですが、同時に「MTB向けデュアルコントロールレバー」も一緒に誕生したのです。

 

これが誕生の経緯になります。

MTB向けデュアルコントロールレバーとは?

ギモンの声
ギモンの声

MTB向けデュアルコントロールレバーとは何だ?

ロードバイクのSTI(デュアルコントロールレバー)でなくて?

と思った方が大半でしょう。

 

それもそのはずで、今ではもう使われなくなったテクノロジーだからです。

 

 

MTB向けデュアルコントロールレバーはSTIレバーとは全く違います。

形状は今のラピッドファイアと似ており、ブレーキレバーにシフトが一体になったものですが…

960系XTR デュアルコントロールレバー

この「ブレーキレバー」を上下に押したりあげたりすることで変速ができるのです。

>>http://park20.wakwak.com/~toukatsu/XTRDual.htm

 

 

だからシフトレバーは付いていません。あるのはブレーキのレバーが一本だけでして、

  • グッと握ればブレーキがかかる
  • 上下に押せば変速ができる
    →レバーを下に押し込めばワイヤーの巻き取り(トップ側へ)
    →レバーを指の背で上に上げてワイヤーの巻き戻し(ロー側へ)

という、まさにデュアルコントロールができるレバーだったのです。

 

 

ただ、実はラピッドファイアのようにシフト用のレバーが一つだけ付いています。

これは「補助レバー」といって、親指で押すとメインのレバーを中指などの背で跳ね上げるのと同じ動きをします。

ローノーマルRDのメリット(使われた経緯)

MTB向けデュアルコントロールレバーに合わせてローノーマルRDが誕生したのは、「実践の場(MTB)において、よりスピーディーな変速をするため」だと思います。

 

MTBではとっさに軽くできる操作性を重視し…

レバーに力を入れてワイヤーを巻き取るよりも、レバーを押すだけでワイヤー巻き戻し、ローギアの方へ向かう「ローノーマル」が採用されたっぽいです。

>>http://blog.livedoor.jp/tyonnmage2013/archives/20111954.html

 

例えば、今のトップノーマル×STIレバーでイメージすると分かりやすいです。

ローギアに入れる方へレバーを押す(巻き取る)のと、トップギアに入れる方へレバーを押す(巻き戻す)の、どっちが軽く操作できますか?

 

当然、トップギアへ入れる方(巻き戻し)ですよね。

引っ張っているワイヤーを戻すだけなので軽いです。

 

 

ローノーマルRDはローギアへ行くときの労力が少なくなる。

ローギアを優先した設計…ということでしょう。多分。

ローノーマルRD、MTB向けデュアルコントロールレバーはなぜ廃止?

しかし、見ての通り現在では「MTB向けデュアルコントロールレバー」も「ローノーマルRD」も姿を見せません。見ることがありません。

中々ユーザーに好まれず、定着せず、廃止になったからです。

 

980系XTR

 

廃止になったのは980系XTRから順次。

同シリーズは2010年から誕生したので、8年ちょっとは使われたのでしょう。

 

同社がそれまで積極的に推進してきたMTB向けSTIレバーと、ローノーマルリアディレーラは完全に廃されている。

>>wikipedia

 

 

ちなみに、最後のローノーマルRDとなったのはM770系のデオーレXTでして、~2012年まではMTB向けデュアルコントロールレバーも存在していたようです。

770系デオーレXT

 

 

廃止になった理由(当時の口コミ?)を探ってみたところ、

  • トップノーマルギアの感覚で使ってしまい、誤操作が乱発
  • ブレーキを握った勢いで変速してしまうことが多々あり
  • レバーの操作がしづらい
  • ラピッドファイアー(シフター)の完成度が高く、MTBデュアコンの魅力が薄かった
  • “モリッ”としたデザインがカッコよくない

てな意見が多くあったようです。

 

何はともあれユーザーに気に入られることなく、MTBデュアコンとローノーマルRDは廃盤になりました。

以上でRDのローノーマルに関するお話しは終わりです。

 

 

かける
かける

なぜか今になったもAmazonで売られているMTB向けデュアルコントロールレバーを見つけました(笑)

 

過去にはフロントディレイラーの「トップ(アウター)ノーマル」が存在した?

今回、ローノーマルRDについて調べていたところ、過去には「トップ(アウター)ノーマル」のフロントディレイラーがあったことを知りました。

 

今はロー(インナー)ノーマルですよね。

ワイヤーを張ればアウターに移動します。その逆があったというのです。

 

ついでに触れようと思います。

 

見つけたのはこちらのブログ。サイトの作りから見ても大大大先輩です。

http://dt6110.web.fc2.com/parts/FD.html

 

このブログの文面から推測するに、「70年代後半以前はトップノーマルのフロントディレイラーが割と使われた(特にサンツアー?)」と思われます。

 

「70年代後半からローノーマルのデュラーエースが出てきた」ということは、それ以前はトップノーマル…だったのでしょうかね?

 

ただ「それ以前」と言っても、73年にでたデュラエースが初代で、2代目は78年から。つまり70年代後半です。

もしかすると初代デュラのみアウターノーマルのFDだったのかもしれません。

 

初代デュラエース

 

2台目デュラエース

>>https://www.shimano.com/jp/100th/history/products/14.php

さいごに

かける
かける
  • 「ローノーマル時代があったこと」
  • 「MTB向けのデュアコンが存在したこと」

歴史をたどってみると結構面白いですね。

僕自身も知らない事ばかりでした。

ローノーマルという言葉を知ったところで、正直今では使うシーンが無いと思います。

ただ、最初にも言ったように「自転車の知識を深めたい方」や「業界人」なら知っておくに越したことは無いでしょう。

 

実際僕も、ローノーマルの存在を知っていたからこそ、アルバイトの方からの説明に答えることができましたから。

「そんなのもあったんだ」程度に覚えておくと、いずれ使うことが来るかも?

 

 

 

お読みいただきありがとうございました。

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