・沢山荷物を載せても壊れない丈夫な自転車が欲しい
・フカヤの「DAVOS603ランドナー」について詳しく知りたい
私は2019年に11545kmに及ぶ自転車日本一周をしたのですが、その際に使用した自転車フレームこそフカヤの「DAVOS(ダボス)603ランドナー」なのです。
約40kgにもなる荷物を支えてこれだけの距離を走ったのにもかかわらず、ダボスフレームの故障は一切ありませんでした。
また、ダボスの持つ実用性のおかげで快適に旅をすることができました。
このような経験をもとに人にオススメできる自転車だと感じましたので、まだまだ知名度の低い「ダボス」という自転車について詳しくご紹介したいと思います。
「フカヤ」というメーカーについて
フカヤは1911年に自転車商社として開業し、現在は名古屋市中区に本社を置く国内・海外メーカーの自転車関連製品の卸会社です。
取り扱いメーカーはシマノ、ミノウラ、エディメルクスなど、数十種類ものブランド取り扱いがあります。
会社の規模は大きいですが、卸会社ということで一般消費者からの知名度は低いです。
そんな日本の会社であるフカヤのオリジナルブランドに「DAVOS(ダボス)」があります。

ヘッド部エンブレムにはフカヤのロゴがある
DAVOS 603ランドナーの特徴

クラシックテイストを求めるオールドタイマーから、耐久性を重視する実践派ツーリストまで、多くのユーザーから高い評価を受けてきたフレームです。
私は沢山の荷物を積んで走る「自転車旅」でこのフレームを使ってみましたが、
【実用性】と【耐久性】の大きな二つの特徴をもった魅力的なフレームだと感じました。
自転車旅においてフレーム選びはとても大切です。
ダボスの持つ2つの特徴について詳しく説明させて頂きます。
自転車旅における「実用性」
私が自転車旅にダボスをオススメする理由の一つが「実用性の高さ」です。
ツーリングバイクとして考えられたダボスにはこれだけのポイントがあります。
クロモリフレーム
ダボスに関わらずクロモリフレームの特徴として、
・取り扱いのしやすさ
があります。
乗り心地の良さ
クロモリフレームはアルミやカーボンに比べて重いというデメリットがある反面、とても乗り心地が良いです。
しなやかさと丈夫さ、更にはペダルを踏みこんだ時のクロモリならではの独特な感覚があり、他の素材と乗り比べた時の違いは歴然です。
私のように長距離を走る自転車旅において効果を発揮してくれます。
取り扱いのしやすさ
また、クロモリフレームはとても扱いが楽です。
落車や大きな衝撃を与えてしまった時に、アルミやカーボンに比べて格段に壊れにくいです。
アルミやカーボンでは壊れてしまうような衝撃だったとしても、クロモリなら曲がるだけで済むはずでしょう。
仮にパイプが壊れてしまってもクロモリなら溶接して修理することだってできます。
前後にキャリア・泥除けが装着可能
自転車旅をするフレーム選びにおいて必須なのが、泥除けとキャリアを装着するための「ダボ穴」です。
ダボスにはフォークエンドとリアエンドにそれぞれ2つずつダボ穴が空いており、キャリアと泥除けを共締めせずに装着することができます。
共締めしてしまうとネジの頭がその分だけ突き出てしまうため、てこの原理で同じ重さの荷物であってもより強い負荷がネジに掛かってしまいます。
ダボ穴が二つずつ空いているメリットは単に泥除けとキャリアを別々に付けられるだけでなく、ネジが折れるなどのトラブルを減らすことにも貢献しているのです。
ホイール径が650A(WO26インチ)
「650A」というのがホイールサイズです。
ロードバイクやクロスバイクには「700C」が多いですが、それよりも1回りほど小さいです。
650Aというと聞きなれない人がほとんどっだと思いますが、「26インチ」と言ったらどうでしょうか?
ママチャリによく使われるサイズであるため聞いたことある方も多いと思います。
この650Aというホイールサイズ、実は26インチと全く一緒なのです。
(26インチにはママチャリなどの「WO」、マウンテンなどの「HE」の2つがありますが、このフレームはWOです。)
どうしてホイールサイズが実用性に影響しているのかというと、
走行性能の他に【入手性の高さ】があります。
ロードバイク等のスポーツバイクに使われる700Cの場合、ママチャリしか扱っていないような店だとタイヤが手に入らない場合が多いです。
日本にはまだまだスポーツバイクの文化が盛んではなく、地方へ行くとスポーツ車を扱うお店はあまりありません。
そんな時にタイヤの交換が必要になるようなトラブルが起きてしまったらどうでしょうか。
700Cだと取扱店が少なく手に入りずらいですが、ママチャリと同じタイヤを使うことができる650A(26インチ互換)であればうんと手に入る確率が上がりますよね。
自転車屋さんはもちろん、ホームセンターに行けばほとんどの確率で売っています。
自転車旅ではトラブルがつきものなので、このような部分はとても大切です。
Wレバー台座
自転車旅ではフロントバッグを付ける人も多いですが、そんな時に邪魔となるのが、STIレバーやラピッドファイアのような変速機です。
ハンドルを握りながらブレーキと変速が行えるのはとても魅力的ですが、フロントバッグを付けるとなると干渉してしまうためあまりよくありません。
つけるにしても小さいバッグになってしまいます。
しかしWレバーの場合だと、変速ごとに手を離さなければいけないという大きなデメリットはありますが、その反対にフロントにも干渉を気にせず荷物を載せることができます。
また、Wレバーの取付位置がダウンチューブ上方であるため自転車を倒してしまった時にも壊れにくいですし、製品の作り自体が単純なので壊れにくいというメリットもあります。
リアダイナモ取付可能電線内装仕様

最近の製品はよっぽどUSB充電で、かつ明るいライトが使えるようになってしまったので発電機を使う方はほとんどいません。
しかし、長距離旅ではいつでも充電ができるとは限りませんから、予備に付けてもいいでしょう。
夜に走ることが多かった私は、リアダイナモではなくフロントハブダイナモにして発電機能を付けていました。
充電切れが心配な方はフレームに開いたリアダイナモ取付ダボ穴を利用して付けることができますし、配線をフレームの中にしまえるので断線や水濡れの心配を減らすことができます。
チェーンフック・輪行ヘッド

チェーンフックがあることで、ホイールを抜いた後もチェーンの張りを保っておくことができ、チェーンステート擦れて傷になったり、チェーンが落ちてしまうことを防ぎます。
過酷な環境に耐えうる「耐久性」

クロモリフレーム
クロモリとアルミを比べた時、金属疲労から壊れやすいのはアルミです。
アルミは小さな衝撃でも1つ1つがダメージとなり、その積み重ねとなっていつかは破断してします。
しかし、クロモリであれば大きなダメージは受けてしまいますが、アルミ素材が「ダメージ」として認識するような小さなダメージは無効化してしまうです。
また、疲労限度が来た時もアルミのように突如破断するのではなく、割れるようにして少しずつ広がっていきます。
とはいえアルミだと旅中に壊れるかというと一概にそうではありませんが、
クロモリの方がより丈夫なため安心して乗り続けることができます。
DAVOS(ダボス)の購入方法
自転車旅で使うにあたってこれだけ魅力のあるダボスを購入するには、卸会社であるフカヤと取引がある自転車店へ行くことで購入ができます。
販売網は日本中にあるので、ホームページにある取り扱い販売店から購入するお店を見つけてみて下さい。
注意点

ハンドルやサドル、ホイールなど走るために必要なパーツが一つもついていないフレームだけの状態です。完成車の状態で販売はしていません。
とはいっても、初心者の方でも心配する必要はありません。
ダボスのページ には完成車にするために必要なイメージパーツ一覧が載っており、それらに沿って購入することでこのような形に仕上げることができます。
(出典: http://www.fukaya-nagoya.co.jp/product/davos/davos-603-randonneur )
もちろんお店に組立を任せる場合はそれだけの工賃が掛かってしますけどね。
ただ、せっかくお金をかけてフレームから自転車を組むのであれば、自転車屋さんのスタッフに相談しながら自分の好きなパーツを取り入れて組んでみるのをオススメします。

自分の使うシチュエーションを考えてアレコレ悩むその時間は、決して完成車では味わうことができません。
自分の好みで作り上げたダボスは、あなたにとって一層愛着のある自転車になるだろうと思います。
まとめ
これらの理由から、私はフカヤ「DAVOS(ダボス)603ランドナー」をオススメします。
ランドナーは絶滅危惧種と言われているくらい乗り手が少ない自転車ですが、荷物を沢山載せるような自転車旅で使うならやはりランドナーが最適だと思います。
ユーザー離れに拍車をかけるように最近ではキャリアを使わずに荷物を積んで旅のできる「バイクパッキング」が流行っていると思いますが、
それとはまた違った乗り心地と旅の楽しみ方ができると思いますよ。
ダボスに乗って新しい世界に旅立ちませんか?
あなたにとっての1台を選ぶのにこの記事が役に立てれば嬉しいです。
ご覧いただきありがとうございました。

