普段からよく自転車に乗るんだけど、「パンクしたらどうしよう?」って不安なんだよね。
学校や会社に遅刻するかもしれないし。
それに、パンク修理のために自転車店に行く手間、修理代とかも非常にもったいない。
だから、「パンクしない方法」がないか気になってるんだ。
何か知ってたら、教えて欲しいなあ。
こんな方におすすめの記事です。
【この記事で分かること】
- 自転車がパンクしなくなるたった1つの方法
- ママチャリ乗りの7割ができていない、最大のパンク予防策
- 何も異物が刺さっていなくても、パンクしてしまう理由
- パンクの種類と原因
自転車ショップで働く私が解説します。
自転車のパンクを避けたい方へ。
月に1回、たった3分で出来る作業を行うだけで、
パンクによる面倒な手間をなくし、修理代まで節約することができますよ。
ママチャリ乗りの7割ができていない、超効果的な「パンク予防策」についてお話しします。
【3分で出来る!】自転車がパンクしなくなるたった1つの方法
結論から言います。
タイヤの「空気」をしっかり入れましょう!
それだけです。
空気を入れるだけで、驚くほど自転車のパンク回数は減ります。
全くパンクしなくなるわけではありませんが、これまで全く空気を入れてこなかった方にとっては、「魔法」とも言えるくらい、パンクの頻度が下がると思います。
「絶対にパンクしなくなる方法」を知りたくて、本ページに訪れてしまった方はすみません。
でも、もう少しだけ読み進めてもらえませんか?
ここまで聞いて、
「空気を入れたらリム打ちや摩耗パンクが起こらなくなるからでしょ?それくらい知ってるよ。」
という方は、これ以上読む必要はありません。既にあなたは分かっています。
反対に、
「なぜ空気を入れたらパンクを防げるのか?」を知らなかった方に、これから詳しく解説していきます。
パンクの原因には種類がある
“パンク”と聞くと、どんな原因を思い浮かべるでしょうか?
恐らく、多くの方はこのようなイメージでしょう。
- 「ガラスでも刺さったかな?」
- 「釘がタイヤに貫通した?」
- 「何か鋭利なものでも踏んだかな?」
つまり、「刺さりものパンク」ですね。
何かがタイヤに刺さったことで、チューブに穴が開いてしまうのです。
私も学生の頃は、「パンク」には“刺さりものパンク”しかないと思っていました。
しかし、実際はいくつかの種類があるのです。
よくあるパンクのパターンを“3つ”紹介しますね。
- 刺さりものパンク
- リム打ちパンク
- 摩耗パンク
細かく言えばもっともっと多くの種類があります。
中でもこの3つは、特に多いパンクの原因です。
「刺さりものパンク」は、何かが刺さって起こるパンクです。先ほど説明しましたね。
では、他の2つは何が原因なのでしょう?
- リム打ちパンク
- 摩耗パンク
・・・実は、これら2種類のパンクは、「空気圧不足」によることがほとんどです。
ただ空気を入れていないだけで、パンクをするのです。
ご存じなかったでしょう?
- 「1カ月以内に空気を入れていない」
- 「意識して定期的に空気を入れたことなんて無い」
- 「空気を入れなければいけないなんて、初めて知った!」
これから行う説明は、そんなあなたに向けた内容です。
「空気を入れていない」それだけで、パンクします
そもそも、なぜ勝手に空気が減るの?
パンクしていなくても、少しずつ空気は抜けていきます。
それは、空気を注入している「チューブの素材がゴムだから」です。
ゴムの粒子より、空気の粒子の方が小さい。
だから、チューブに入れた空気は、薄いゴムを通り抜けて、ごく少量ずつ抜けてしまうのです。
ゴム風船をイメージすると分かりやすいですよ。
空気を入れてから何日もすれば、必ずしぼんでしまいますよね?
穴が開いたわけでもないし、口を緩めたわけでもないのに。
それと一緒で、「空気が抜けるのは当たり前」なのです。
ですから、自転車に乗った・乗らないに関わらず、時間の経過に応じて必ず空気は減っていきます。
ママチャリの場合、1カ月以上空気を入れないと、「空気が減って少ない状態」になります。
空気が減ると、パンクのリスクが非常に高まる
タイヤの空気圧が低いと、先ほど紹介した「リム打ちパンク」「摩耗パンク」のリスクが高まります。
実際、自転車屋さんに持ち込まれるパンクの種類を分けてみると、その多くが“空気不足”によるパンクなのです。
なぜ、空気が入っていないだけでパンクが起こるのか。
メカニズムを知ることで、深く理解し、空気圧の大切さに気付けるでしょう。
詳しく解説します。
「リム打ちパンク」が起こる理由
「リム打ちパンク」とは、空気の少ないタイヤが押しつぶされることによって、中のチューブに穴が開くパンクのことです。
主に、段差などを乗り越えたときに起こります。
上の写真を見てください。
空気圧が低い状態だと、タイヤが深くへこみます。
段差への衝撃が強いと、もっと深くへこむことになり、「段差と車輪」に挟まれたチューブに穴が開きます。
対策は、空気を入れるだけ。
空気を入れていれば、リム打ちパンクはほとんど無くなります。
「摩耗パンク」が起こる理由
空気圧不足で起こるもう1つのパンク。
それが、「摩耗パンク」です。
自転車は一般的に、「タイヤ」「チューブ」の二重構造になっています。
空気が入っているのはチューブの方です。
そのチューブに空気が入っていないと、擦れて、穴が開きます。
これを「摩耗パンク」といいます。
空気圧が低いと、タイヤの中でチューブが動くようになります。
空気圧が高ければ、タイヤの中にチューブが「ペタッ」と張り付いてくれるので、動きません。
チューブが動くと、タイヤと擦れます。
空気圧が低い状態で走り続けると、何度も何度も擦れてしまうことで、チューブが削れてしまうのです。
上の写真でチューブがボロボロになっているのは、その典型例。
擦れて擦れて、いずれ必ずパンクします。必ずです。
自転車の空気を全く入れずに走ることは、「時限爆弾を抱えて走る」ようなものです。
刺さりものパンクのように“運”ではなくて、時間の経過とともに、必然的にパンクが起こってしまう。
非常にもったいないですよね。
でも、聞いて驚くことなかれ。
なんと、「空気を入れるだけ」で、摩耗パンクは防げます。
空気を入れることが、最大のパンク予防策
空気を入れることの大切さが、理解いただけたでしょうか。
この事実を知らずに、自らのメンテナンス不足によってパンクを引き起こす方が、非常に多い。
無駄に修理作業の手間が掛かり、無駄な修理費用を払うのです。
もったいなさすぎます。
空気を入れるだけで、手間も、時間も、節約できるのですよ。
今日から意識して、空気を入れるようにしましょう。
自転車の空気を入れるには?
空気入れの選び方
自転車用の空気入れはお持ちでしょうか?
自転車のバルブ形式(口の形)に応じた空気入れが必要です。
バルブ形式は「英式/米式/仏式」の3種類があります。
ママチャリの場合、ほとんどが「英式」ですね。
どのバルブ形式でも使える空気入れがありますから、それを買っておくと便利です。
空気の入れ方(参考動画)
空気入れを用意出来たら、この動画を参考に、空気を入れてみてください。
「英式バルブ(ママチャリ)」の場合、空気入れにある“メーター”は使えません。
バルブの構造上、メーターの数値が適正に働かないからです。
「親指で力強く“グッ”と押したとき、少しへこむくらい」を目安に、調整してみてください。
あまりにも「ペコペコ」「プニョプニョ」じゃなければ、大丈夫です。
空気を入れる頻度
ママチャリの場合、最低でも「1カ月に1回」を目安に、空気を入れるようにしましょう。
慣れれば1回3分もかかりません。
たったそれだけで、無駄なパンクをしなくなりますよ!
もう、自転車を引いて歩かなくてもいいんです。迎えの車を呼ばなくてもいいんです。
空気を入れるのが面倒?
パンクをするのとどちらが良いか、考えてみてください。
自然と、毎月空気入れをするようになるはずです。
一番初歩的なメンテナンスが、一番大切。
注意事項
空気を入れても、全てのパンクを防げるわけではありません。
あくまで、多くの人が損をしている「空気圧不足」で起こるパンクを避けられますよ、ということですね。
なので、刺さりものパンクは起こります。
これは“運”なので、仕方がありません。車だって、時にはパンクしますから。
本当の意味で「絶対にパンクしない」ようにするには、“ノーパンクタイヤ”を使う方法もあります。
しかし、メリットの裏にはデメリットも存在するわけで、安易に使うのはオススメしませんね。
>>>【メリットだけ見てない?】ノーパンクタイヤの知られざるデメリット
まとめ
では最後に、本記事の要点をまとめます。
【3分で出来る!自転車がパンクしなくなるたった1つの方法】
空気を入れましょう!
たったこれだけ。
最低でも月に1回、たった3分の作業です。
空気圧不足から起こる「リム打ちパンク」「摩耗パンク」をなくすことができます。
出先でパンクして、自転車を押して歩くのはもう嫌ですよね。遅刻するもの避けたいですよね。
もし、これまで空気を入れてこなかったというのなら、今日から意識を変えてはみませんか?
ご覧いただきありがとうございました。