自転車のディスクブレーキのローターには固定方式があるみたいだね。
- センターロック
- 6ボルト(6穴式)
ってよく聞くけど、これらはどういうものなのだろう?
見分け方とかってあるの?
勉強として知識を得たいから、他にも知っておくべき情報があれば教えて貰えると嬉しい!
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- ディスクブレーキのローターの固定方式について
- センターロックと6ボルトとは何か
- アダプターを使って、相互に使えるのか?
- ローターの着脱に使う工具
- センターロックの内セレーション、外セレーション
- センターロックの中にある「AFS式」とは
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します!
本記事ではメインとなる「センターロック」「6ボルト」について説明しつつ、予備情報もざっくりお伝えしますね!
詳細記事へのリンクを貼ってますから、よければそちらもご覧ください。
【ディスクブレーキ】ローターの固定方式「センターロック」「6ボルト」とは
ローターの固定方式には主に2種類あります。
これに応じてローターにも「センターロックタイプ」「6ボルトタイプ」があるので、買う時は間違えないようにしなければなりません。
なお、これら固定方式は「ホイール」に依存します。
ホイールが6ボルトなら6ボルト対応ローターを、センターロックならセンターロック対応ローターを使うというわけです。
画像を用いて解説します。
センターロックとは?
センターロックとは、シマノが提唱する固定方式です。
スプロケットのロックリングのように、ローターをロックリング1枚で固定します。
これがロックリング単体↓
近頃は、センターロックを採用した自転車の方が割合的には多いですかね。
エントリーグレードの街乗りスポーツ車を除くと、特にセンターロックが多いように思います。
ちなみに、シマノのローターラインナップを見ても、新しく出てくるような上位グレードはセンターロックタイプのみだったりします。
これからホイールを買うことがあるならば、センターロックタイプを買っておいた方が無難でしょう。
内セレーションと外セレーション
センターロックはロックリングで固定をしますが、この「ロックリング」には種類があります。
ひとまず理解すべきはこの2つ。
- 「内セレーション(スプライン)」
- 「外セレーション(スプライン)」
「内」「外」というのは、ロックリングに工具を掛ける場所がどっちにあるかの違いです。
例えば↓の場合、ギザギザが内側。
「内セレーションタイプのロックリング」ということです。
反対に、ギザギザが外側にある場合↓
こっちを「外セレーションタイプのロックリング」と言います。
外・内セレーションを意識するのはローターを変える時ですかね。
付属するロックリングの種類が選べるので、どっちを使うか把握しておく必要があります。
なお、内・外いずれにせよ受け(ハブ)側の構造は一緒です。
ただし、センターロックの中にもフルクラムやカンパニョーロが使っている「AFS式(センターロック)」があります。
シマノとは構造が違うため、ロックリングに互換性がありません。
結構間違える人が多いので、要注意です。
AFS式も含め、より詳しい内容についてはこちらの記事で解説しています。
センターロックの着脱に使う工具
センターロックの着脱には、内外に応じて使う工具が異なります。
内セレーションの工具はいわゆる「スプロケの工具」で、外セレーションは「ホローテック2用BB工具」です。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
「センターロックハブに6ボルトローター」は使える
ちなみにですが、「センターロックハブ」に対して「6ボルトローター」を取り付けることは可能です。
シマノからアダプターが売られているので、使えばOK。
6ボルト(6穴式)とは
6ボルト式とは、名前のまま「6つのボルトで固定する方式」のことを言います。
呼び方はいろいろ。
- 6ボルト
- 6穴(ろくあな)
- 6穴(ろっけつ)
…まあ「6ボルト」で通じます。
6ボルト式はセンターロックが生まれる以前からあるため、パーツの汎用性は高いですね。
廉価車から高級車まで、幅広く使われます。
6ボルト式ローターの着脱に使う工具
6本のボルトは「トルクスネジのT25」です。
六角レンチではないのでご注意を。
なお、6つのボルトの締め順には注意点があり、「★形」に順番に締めていきます。
「隣へ、隣へ…」と時計回りに一周締めていくわけでじゃないので、注意してください。
この順でやらないと締め加減にムラが生じ、緩むため危険です。
6ボルトハブには6ボルトローターしか使えない
6ボルトのハブに対しては、6ボルトのローターしか使えません。
センターロックハブの場合は6ボルトのローターがアダプターを使えば付けられるのですが、その逆はできないということです。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【ディスクブレーキ|ローターの固定方式「センターロック」「6ボルト」とは】
- センターロックとは、ローターをロックリング1枚で固定する方式
- ロックリングに種類があります。
→まず覚えるのは「内セレーション(スプライン)」「外セレーション(スプライン)」 - センターロックの着脱は、“内・外”に応じて使う工具が異なります。
- アダプタ使用で、「センターロックハブ」に対して「6ボルトローター」を取り付けることは可能
- 6ボルト式とは、「6つのボルトで固定する方式」のこと
- ボルトは「トルクスネジのT25」です。
- ボルトの締め順には注意点
- 6ボルトのハブに対しては、6ボルトのローターしか使えません。
以上です。
少しでも参考になればと思います。
ご覧いただきありがとうございました!