スポーツ自転車(クロスバイクやロードバイク、マウンテンバイクなど)に「センタースタンド」を取り付けたいと思ってるんだけど、そもそも取付できるのかな?
自転車によって、付く・付かないがあるのかよく分からない…。
もし使えるなら、何を選べばいいのだろう?
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- スポーツタイプの自転車に「センタースタンド」を取り付け出来るのか
- 取り付けが難しい理由
- 注意すべきポイント
- 自転車屋に判断してもらうのがベスト
付けたがる人の多いセンタースタンドですが、全ての自転車に取り付けられるわけではありません。
…というより、取り付け可能な自転車は多くないのです。
自転車ショップで働く私が詳しく解説します。
自転車に「センタースタンド」を取り付けできる?【難しい】
「取付できるのか?」という問いに結論から答えると、「自転車によって異なる」となります。
ただし、取り付けられないケースが多いので、多くの自転車は“取り付けるのは難しい”と考えてください。
なぜ、取り付けることができないのか?
主に3つの理由があります。
- カーボンフレームはNG
- 取り付けるためのスペースが無い
- パーツと干渉する
これらを深掘りして解説しましょう。
カーボンフレームはNG
さすがにやる人はいないでしょうが、確認のため。
あたりまえですが、「カーボンフレーム」の自転車にセンタースタンドを付けるのはやめましょう。
強い負荷が掛かってフレームが割れます。
これは、サイドスタンド(キックスタンド)の場合でも同じですね。
アルミフレームや鉄フレームならOK。
しかし、薄いアルミフレーム(レーススペック)の場合も同様にフレーム損傷の恐れがあるので、おすすめはしません。
取り付けるためのスペースが無い
取り付けられないケースで最も多い理由がこちら。
そもそも、センタースタンドを取り付けるためのスペースがないのです。
どういうことか、私物の自転車を3台お見せします。
【1台目:エアロロードバイク】
こちらはエアロフレームのロードバイク。
あくまでも仮にセンタースタンドを付けようとしたら…の話ですが、タイヤとフレームの隙間が全くないので取付不可能です。
【2台目:エントリーロードバイク】
いい感じの隙間がありますね。
これならセンタースタンドは取り付け出来そうですが、次に紹介する問題がゆえに取り付けはできません。
【3台目:ランドナー】
広い隙間がありますね。
ランドナーの場合、センタースタンドでの運用も考えられているのでしょう。
スペース的には取り付け可能。
しかし、またしても「次に紹介する問題」が邪魔をするため、取付できません。
(実際にセンタースタンドを付けようと試みましたが、無理でした。)
パーツと干渉する
スペースがあったとしても、今度は「パーツとの干渉」を考えなければなりません。
これが先ほど触れた“問題”です。
主に、
との干渉ですね。
改めて写真を確認しましょう。
1枚目にセンタースタンドを付けるとなると、シフトインナーワイヤーとがっつり干渉します。
- 引きが重くなったり
- ワイヤーが切れやすくなったり
- 変速調子が悪くなったり
…という悪影響があるので、やめるが無難です。取り付け出来ない。
2枚目は「フロントディレイラー本体」と干渉します。取り付け位置が低いから。
「では、フロントディレイラーを上に移動させればいいのでは?」と思うかもですが、位置が決まっているため無理です。変速できなくなります。
ということで、どちらの自転車も「スペースはあるけど取付不可能」なのです。
このように、
- スペースは確保できるか
- パーツとの干渉が無いか
という二つの要件を満たす自転車は多くありません。
だから、取り付けが難しいのです。
自転車屋に見てもらうのがベスト
自分の自転車を確認してみたけれど、よく分からない…。
このスペースは広いのかな?パーツは干渉するのかな?
おそらく、自転車に詳しくない方はこのように思うでしょう。
自分で判断するのが難しければ、自転車屋に見てもらいましょう。
付けられそうか教えてもらえます。
センタースタンドの在庫があるお店だと、なおよいですね。
現物を当てて、取り付け出来そうか確認できますから。
「厳しい」といわれたら、諦めてキックスタンドにしましょう。
(※キックスタンドも付く・付かないがあります。それもあわせて尋ねるといいかも。)
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【自転車に「センタースタンド」を取り付けできる?】
- 自転車によりますが、“厳しい”パターンが多いです
- スペースの確保と、パーツの干渉が無いかが重要
- 判断が難しければ、自転車屋に見てもらおう
- 無理なら諦めてキックスタンドへ
この情報がお役に立てば幸いです。