
ブルックス(BROOKS)の革サドルに興味があるから、使った人のレビューが知りたいなあ。
なにせ“革”のサドルだから、耐久性とか、雨に濡れても大丈夫なのかとか、メッチャ気になる。
あ、それと、「馴染むまではお尻が痛い」ってよく聞くけど、実際どうなの?
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 1万キロ以上使い込んだブルックス「B17」のレビュー
- “革”だけど、耐久性はどのくらいあるのか
- 雨に濡れても大丈夫なのか
- 馴染むまでお尻が痛くて、馴染んだら痛く無くなるのは本当か
突然ですが、皆さんがブルックスの革サドルに興味を持った理由って何でしょうか?
見た目、革への興味、違うサドルへの好奇心など、いろいろあると思います。
でも中には「どうしてもお尻が痛むから“痛くない”と評判の良いブルックスの革サドルを検討している」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、私ものその一人でした。
私は自転車で日本一周を計画していましたので、毎日漕ぐ環境で「お尻の痛みをどうするか」ですごく悩んでいました。
お尻がデリケートだからです。
そこで、日本一周では「痛くない」と定評のあったブルックスの革サドルB17を使ってみることにしたのです。
結果、毎日の走行が全く苦にならないほど、痛みが解消されました。
それを含め、約一年間、1万キロ以上もの距離を、雨と汗に浸るような悪条件の中使い込んできた「B17」についてレビューをさせていただきます。
ブルックスの革サドルを検討しているあなたの参考になれば幸いです。
是非ご覧ください。
ブルックスの革サドル「B17」のレビュー
結論から申し上げると、ネットでの評判の良さが納得できるほど、良いサドルでした。
良かった点は3つ。
- 座り心地
- 耐久性
- 見た目
先にどんな人にオススメできるサドルかを伝えておくと、
こんな方にオススメのサドルだと思います。
それでは解説していきます。
製品スペック
まだ詳しくB17について知らない方のために、まずは製品スペックから簡単に紹介します。
幅 | 175mm |
全長 | 275mm |
高さ | 65mm |
重量 | 520g |
フレーム | Black Enamelled Steel |
色 | BLACK / HONEY / BROWN / APPLE GREEN / BLUE / RED |
B17は100年以上に渡って生産されるブルックスの定番のクラシックモデル。
ブラックカラーのスチールフレームと小さな鋲が長い歴史を感じます。
ランドナーやスポルティーフなどのツーリングモデルにベストマッチ。
カラフルなカラーバリエーションも魅力です。
良かった点
では早速レビューへ移っていきたいと思います。
良かった点は3つ。
それぞれ解説します。
座り心地
後述する「慣らし期間」が終わったあとは、乗り心地がこの上なく良かったです。
他の人のレビューを見ている時は半信半疑でしたが、使ってみて実感しました。
私がこのサドルに乗っていた格好は、普通のハーフパンツで、サイクルジャージではありません。
それなのに、100km走ってもお尻がヒリヒリしなかったり、ジーンと痛んでくることがありませんでした。
サイクルジャージでならわかりますが、ハーフパンツでこれだけ走れたのは、お尻のデリケートな私にとって驚きでしたね。
また、走行中の痛みが翌日に残らないことも発見しました。
ロードバイクなのでロングライドをすると、その日は走りきれたとしても、翌日再びサドルにまたがると、前日の痛みが残ってたりしますよね。
なので、連続して長距離を乗ろうすると辛いです。
しかし、ブルックスのB17はそうではありませんでした。
ほぼ毎日テント泊で、体力回復には決していいとは言えない環境だったにもかかわらず、お尻の痛みが全く残らなかったんです。
最初は革サドルが高いから購入を躊躇していたのですが、本当に買ってよかった。
一万円ちょっとでお尻の痛みから解放されると考えたら、とても安い買い物です。
耐久性
日本一周で“革サドル”を使う上で、とても気になっていたのが「耐久性」なのですが、全く問題ありませんでした。
日本一周では、当然雨の中走ることもあるし、汗もかくし、何より毎日漕いで1万キロ以上の距離を酷使してきました。
革サドルは、
- 濡らしてはいけない
- 湿度の高い場所で保管してはいけない
- なるべく汗が付かないようにした方がいい
とよく言われますが、その全て破ってきました。(笑)
それで実際どうだったのか。
日本一周を共に完走した、B17の状態がコチラです。
・・・どうでしょうか?
手入れを欠かさず行っていたこともあり、比較的綺麗な状態を保っていると思います。
私のように酷使してもなおこの状態でいられたということは、「耐久性が高い」といってもいいでしょう。
使う前は、
- 「ちょっと濡らしたら変形しちゃうのかな」
- 「日本一周で使ったら、最後まで持たないかな」
なんて思っていましたが、杞憂に終わりました。
私の使い方でさえこれだけの耐久性があったので、普通にサイクリングで使う方なら、過度に丁寧な使い方をしなくても十分長く使い続けられると思いますよ。
使いつぶしたからこそわかった、耐久性の高さに驚きました。
見た目
外せないのが「見た目の良さ」です。
高級感の漂うサドルは、乗り手をワクワクさせることでしょう。
レーシーなデザインの自転車には似合いませんが、ランドナーやクロモリロードなど、クラシックな雰囲気の自転車に合わせると最高です。
乗り込んでいくと見た目も変化してくるので、愛着がわいて面白いですよ。
見た目・乗り心地ともに優れていおり、素晴らしいサドルです。
気になった点
一方で、気になった点が2つあります。
- 慣らし期間は確かにお尻が痛かった
- 手入れ後に乗るとズボンが汚れる
慣らし期間は確かにお尻が痛かった
使う前から多くの人がレビューしていた内容として「革を慣らすまではお尻が痛い!」とあったのですが、私もそう感じました。
中には「拷問」と例える方もいらっしゃいますが、そこまでには感じませんでしたがね。
多分、お尻の肉付きによって、感じ方が人それぞれだと思います。
私の場合、「カーボンサドルの乗り心地と似ているな」と、感じました。
クッションの薄いカチカチ系のサドルに乗っているかのようでした。
革を慣らし終わるまでの期間は、およそ3000㎞と言われています。
500㎞おきにオイルの塗布⇒革の張り調整を繰り返しながらサドルを自分のお尻の形に育てていきます。
慣らし期間中・・・特に使い始めて間もない頃は少し我慢が必要ですが、慣らし終わった後のサドルは最高の乗り心地ですよ。
“自分だけのサドル”になってくれるので、全くお尻が痛くならないようになります。
手入れ後に乗るとズボンが汚れる
(具体的な手入れ方法については「使用上の注意点」で解説しますが)革サドルにオイルを塗布し、拭き取った後に自転車に乗ると、お尻が黒く汚れてしまいます。
まるで〇〇〇を漏らしたかのような見た目になってしまうので、少し大変でした。
コンビニへ入るにも、施設へ入るにも、ズボンの汚れが気になってしまいましたね。
特に私が黄色いハーフパンツを履いていたせいもあったかもしれません。
オイル塗布後に乗る際は、黒に近い色のズボン・汚れてもいいズボンを履くことをオススメします。
使用上の注意点
B17使う上で大切なことが2つあります。
水濡れ厳禁
“革”なので、水濡れは出来るだけ避けた方がいいです。
やむを得ず雨の中を走ることが予想されるのなら、純正のサドルカバーを一緒に持ち歩きましょう。
サドルのためのカッパです。
これを付けることで、直接水に濡れることを防ぎ、サドルの劣化を抑えます。
とはいえ先述した通り、「耐久性」のある商品なので、絶対に濡らしてはいけないというわけではありません。
なので、少し雨天走行が混じるような場合でも、過度に心配せず使えばいいと思います。
でも、「一日中雨の中を走り続ける」ようなシチュエーションが想定されるなら、革サドルはやめた方がいいかもです。
手入れ必須
革サドルを使うなら、手入れは欠かせません。
手入れに何をするかというと、
- オイル(プルーファイド)の塗布
- 革の張り調整
です。
誰でも簡単にできる作業なので、欠かさず行いましょう。
具体的なやり方については、ブルックスの輸入代理店であるダイアテックの記事をご覧ください。
もし、革サドルを使おうと思っている方で、手入れを続けられる自信がないという方は、正直使うのをやめたほうがいいかもしません。
せっかくの革サドルが、台無しになってしまいます。
チェーンに注油したり、タイヤに空気を入れたり、といった基本的なメンテナンスすらやらない方は、多分革サドルへの手入れもしないと思うので、やめた方がいいですね。
キツイ言い方で申し訳ないですが、ちょっともったいない気がします。
まとめ
レビューの要点をまとめます。
使って満足のオススメのサドルです。
しかし、気になったこともありました。
【気になった点】
- 慣らし期間は確かに痛かった
- 手入れ後に乗るとズボンが汚れる
慣らし期間は、我慢するしかないでしょう。(笑)
これらをふまえたうえで、B17をオススメするのはこんな方です。
逆に、あまりオススメしないのはこんな方です。
このレビューを見て「自分も使ってみたい!」と思った方は、是非試してみてください。
きっと、幸せな未来が待っていますよ。
ご覧いただきありがとうございました!