ロードバイクやクロスバイクの空気入れを買おうと思っているのだけど、パナレーサーの「ワンタッチポンプ」ってのが気になっている。
何やら普通のポンプとはバルブの固定方式が違うみたいで、簡単に着脱ができるのだとか…?
ポンプは頻繁に買い替えるものでもないし、満足するものを選びたい。
評判や感想、レビューについて教えて貰えると嬉しいなあ。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- パナレーサー「ワンタッチポンプ」を使ってみた感想。レビュー。
- 一般的な空気入れと何が違うのか?
- ワンタッチポンプのスペック紹介
- 気に入っているところ/うーんと思ったところ
- 結論、ワンタッチポンプはオススメできるのか?
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します。
仕事柄、いろんな種類のポンプを試す機会があります。
ワンタッチポンプもその一つ。
他と比べてぶっちゃけどう感じたのか?
使い心地は良かったのか?
正直な感想をお伝えしていきますので、是非参考にしていただければ幸いです。
【レビュー】パナレーサー「ワンタッチポンプ」を使ってみた感想
結論から言うと、私はとても気に入りました!
ワンタッチポンプの「いいな!」と思ったところを5つ紹介します。
もちろん、「うーん…」と思った点も2つだけあります。
ただ、あらためて総合評価としては満足ですし、自信を持って人にもオススメできるポンプです。
実際に使ってみて思ったレビューを、詳しく解説していきます。
ワンタッチポンプ良いところ5つ
ワンタッチで着脱できる
このポンプの一番の特徴が、なんといっても「ワンタッチ着脱できること」です。
作業のしやすさが気に入りました。
(標準で)ワンタッチポンプの口先は2種類の色がありまして、
となっています。
使いたい色の反対側を押し込めば、口がグッと前へ出てくる仕組みです。
詳しい使い方は写真を見るよりも、公式が上げている動画を見た方が分かりやすいでしょう。
イメージが掴みやすいと思います。
“ワンタッチ”の気に入っているところは、やはり「ひと手間省けること」ですね。
空気入れが時短できます。
一般的なポンプはレバーが付いていて、立てたり下ろしたりすることでパッキンの開閉を行い、つまり「着脱」ができます。
ワンタッチポンプの場合は、この「レバーの上げ下げ」の動作が必要なくなるのです。
ポンプの先を“グッ”と押し込むだけで固定できるし、逆に出た反対側を押せば外れます。
ひと手間省けるというのは、そのことです。
ただ、初めてポンプを買う方の中にはこのように思う方もいるでしょう。
え、「レバーの上げ下げ」ってそんなに手間かなあ?
言っても数秒の違いじゃん。
ぶっちゃけ変わらない気がするけど…(笑)
そんなに手間が変わらないなら、もっと安いポンプでも買おうかな…。
確かに時間で言えば“数秒(1-2秒)”です。
しかし、その違いこそが大きいのだと私は感じました。
というのも、スポーツ車は空気入れの頻度が高いからです。
ワンタッチポンプを使う対象は恐らくスポーツ車ですよね。
中でも「仏式」タイプの自転車をお持ちの方がほとんどだと思います。
>>>自転車に使われるバルブの種類について 【英式・米式・仏式】
仏式バルブは特性上、他のバルブ形式に比べて空気が抜けやすいという特徴があります。
タイヤが細い自転車であれば、空気の「絶対量」も少ないですし、「高圧」ですからなおさら抜けやすい。
一般的に仏式バルブの自転車なら、空気入れの頻度は…
が目安です。
ここで何が言いたいかというと、「とにかくすぐに抜けるから、空気入れの頻度が多い。しょっちゅう入れなきゃダメだよ」ってことです。
話を元に戻すと、ワンタッチポンプは着脱の際の手間が“少し”省けます。
確かに、一回一回の作業では“少し”の違いです。
しかし、スポーツ車の空気入れは頻繁に行う必要があり、つまり“少し”の違いが積み重なって大きな違いになってくるんですね。
だからこそ私は“少し”の違いを大きく気に入ったわけで、評価しています。
とくによく乗られる方には、「時短」の面から見てもオススメできるポンプです。
ポンピングがスムーズ。引っかかりがない。
このポンプは空気を入れる時の「ポンピング」がすごくスムーズだと感じましたね。
棒を押したり引いたりする動作のことです。
いろいろなポンプを使ってきて思ったのは、「安い、質の低いポンプは引っかかる」ということです。
棒がスルスル動いてくれないんですよね。
それに比べて本ポンプは滑らかに動くので、余計な力がいりません。
軽い力で動きます。ストレスなし。
エアリリースボタンがある
メーターの前方にオレンジ色のボタンがあります。
これが「エアリリースボタン」でして、ポンプをつないだままでも少しずつ空気を抜くことができるのです。
「毎回既定の数値ピッタリで空気を入れたい」という方には、非常に便利。
空気を入れすぎた場合でも減圧できるので、「ポンプを外してから抜く→再び固定して入れ直す」という手間が省けます。
品質の割に価格が手頃
ワンタッチポンプの実売価格は4-5000円程度。
値段的にはエントリー~ミドルグレードくらいの位置づけになりますかね。
よくある価格帯です。
使ってみた印象としては、
があってこの価格というのは、比較的コスパがイイのではと思います。
6000円とかで売られていても不思議ではないなあ…という感じ。
補修パーツが豊富で修理可能
もしもポンプが壊れてしまった時も安心。
ワンタッチポンプ(含めパナレーサーのポンプ全般)には補修部品が豊富に用意されていますので、パーツの買い替えをすれば長ーく使い続けることが可能です。
補修パーツの用意されていないメーカーさんですと、ポンプのある部品が壊れてしまっただけで、「本体の買い替えしか方法がない…」ということになりかねません。
ポンプは決して安くはありませんし、痛い出費。
その点、パナレーサーのポンプなら基本的に修理可能。
万が一の時も安心です。隠れた魅力の一つ。
ワンタッチポンプの「うーん…」と思ったところ2つ
ワンタッチポンプの“口金”の寿命が短め
レバータイプの“普通のポンプ”に比べて、「口金の寿命が短いかな…」という印象です。
といっても、個人で使う分にはほとんど気にしなくてOKですが。
お店で使うと寿命の短さが分かりやすかったですね。
口金のパッキン?ゴム?が削れて、最終的にガバガバになります。
固定して空気を入れている最中に「シュポッッ!!」と外れてしまうのです。
どんなポンプでも最終的にはそうなる運命なのですが、比較的早く寿命が来たなという印象ですね。
もしなってしまったら、補修パーツが売られているので口金コアだけ交換すればOK。
ただあくまでも、「寿命の短さ」を気にするのはすごく頻繁に空気を入れる人だけでいいです。
個人で週に1回空気を入れるだけなら全く問題なし。
そういう“特別な使い方(超高頻度)”をするならば、あえて従来のレバータイプのポンプを買った方がコスパはいいかもです。
英式バルブに使うと、外す時にとても固い
ワンタッチポンプは英式バルブにも使えます。グレーの方を押し込むだけ。
両方使えるのは便利です。
しかし、英式バルブに使うと外すのがとても固いので、私は使ってませんね…。
あくまでも仏式メインの使い方がオススメかなと思いました。
結論「買い」なのか?
あらためてになりますが、結論「買い」なポンプですね。
普通に気に入ってます(笑)
値段的にも、機能的にも、長く使うことを考えても、満足できる商品かなと思います。
初めてのポンプ選びに迷ったら、とりあえずパナレーサーの「ワンタッチポンプ」がおすすめです。
携帯ワンタッチポンプもある
ちなみにですが、携帯タイプのワンタッチポンプも売られています。
ノーマルタイプと、高圧対応タイプの2種類。
ホースが外に出ているのが高圧対応モデルです。
「どっちを買ったらいいの?」と聞かれることが多いのですが、ホースが出ていることを邪魔に思わないなら「高圧対応」がオススメです。
(詳しい構造はよく分からないのですが)“高圧対応”はシリンダーの作りが違うらしく、確かに5BARあたりを過ぎて高圧になってきても、比較的軽い力で空気が入るからです。
ノーマルタイプの方はコンパクトですが、高圧入れるのは大変に感じました。
普通の携帯ポンプって印象です。
迷ったら、こんな選び方がオススメですかね。
なお、携帯ポンプはあくまでも「出先で使用するためのモノ」です。
普段から家で空気を入れるために使うには大変過ぎるので、使うべきではありません。
家で使うなら大きなフロアポンプを一つ持っておきましょう。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【パナレーサー「ワンタッチポンプ」を使ってみた感想。レビュー。】
<いいなと思ったポイント>
- ワンタッチで着脱できる
- ポンピングがスムーズ。引っかかりがない。
- エアリリースボタンがある
- 品質の割に価格が手頃
- 補修パーツが豊富で修理可能
<うーん…と思ったポイント>
- ワンタッチポンプの“口金”の寿命が短め
- 英式バルブに使うと、外す時にとても固い
→総評は「大満足」で気に入っています。
初めの一本に選ぶなら非常にオススメできる空気入れです。
気になっている方は、ぜひ使ってみて下さいね。
最後までご覧いただきありがとうございました!