シマノのコンポーネントを見ていたら「リンクグライド(LINKGRIDE)」ってのを発見したのだけど、これは何だろう?
新しい規格?
どんな用途で使われるシリーズなのかなあ?
現行コンポーネントとの互換性はあるの?
知識として知っておきたいから、教えて欲しいな。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- シマノの新規格「リンクグライド」とは何か?
- 調べて分かった特徴まとめ
- 現行コンポーネントとの互換性
- 私が思った、リンクグライド11速チェーンの使用用途
恥ずかしながら今更「リンクグライド」という新規格、新シリーズのことを知りまして、情報のインプットをしていました。(発表は21年4月か?)
ただ、「せっかくまとめたものを、自分だけで処理するのはもったいないなあ…」と、ブロガーの血が騒いだので、分かりやすいよう記事にしたわけです(笑)
私もまだ実物を見たことは無いですし、正直リンクグライドについて熟知しているわけでもありません。
間違っていることもあるかもですが、参考程度にご覧いただけたら幸いです。
シマノの新規格「リンクグライド」とは?
先に結論から。
要点だけをまとめてお伝えします。
…てな感じのコンポが「リンクグライド」です。
私同様、知らなかった方向けに順に深堀りしていきます。
シマノ「リンクグライド」紹介動画
>>シマノ公式 リンクグライド解説ページ
https://bike.shimano.com/ja-JP/technologies/component/details/linkglide.html
>>業界人向け シマノ互換表
https://productinfo.shimano.com/#/com?cid=C-432&acid=C-436
リンクグライド搭載されているシリーズ
https://bike.shimano.com/ja-JP/technologies/component/details/linkglide.html
新たに追加されたのは2シリーズ。
型番の末尾“~30”が、リンクグライドの目印です。
このシリーズは、いずれもフロントシングル。
リンクグライドの特徴
シマノ公式サイトのコンポーネントテクノロジー紹介ページによると…
LINKGLIDEは、長期間の使用に耐えられるシームレスなシフティングとペダルパフォーマンスを実現しました。
LINKGLIDEは、ストレスのないライディングとともに、今後進化し続けるバイクタイプやライディングスタイルのオーナーシップ体験をサポートします。 日々の過酷な使用による摩耗、多目的バイクや高トルクのE-BIKEに耐えうるシフティングおよびペダリングパフォーマンスを提供する、非常に耐久性の高いドライブトレインです。耐久性を重視したカセット設計によって、ドライブトレインの摩耗を大幅に抑えつつ、シームレスなギアのシフトアップ・ダウンが可能に。 LINKGLIDEは、持続的なパフォーマンスを実現する、究極のユーティリティドライブトレインです。
主な特徴は3つ。
- スムーズかつ確実なシフティングと長持ちするペダル性能
- 最適化されたシフティングゲート設計
- 高トルクでのシフティングやライディングによるダメージに積要、耐久性に優れたカセット歯
シフティング時のペダルショックを67%低減
E-BIKEですと、アシストが掛かります。人が漕ぐよりも強いトルクが加わりますよね「。
強い力が加わっている時にロー側で変速をすると、ペダルへショックが気になりやすい。
歯数が大きく変わるので、「ガチャン」と振動が生まれます。
その“シフティング時のショック”を抑えたのがリンクグライド。
従来のHGに比べてたわみが67%の低減しているそうです。実際に動画を見ると、違いが分かります。
厚みが増したカセット。高耐久になり寿命長く。
従来のHGに比べてカセットの歯が分厚くなっています。
高トルクが掛かるE-BIKEでの使用において、耐久性を伸ばすためですね。
カセットの“歯”はチェーンによって徐々に削られていき、最初は「U」に近かった形が、だんだん「ナイキのロゴ」みたいになっていきます。
最終的にチェーンとの噛み合わせが悪くなり、歯飛びが起こるんですよね。
<関連記事>ロードバイクのギアが「ガコッ」と勝手に滑る?【原因:歯飛び】
CBNさんの記事によると、HGに比べて耐摩耗性が300%向上しているのだそう。
ゆえに「摩耗によってチェーン飛びするまでの寿命が長くなります」と謳われているわけですね。
紹介されているステータスから見ても、「軽量でレース向け」ではなく、「耐久性重視の日常使い用」のコンポであることが分かります。
リンクグライドの互換性情報
シマノの互換表にて互換性の確認をしました。
表を見ての通り基本的に「リンクグライド同士の組み合わせ」でしか使えません。
従来の11速、10速コンポとは互換性がないことがわかります。
なお、カセット自体は既存のHGハブに装着できます。
マイクロスプラインハブとの互換性はありません。
チェーン(CN-LG500)は11速コンポと互換性あり
互換表を見ていて気付いたのは、リンクグライドのチェーン(CN-LG500)はMTB系/ロード系11速コンポと互換性があることです。
日本ではロードバイクユーザーの方が圧倒的に多いので、ちょっとその話をします。
11速のロードバイクを通勤や通学で使っている方は多いでしょう。
私がふと思ったのは、「走行性能求めない使い方なら、リンクグライドのチェーンがいいんじゃない!?」てことです。
というのも、11速チェーンの中で一番安い「105グレード(HG601)」でも約4000円です。
>>>シマノ11速チェーンの種類と違い【デュラ・アルテ・105】
ここで朗報。
リンクグライドのチェーン(LG500)は2858円!約1200円も安い!
114リンク時の重量は一緒で、カタログから確認できる違いは「シルテック加工の有無」だけですね。
まだ調べが甘いけど…
通勤通学メインで11速使ってる人、リンクグライドのチェーン「CN-LG500」が安くて耐久性あっていいんじゃないか?
と、カタログ眺めてて思った😊
互換性あり。
HG601より約1200円安い。
重量は一緒の257g。試しに買ってみるか! pic.twitter.com/apnJYONBKx
— かける@自転車日本一周完 (@sekisaicling) August 21, 2022
別に、通勤や通学ではちょっとした走りの軽さとか…求めませんよね。
そんなのよりも、安くて高耐久でコスパ良く使えるチェーンが欲しい方も多いはず。
そんなあなたにリンクグライドのチェーン、いかがですか。
ネット通販で調べても、まだ売ってないっぽいですけど…(笑)なんやねんー!
[2023/04/27追記]もう普通に注文できるようになってきました。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【シマノの新規格「リンクグライド」とは?特徴や互換性は?】
- リンクグライドとは、シマノのMTB系コンポ「Deore XT(11速)」「Deore(10速)」に追加された新しいコンポーネントグループ
- 主な使用用途はE-BIKE
- 特徴を一言でいうと「頑丈・高耐久なコンポ」
- 既存のHG(ハイパーグライド)システムとは、ほぼ互換性が無い
- 基本的にリンクグライドコンポセットで組み合わせる
+個人的に思ったのは、リンクグライドのチェーンは従来の11速コンポに使える最安チェーンとして、普段使いしている方にオススメなのではという説です。
手に入りそうなら私が買って、人柱になろうと思います。
コスパ人間なので…(笑)
[追記 2022/8/24 ]
シマノの業者向けサイトを見ても、リンクグライドのシリーズはまだ売られてませんでした。どういうこと!?
[追記 2022/10/05 ]
問い合わせたところ、↑の理由が判明しました。
生産が追いついておらず、実際には販売できていない状態なのだそう。
年内(2022)は無理で、2023年以降の出荷になるとのことでした。
以上!
ご覧いただきありがとうございました。