なんか、自転車のタイヤに「糸」みたいなものが付いているのだけど、これは何だろう?
黒いゴムの隙間から細かい糸がフワッと出現してる。
気づいたらこうなってたや。
この糸の正体は一体ナニ?
気になるから、教えて欲しいなあ。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 自転車のタイヤに出現した「糸」の正体
- タイヤに糸が見えたらヤバイ理由
- タイヤの寿命がどのくらいか
- 修理代金はどのくらいか
自転車ショップで働く私が解説します!
【パンク寸前!】自転車のタイヤに現れた「糸」の正体
結論から言いますと、糸の正体はタイヤの「ケーシング(繊維)」です。
黒い“ゴム”の部分が走行によって削られ、薄くなりすぎると、中のケーシングが見えてきます。
つまり、「タイヤが寿命を迎えた(既に超過している)状態」というわけですね。
即交換しなければならないレベル。
自転車に詳しくない方向けに、「靴」に例えて分かりやすく説明しましょう。
タイヤの黒いゴム部分→靴の靴底のゴムと同じです。
靴も使うにつれて底が削られていきますよね。
ある程度減ってきたら寿命なわけですが、更に使い続けると、靴底のゴムが全てなくなってしまうでしょう。
そうすると、“ゴム”の奥にあった「靴の繊維」が顔を出します。
そうなるころには、既に靴の寿命を大きく超えているような状態ですよね?
靴底が完全に擦切れるまで靴を履く人って、あまりいないでしょうから。使いすぎです。
自転車のタイヤもこれと同じです。
「糸が見えている状態」というのは、いわば靴底が全て減って、靴の繊維が見えてきている状態と一緒なのです。
超ヤバイ。消耗しすぎている…。
ですから、糸が見えてきたら一刻も早くタイヤ交換をしましょう。もう限界です。
糸が見えたまま走るとどうなる?
「タイヤ交換って、5000円くらいするんでしょ?高いなあ…。
もし糸が見えたまま走ったらどうなるの?まだあとちょっとは使えるよね?」
もしかすると、このように思う方もいるかもしれません。
答えると…ちょっとも使い続けることは考えられないです。
「今すぐにタイヤを交換すべき」としか、選択肢が無いですね。
糸が見えたままのタイヤを使い続けるとどうなるか?
走っていると突然「バンッ」という破裂音がすることになるでしょう。
タイヤが裂けて、中のチューブが飛び出してパンクするのです。
スピードが出ている時だったり、車道を走っている時に起こってしまっては、大事故にもなりかねません。マジで危ないです。
ですので、安全に走るためには、今すぐタイヤを変えることを強くオススメします。
修理代金はいくら掛かる?
タイヤの糸が見えている状態ですと、修理代金は「4000-6000円ほど」と予想されます。※前輪か後輪か、タイヤの質などによって価格が変わる
パンク修理やチューブ交換だけでは直りませんので、「タイヤとチューブの交換」が必須です。
>>>【ママチャリ】自転車のパンク修理/タイヤチューブ交換の値段は?
パンク修理は、小さな穴が開いてしまった靴を縫い直すイメージ。
チューブ交換は、靴の中敷きだけを変えるイメージ。
既に靴底のゴムが無い状態(=糸が見えているタイヤ)で、下敷きだけを買えようが、一か所縫い直そうが、靴の状態は悪いまま。
どう考えても「本体交換」しか選択肢は残されていないのです。
それと同じで、タイヤチューブを交換する(靴本体の買い替え)以外に直す方法はないということですね。
糸が見えるまで使えたのはすごいこと
タイヤの寿命は大体3000kmくらいです。
糸が見えている状態というのは、それくらい走った証拠。うまく使い終わった証拠なのです。
これ、実はすごいことなんですよ?
(一般車に乗る)たいていの人は、糸が見えるまでタイヤを綺麗に使えません。
それよりも前に、「空気圧不足」によってタイヤやチューブをダメにしてしまう人が多いのです。
おそらく、糸が見えるまで使い込めたということは、定期的な空気入れを欠かさなかったのではないでしょうか?
当たり前なようで、すごいことです。
「空気入れ」ができていない人が、どれだけ多いことか。
新しいタイヤに交換した後も、定期的な空気入れを心がけてタイヤを長持ちさせましょう。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【パンク寸前!自転車のタイヤに現れた「糸」の正体】
- 糸の正体はタイヤの「ケーシング」でして、ゴムの奥にある繊維です。
- 糸が見えている状態=タイヤが限界を迎えている ので、即交換してください。乗るのは危険です…。
- 修理代金は4-6000円くらいかなと。
- 糸が見えるまでタイヤを綺麗に使い切れたのは、凄いこと。
- 新品のタイヤに変えた後も、定期的な空気入れをお願いします。
というわけで、以上です!
「糸」の正体、分かりましたか?
「まだ乗れているから、交換はいいや!」と後回しにせず、今すぐにでも交換をしてくださいね。ケガをしてからでは遅いですから。