ふと気になったんだけど、自転車の「シフトワイヤー」って、寿命はどのくらいなんだろう?
交換時期が知りたくって。
それと、シフトワイヤーって、
- 切れたら交換
- 切れる前に交換
どっちがいいの?
詳しく教えて欲しい。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- シフトワイヤーの交換時期(寿命)
- 交換するのは、切れた時でいいのか、切れる前にするべきか
- シフトワイヤーが切れたらどうなるのか
- 交換方法の解説動画の紹介
- ワイヤー交換時に、アウターケーブルも新品にした方がいいのか
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します。
ご存じの通り、シフトワイヤーは消耗品です。
劣化したり、切れてしまったりしたら、交換が必要なパーツ。
しかし、イマイチ交換時期が分からないとお悩みではありませんか?
例えばタイヤもそうですが、
「結構使ったけど、一体いつまで使えるのかな?もう交換した方がいいのかな?基準がよく分からない」
と思っている方も多いでしょう。
そこで今回は、「シフトワイヤーの交換時期」についてお伝えするとともに、
- 切れたはどうなるのか?
- 交換はどのように行うのか?
といった、関連する情報についても紹介します。
それではご覧ください。
シフトワイヤーの交換時期は?【目安は3000km~】
寿命はどのくらい?
シフトワイヤーの交換時期は、【3000km】が目安です。
これは、自分の自転車だけでなく、メカニックとしての修理経験からもそう感じました。
ただし、変速回数の多いリアシフトワイヤーは約3000kmが目安ですが、あまり変速をしないフロントシフトワイヤーは5000km程度持つ印象です。
この、
- リア3000km
- フロント5000km
を超えてくると、シフトワイヤーは寿命に近づきます。
つまり、「切れる可能性が高まる」ということ。
自転車は、変速レバーを押すことで、シフトワイヤーを引っ張ったり、緩めたりし、ディレイラーを動かしています。
変速をするたびにシフトワイヤーに負担ががかるため、いずれ寿命を迎えて切れてしまうんですね。
シフトワイヤーが切れてしまったら、もちろん新品への交換が必要です。
切れる前に交換した方がいい?切れてからでいい?
シフトワイヤーを交換するタイミングは、基本的に「切れてから」でOK。
しかし、以下のような場合は、切れる前に交換するのをオススメします。
など。
つまり、「走行中に切れてしまったら困る人」ですね。
このような方は、先ほど申し上げた
- リア3000km
- フロント5000km
を目安に、定期的に交換するのをオススメします。
近場を通勤したり、比較的近い範囲でサイクリングするだけなら、切れた段階で交換をすれば大丈夫です。
「切れてしまったらどうなるのか?」は、後ほど説明します。
「劣化」している場合は、迷わず交換しよう
走行距離が「交換時期の目安(リア3000km/フロント5000km)」に達していなくても、交換した方がいい時があります。
それは、シフトワイヤーの劣化を感じた時です。
具体的に言うと、
- サビが発生している
- 変速レバーの引きが重たくなった
と、感じた時。
- 自転車を屋外で保管していたり
- 雨の中走ることが多かったり
- 放置期間が長かったり
する場合、劣化が起こりやすいです。
シフトワイヤーが劣化すると、うまく変速できなくなったり、引きが重くて疲れてしまったりします。
これは、ワイヤーの摩擦抵抗が増えたことが原因となって起こるのです。
例えば、↓のような症状が起きます。
ですから、劣化を感じたら、交換の目安距離に達していなくても、交換をした方がいいですよ。
交換すれば、今よりもっと軽い力で、よりスパスパ気持ちよく変速できるようになります。
切れたらどうなるの?
シフトワイヤ-が完全に切れてしまうと、変速できなくなります。
なぜなら、ディレイラーを動かすことができなくなるから。
ワイヤーが切れているのは、もはや「ワイヤーが無い」のと同じです。
ディレイラーに動力を伝えることができなくなるのです。
具体的にどうなるか。
想像できる通り、まともに走ることができません。
ですから、先ほど申し上げたように、「切れたら困る」シーンで走行する予定がある方は、切れる前に交換しておくことをオススメします。
例えば私の場合だと、1000kmを超える長距離ツーリングをする前には、必ず交換するようにしています。
日本一周をしている時は、もはやシフトワイヤーを持ち運んでいました。
総重量125kgにもなる自転車だったので、「軽いギアが使えなくなる = 走行不可能」を意味するからです。
実際、街から離れた山奥でシフトワイヤーが切れたこともありましたが、その場で交換して対応しました。
もし、シフトワイヤーを持っていなかったら、恐らく、歩いて街まで向かうことになっていたでしょう。
こんな状況に陥らないためにも、トラブルを予防する意味で定期的にシフトワイヤーを交換するのがオススメです。
交換方法は?
シフトワイヤーを交換するなら、この動画が参考になります。
ただ、シフトワイヤーの交換は、誰でもできるほど簡単とは言えません。
なぜなら、「ディレイラーの調整ができること」が必須スキルだからです。
それに加え、最近ではケーブル内装フレームが非常に多く、ワイヤーを通すだけでも難しくなってきています。
なので、自転車店にお任せするのがオススメです。
もちろん、自分でチャレンジするもの大賛成。
ただ、調整がうまく出来ていないと大事故につながる可能性もあるため、最後はプロにチェックしてもらうのをオススメします。
よくある質問として、
シフトワイヤーを交換する時に、アウターケーブルも交換した方がいいの?
と、聞かれることがあります。
アウターケーブルは、毎回変える必要はないです。
シフトワイヤーの交換2回に対して、1回くらいでOK。
もちろん、毎回交換した方が、高いパフォーマンスを保てます。
しかし、特にロードバイクの場合だと、「バーテープ」もはがさなければ作業ができないため、面倒ですよね。
基本的には、毎回アウターケーブルを交換する必要はありません。
まとめ
本記事の要点をまとめます。
【シフトワイヤーの交換時期は?】
- リア:約3000km
- フロント:約5000km
⇒基本的に「切れたら交換」でOK。
でも、「切れたら困るシーン」で走る方は、交換目安距離を迎えたら、新品に変えておいた方が安心です。
なぜなら、切れたら変速ができなくなるから。
例えば、
- よくロングライドをする方
- レースに出られる方
- 大事なイベントがある方
などですね。
「シフトワイヤーの劣化」がみられる場合は、交換目安距離に達していなくても、換えてしまった方がいいですよ。
ワイヤーの摩擦抵抗が増え、引きが重くなったり、うまく変速できなくなるからです。
この記事がお役に立てれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!
自転車を長く、快適に使いたいのなら、チェーンの交換も必須です。
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