ロードバイクを始めようと思うのだけど、初心者が一台目に「カーボンロード」を買うのは危険かなあ?
カーボンって、割れちゃうことがあるって聞いたから…。
やっぱり、扱いやすい素材(アルミとか)にするべきかな?
どうしよう~。でもやっぱりカーボンに乗ってみたいなあ。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 初心者がカーボンロードバイクに乗るのは危険か?
- アルミ?カーボン?どっちを買えばいいの?
- カーボン車を扱う上での注意点
- カーボンが割れると修理すると多額の費用が掛かる話
自転車ショップで働く私が解説します。
「一台目にカーボンって、どう思います?」
と聞かれることが多いので、自分の意見を記事にしてみました。
購入時の参考になれば幸いです。
初心者が「カーボンロードバイク」を買うのは危険?【注意点アリ】
この問いに対する私の結論としては、“アリ”です。
軽いし、乗り心地もいいし、デザインも魅力的なものが多いですからね。
全然乗るのはいいと思いますが、カーボンには「素材ならではの注意点」があることを知っておかなければなりません。
理解した上でカーボンを買うのは、もはや選択の自由です。誰も止める権利はありません。
カーボンは取扱注意
カーボンの何に注意しなければならないかって、「割れること」ですよね。
その点、アルミやスチール、クロモリの自転車であれば、そう簡単に壊れはしません。
へこむか曲がるか、でしょう。
「カーボンは取り扱いが難しいから、初心者には向かない」
これは確かにあります。
例えば、ビンディングペダルに付け替えて練習中に転んでしまったら、カーボンだと割れることもあります。
締め具合が分からず、ネジを強く締めこんでしまったら、パキっと割れてしまうこともあります。
でも、ある程度雑に扱っても壊れにくいのが他の素材です。主にアルミバイクが比較対象になるでしょう。
いきなりカーボン車に乗ること自体「ヤメろ!」とは言いませんが、「カーボンの自転車に乗っている」という意識は常に持って欲しいです。
自分は丁寧に扱わなさそうだし、割れるのは嫌だな…
というなら、アルミバイクを選んだ方が適切かもです。
カーボンロードに乗る上での心得
ちなみに私が乗っているカーボンロードも、一度割れてます…。
45万円の車体を買ってウハウハしていた矢先、納車二ヶ月後に滑って転んで割れました。
別に、派手にこけたわけではありません。時速7kmくらいで、ゆーっくり転びました。そしたらパキっと。
あとは実際に聞いた話として…
こんなことが起こりえます。
カーボンが割れるのは、何もサイクリング中に限りません。
初心者の方ですと、もしかしたらこれから「メンテナンス」を始める方もいるでしょう。
サドルの高さを調整する時でさえ、慎重な作業が求められるのがカーボンです。
カーボン車に乗るなら、このような特性&注意点を理解しておかなければなりません。
だから、結論としては「(初心者がカーボンは)アリ」と言いましたが、
「ただし、カーボンであることを強く意識すること」という注意文が裏に隠れていることをお忘れなく。
カーボンロードに乗るなら、トルクレンチは必須
これからカーボンを買おうとする方へ、突然ですが質問です。
・・・これが分かりますか?イメージできますか?
全然分からないなら、あなたはトルクレンチを買うべきです。
なぜならば、ボルトの調整時にオーバートルク→フレーム破損を起こす危険性があるから。
「5N/m」というのは、ボルトの締め付け力(トルク)を表しています。
ロードバイクの場合、この数値がよく意識されます。
ステム、ハンドル、サドル…などなど。規定が5N/m前後のパーツが多いです。
この「5N/m」が分かっていないと、サドルの高さ調整をするのすら危険です。
あらためて、オーバートルクになりえるからです。
だから、トルクレンチを買って、「締め付け具合」の感覚を身につけましょう。
トルクレンチを使えば、規定値でボルトを締め付けできます。
例えば上のトルクレンチは「5N/m規定」です。
「あっ、5N/mってこのくらいなのね!」
トルクレンチを使うことで、これを感じて欲しいのです。
かくいう私も昔、ステムを締めすぎて壊したことがあります。
でも壊れるまでは、「締めすぎていること」に気づきませんでした。
カーボンバイクの扱いは、本当に慎重にやらなければです。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【初心者が「カーボンロードバイク」を買うのは危険?※注意点アリ】
- 結論、(私個人として)全然アリ
- ですが、「カーボンであること」を強く意識しないとダメです
- アルミなどと違い、とにかく扱いを慎重にしないといけません
- ネジ一本締めるのすら、気を使うのがカーボンです
- もし、一台目にカーボン車を買うならば、トルクレンチの用意も忘れずに。
- フレームを壊してからでは遅いので…。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!