シマノの四角軸(スクエアテーパー)のBBを変えようと思ってるんだけど、「LL123」と「D-NL」って何なの?
同じ軸長のBBでもこの二種類があって、どっちを選んだらいいか分からないよ。
両者の違いを教えてほしい 。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- 「LL123」と「D-NL」の違い
- 対応しないBB(例えば、D-NL推奨なのに、LL123を装着)を付けたらどうなるのか
- どっちのBBを選んだらいいのか
シマノの四角軸BBを交換する時に何が使えるのか探していると、多くの人が「LL123」と「D-NL」という種類があることに気づくのではないでしょうか。
例えば、同じ軸長の122.5mmのBBの中にも、
- 軸長122.5mm(LL123)
- 軸長122.5mm(D-NL)
の2種類がありますよね。
一体どちらを選んだらいいのか、何が違うのかと、気になる方も多いと思います。
実際自分もBBとクランクを交換する際に、イマイチどちらを選んだらいいのかが分からなくて困った経験がありました。
そこで本記事では、「LL123」と「D-NL」の違いを解説していきます。
ちなみに読み方は、
- LL123(エルエルイチニーサン)
- D-NL(ディーハイフンエヌエル)
です。
シマノの人がそう呼んでいました。
それではご覧ください。
シマノ四角軸(スクエアテーパー)BB「LL123」「D-NL」の違い
LL123とD-NLの違いをネットで調べても、正確な答えが分からなかったので、直接シマノのお客様相談窓口にて聞いてきました。
その時の会話内容がコチラです。
四角軸BBのことでお伺いしたいんですが、「LL123」と「D-NL」の違いって何ですか?
教えてください。
はい、その二種類の違いは「右側の軸の出しろ」が異なります。
出しろによって“チェーンライン”が変わってきます。
なるほど。
LL123っていうのは、基本的にチェーンラインが50mmに設定されているクランクに使うBBです。
例えば、FC-M311とかFC-M361とかですね。
D-NLは、チェーンラインが47.5mmに設定されているクランクに対して使います。
例えばターニーカテゴリーのFC-TY501のようなもの。
そうなんですね。
はい。
チェーンラインを合わせることは、フロント変速にとって非常に重要です。
チェーンラインとは、フロント3枚なら真ん中のギア位置がBBの中心からどれくらいの位置にあるのかを表すものです。
フロントディレイラーはチェーンラインを中心に外側・内側に動かすのが基本設計なので、チェーンラインがずれてしまうと、当然フロントディレイラーの調整がうまくいかなくなってしまうんですよね。
結構重要なポイントなんですね。
そうなんです。
色々お話ししましたが、結局はクランクによって対応するBBが異なることだけ覚えていただければ大丈夫です。
わかりました!
ありがとうございます。
【分かったこと】
- LL123とD-NLの違いは、右側の軸の出しろが異なる。
- クランク側に設定されたチェーンラインによって、BBを選ぶ必要がある。
LL123⇒チェーンライン50mm
D-NL⇒チェーンライン47.5mm
- チェーンラインの異なるパーツを使ってしまうと、フロントギアの調整がうまくいかなくなる
⇒互換性なし
ということでした!
そもそも「チェーンライン」って?
会話の中にチェーンラインという言葉が出てきましたが、チェーンラインとは具体的に何かをご存じですか?
詳しく知りたい方は、こちらの記事が大変参考になります。
見なくても選び方はわかりますが、理解を深めたい方はご覧ください。
対応するBBの探し方
では、あなたが使うBBはどのように見つければよいのでしょうか?
対応するBBの探し方について解説します。
古いBBから、新しいBBへ交換する時
古いBBから新しいBBへ交換する方は、もともと付いていたBBを一度取り外してみてください。
すると、BBのどこかにこのような製品情報が書いてあるはずです。
例えば、こんな感じ。
- 製品名:BB-UN100
- シェル幅:68mm
- 軸長:122.5mm
- LL123
これだけのことが分かったら、同じ条件の揃う製品を見つければOK。
同じ条件というのは改めて、
- シェル幅:68mm
- 軸長:122.5mm
- LL123
が当てはまる製品のことですね。
製品名で検索してもいいと思います。
そうすれば、元々ついていたBBと同じ規格のものが手に入ります。
新しくBB、クランクを買いそろえる時
例えばフレームから組み立てる時など、新しくBBもクランクも買いそろえる時は、使いたいクランクに合わせてBBを選びましょう。
BBの選び方を解説します。
例えば、「FC-M371」というクランクを使いたいと仮定しますね。
まず、シマノホームページ内にある「FC-M371」の製品紹介ページにアクセスしてください。
グーグルなどの検索窓で検索しても出てきますが、シマノのページ内検索を使うと便利です。
公式サイトへのアクセスは、こちらからどうぞ!
すると、このような検索結果が出てきますので、目当ての「FC-M371」をクリックします。
開きました。
そうしたら、製品スペックの項目を見ていくと「推奨BB」の記載がありますよね。
FC-M361の場合、
- LL123
- 推奨BB「BB-UN300」
となっています。
あとはフレームのシェル幅(基本ジスなので68mm)さえあっていればOKです。
推奨なので、間違いなく取り付けることが可能です。
これで、取付可能なBBを選ぶことができました。
ちなみに、フロントディレイラーも新調する時は、同じチェーンラインを持つものを購入してくださいね。
全てのパーツを同じチェーンラインで揃える必要があります。
[追記]クランクとボトムブラケットの適合表
シマノの互換表を眺めていたら、便利なものを見つけました。
スクエアテーパークランクやオクタリンクに対応するBBの適合表です。
クランクの型番がわかれば、簡単に使うべきBBが分かります。
まとめ
ではさいごに、記事全体の要点をまとめます。
- LL123とD-NLの違い⇒BBの右側の軸の出しろが異なる。
(右が異なるので、当然左側もかわります) - 四角軸BBを選ぶときは、クランク側のチェーンラインに合わせる必要がある。
- BBを選ぶときは、
①シェル幅(主に68mm)
②軸長(主に122.5mm)
③種類(LL123/D-NLかはクランクに合わせる)
が分かればOK。 - 適合表から探すも良し
ということでした!
同じ悩みを持っていた方の役に立てれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました!