- 自転車のハンドル(グリップ)がベタベタする
- 直す方法は無いのかなあ?
- 交換するなら値段はいくらくらい?
こんなお悩みを解決します。
【この記事で分かること】
- ハンドルの「ベタベタ」を直す方法はあるか?
- グリップを交換するときの値段(目安)
- 自分でもできる作業か?
自転車整備士の私が解説します。
本記事を見れば、「ベタベタした時はどうすればいいのか?」が分かりますよ。
自転車ハンドル(グリップ)がベタベタする時は?
結論から言うと「グリップの交換」をするしかないです。
洗えば直るとか、そういうわけではないですね。
ベタベタしてくる原因は「加水分解」です。輪ゴムでもそうですが、ゴム製品は時間が経つとベタベタになってきますよね。水の影響で加水分解が起こります。
加水分解とは、水が反応物や化合物の結合を切ることによって化学的な変化を引き起こす過程の化学反応のことです。この反応では、水分子が反応物や化合物の結合部位に結合した際、それによって結合が切れて新たな物質が生成されます。
自転車のグリップの場合、第一に自分の手汗が原因になります。
他にも雨に濡らしたこともあるでしょう。
直接的に水に濡らしていなくとも、空気中にある湿気によって加水分解はドンドン進みます。つまりグリップの加水分解は誰にも避けられないのです。
ベタベタしてきたら“消耗品”と割り切って交換してください!
※「どうにかお金をかけずに直す方法はないか?」と考えるかもしれませんが、そのノウハウが業界共通の知識であれば、既に私自身がやっていると思います(笑)
グリップの交換費用
お店に作業を任せるなら、下記の[本体+工賃]が掛かります。
※ちなみにロードバイクのグリップは「ブラケットカバー」や「バーテープ」と言い、別記事で解説中。
→【ロードバイク】ブラケットカバーの種類と選び方【交換】
→【画像41枚】プロが教える!ロードバイクのバーテープの巻き方
ママチャリなのか、クロスバイク等なのかによって若干変わります。(ハンドル径は基本一緒。デザインの違い。)いずれにせよそう高くはないです。
基本的にどの自転車にも使えるグリップは共通(ハンドル径22.2mm)なのですが、自分で買うなら気を付けるポイントがあります。
【買うときの注意点】
- グリップシフトなら、ショートタイプのグリップを選ぶ
→ハンドルを捻って変速するタイプの変速レバー - 中には純正品しか使えないハンドル(モデル)もある
→例:トレックFX3/4~のグリップは純正・専用品を使用 - 20インチ未満の幼児車はグリップ径19mm
→一般的なグリップサイズより細いため「幼児用」を買う
お店に行けば何種類か在庫を持っていると思います。
(空いていれば)5分10分程度で終わる作業なので、基本スグできるでしょう。
グリップ交換、初心者でもできる?
【質問】
- グリップ交換って簡単かな?
- 初心者でも自分でできる作業?
…よく聞かれる質問です。
結論「簡単」なので初心者でも出来るでしょう。
…が、単にグリップの付け替えだけでは済まない場合が多く、お店に任せた方が早いし安全かなと思います。
グリップ交換は、端的に言えば「抜いて、外して、付けるだけ」です。
一見簡単そうですが、意外と手間取ることもあります。
私たちがお店で交換をする時はピットの器具を使えます。
「エアーガン(コンプレッサー)」ですね。
エアーガンでグリップのわずかな隙間に空気を送ります。
するとわずかにグリップが浮くので、外しやすく、付けやすくなります。
家で器具がないとなると、その技が使えません。硬すぎて超難しいです。
なので個人が家で交換するなら圧入式ではなくて「ボルト固定式」がオススメです。
また「レバーの位置調整」も必要になります。
全く同じグリップに交換するならいいですが、他のグリップに変えるなら必要。
グリップの長さが変わるため、それに合わせてブレーキやシフトレバーの位置を詰める/離す調整が発生します。
…とここまでの説明を聞いて「面倒くさそう!」と思ったら、店で任せた方が絶対良いです。
たかがグリップの着脱ですが、抜いてはめるだけでは終わりません。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【自転車ハンドル(グリップ)がベタベタする時は?交換の値段は?】
- 加水分解が原因です。
- 直す方法は無くて、交換が必要です。
- 本体+工賃で1500円~6000円程度あれば足ります。
- 自分でも出来る作業ですが、意外と難しいです。
というわけで以上です!
少しでもお役に立てばと思います。ご覧いただきありがとうございました。