フラットマウントタイプのディスクブレーキキャリパーを使っているのだけど、リアの「ボルト長」って、どうやって測ったらよいのだろう?
ボルトに色々な長さがあるみたいで、どれを選べばいいか分からない…。
測定工具でもあるのかな?
やり方、決め方を教えて貰えると嬉しいなあ。
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- シマノ、リアフラットマウントのボルト長の決め方
- フレームの厚み+13mmの法則
- 160mmローターでの使用時は、アダプター+ワッシャーをかませる
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します!
【シマノ】フラットマウントの「取付ボルトの長さ」を決める方法
結論から言うと以下の通り。
要点をまとめました。
覚えておくべき最重要ポイントは「フレーム厚+13mm=適切なボルト長」の法則です。
リアのボルトは長くても・短くてもいけないので、フレームごとにあったサイズを選ぶ必要があります。
なお、新品のリアブレーキキャリパーを購入すると、これらが付いてきます。
- フレーム厚25mm対応、38mmのボルトが2本付属
- ボルト長さセレクターが付属
ただし、このボルトの長さが全てのフレームに合うわけではないので、必ずフレーム厚を測って最適なボルト長を探す必要があります。ボルトは別途購入です。
詳しく解説します。
ボルト長の測り方
ボルト長は、フレーム厚を測った上で決めます。
リアフラットマウント台座部分をノギスなりで測りましょう。
そして、フレームの厚みに応じてボルトの長さを選択します。
種類は以下の通り。
これが「フレーム厚+13mm」の法則ですね。
で、最終的に「本当にこのボルト長で合っているか?」の判断は、“ボルト長さセレクター”を使用して確認をします。
※ボルト長さセレクターはリアキャリパー本体を買うと一緒に付いてきます。
持っていない場合は個別で購入もできます。
ボルトの先(お尻)が、セレクターの「段差部分」に収まればOKというわけです。
視覚的に判断できるので分かりやすいですよね。
なお、ボルト長を確認する際に「ワッシャー(160mmローターで、アダプター使用時に使う)」は噛ませないよう注意です。
なぜ140mm/160mmローターでボルト長が共通なのか?
ボルト長の選択時に、こんなふうに疑問に思う方もいるでしょう。
リア160mmローターに対してフラットマウントを使う時は、「アダプター」をかませるよね。
140mm/160mmのどちらにせよボルト長が一緒みたいだけど、どうして?
160mmの場合、アダプター分の高さをプラスしなくていいの?
はい。
結論「ボルト長はどちらも同じ」でして、アダプター分の高さは考慮しなくてOKです。
理由は…
- 140mm(ダイレクトマウント)の場合、ボルトはキャリパー本体にささる
- 160mm(アダプター使用)の場合、ボルトは「アダプター」に対してささる
からですね。
アダプターを使用する場合、あらかじめ「キャリパー本体とアダプター」は別の短いボルトで固定されているのです。
本体に対してボルトをさすわけではないので、アダプター分の厚みは考慮しなくてOKということ。
ただし、マウントを使用するとき(160mmローターを使用)は「ワッシャー」を噛ませる必要があります。
ボルト長の種類は?
フレームの厚みによって、合うボルトを二本購入する必要があります。
あらためて、どれだけ種類があるか紹介です。
表の通り、フレームの厚みに応じて6種類のボルト長が用意されています。
1本約500円と高いのが難点。もうちょっと安くならないものか、、、
【ちなみに】フロント側のボルト長は一緒
ちなみにですが、フロント(フォーク)側のブレーキには、「ボルト長の選択」という概念はありません。
全て共通の1種類です。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【シマノ フラットマウントの「取付ボルトの長さ」を決める方法】
- アダプター取付ボルトをフレームマウント部に挿入し、突き出た部分の長さが“13mm”になるよう、ボルトの長さを選ぶ
- 長さが適正かどうかの確認は「ボルト長さセレクター」を使う
- リア160mmローターに対して使う場合は「アダプター(別売り)+ワッシャー」が必要だが、ボルト長は変わらない。140mmと共通。
- リアブレーキ本体を買うと「フレーム厚25mm(ボルト長38mm)対応のボルト」と「ボルト長さセレクター」が付属する
- ボルトの長さが違う場合、別途購入が必要。1本約500円。
- ちなみに、フロント側のボルト長(使うボルト)は全て一緒
以上です。少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!