シマノのクランクを分解してメンテナンスしたのはいいけれど、戻し方が分からない…。
チェーンリングはどの位置、どの向きで取り付ければよいのだろう?
作業前に写真も撮ってないし、戻せなくなってしまった。
正しい取付方法を教えて欲しい。助けて…(笑)
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- シマノクランクのチェーンリングの取り付け位置
- チェーンリングの裏表
- 取り付け方を間違えるとどうなるか?
- 公式マニュアルで確認する方法
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します。
「分解したはいいけど戻せなくなった…」
という経験は、もちろん私も昔やりました(笑)
でもこの記事を見れば、正しく戻すことができますよ!
【シマノクランク】チェーンリングの取付位置と向きを解説
シマノに限らず、クランクのチェーンリングには向きと位置が決まっています(一部除く)。
これらを間違えるとうまく変速しません。
実はチェーンリングには「変速ポイント」があり、決まった位置で変速するような仕組みがあるからですね。
では、チェーンリングの正しい取り付け方とは何でしょうか?何が正解なのでしょうか?
注意すべき点は二つ。
ホローテック2のクランクですと、これが正解になります。↓
文章だけで説明しても分からないと思いますから、写真を使ってみていきましょう。
写真で解説!チェーンリングの取付方法
まずは、シマノのマニュアルを読んでみて下さい。正しい情報をインプットすることが大切です。
はい。では次に実物写真を使って解説です。
アウターリングの向きと位置
アウターリング(大きいギア)の取り付けはこのようになります。
裏表は流石に間違えないでしょう。気を付けるべきが“位置”です。
クランクアームを6時方向にした時…
ラベルは12時方向にある↓
クランクアームの裏に“ピン”が来ている↓
この二つさえ確認すれば、アウターはOK。
インナーリングの向きと位置
インナーリングを付ける上での注意点も2つ。
クランクを写真の状態で見たときに、インナーリングに刻印されたラベル(shimano…)が12時方向に来ていますか。
そしてもう一つが、よく見るとインナーリングには「でっぱり」がありますよね。
これをクランクアームと被さる位置にします。
向きと位置が確認できたので、あとはボルトを締めるだけ。
なお、ここのボルトは六角レンチではなく、トルクスレンチの#30。
締め付けトルクは12-16Nmと固めなので、注意しましょう。
クランクの型番でシマノのマニュアルを探す方法
「シマノのクランク」といっても、全てがこの形じゃないよね?
中にはフロント3段変速のクランクもあるわけだし、5アームクランクだってある。
そういった“違うパターン”に遭遇したら、どうしたらいいのかな?
マニュアルを探す方法って無いの?
もしかすると、中にはこのように思う方もいるでしょう。
あるいは作業をしようとしたら「写真で使っているクランクと形が違うぞ?」となった方もいると思います。
もちろん、いろんなクランクがありますからね。
クランクのモデルごとに取付方法を確認する時は、シマノの「ディーラーマニュアル」を見るべきです。
確認方法を解説します。
クランクの型番を確認する
クランクに「FC-なんとか」という型番が刻印されていますよね。これをメモりましょう。
シマノマニュアルを開く
シマノディーラーマニュアル ←こちらのサイトにアクセスし、検索窓に「(型番)」を入力。
例えば私の場合は「FC-5800」ですね。
出てきたファイルの中から「DM」を開きます。
すると、クランクに合った説明書が出て来ますので、これを参考にメンテナンスをしていきましょう。
クランクに限らず、シマノパーツのメンテで困ったらまずはDMを見ると良いです。
ちなみにですが、「EV」をクリックすると分解図が見れます。
作業中に分からなくなったら、確認すると正解が分かりますよ。ぜひ活用してください。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【シマノクランク チェーンリングの取付位置と向きを解説】
- 最大チェーンリングはマーキングのある面が表側で、チェーン落ち防止ピンがクランクの位置にくるようにセットします。
- . 最小チェーンリングはマーキングのある面が裏側で、△印または位置決めの突起がクランクの位置にくるようにセットします。
- チェーンリングの着脱にはトルクスの#30が必要です。(他のパターンも全然あります。)
- クランクの型番を検索し、マニュアルで勉強するのが一番オススメの勉強法です。
というわけで、以上!
チェーンリングの向きが分からなくて困っている方の参考になれば幸いです。
「ここのボルトはどれだっけ?」
「このパーツはどこに使うんだっけ?」