- 使っていない間に自転車がパンクしてた。
- もしかしていたずらかな?嫌がらせかな?
- モヤモヤするから、見分け方を知りたいな。
こんな悩みに答えます。
【この記事で分かること】
- 自転車がパンクした原因を「いたずら」か見分ける方法
- 「大半の場合がいたずらではない」という経験談、実例
- 乗っていない時でもパンクは起こる
- 短期間で連続してパンクする場合も全然ある
自転車整備士の私が解説します。
実際にお店で働く中で「いたずら?嫌がらせ?」という相談を何度も受けてきた経験から、実体験を元に執筆します。
- 駐輪場に停めていたらパンクしてました…。いたずらですかね?
- 何回も連続でパンクしているのですが、嫌がらせですかね?
整備士として修理をする立場として、お客様から相談されることがあります。
「不自然なパンク」が起こると、誰かがやったのはと不安に思う方も多いですよね。その気持ちはよく分かります。
ただ経験からお話しすると、実際に「いたずら/嫌がらせ」の可能性が疑われる事例はほとんどありません。10件のうち1件あるかないか。そんなレベルです。
じゃあその人たちのパンクの原因が何だったかと言えば、まあ「普通に典型的な原因の存在するパンク」なんですね。
そこで本記事ではパンクの原因が「いたずら」なのか、それとも「他の原因」なのか。それを見分ける方法について解説します。
自転車パンクの原因は「いたずら」かも? 見分け方を解説
結論から言うと、いたずらかどうかを見分ける方法は「パンク(穴)の開き方」を見れば予想が付きます。
必ずではないですが、パンクの原因となった痕跡が残っているからです。
ただ一般人には見分けがつきません。
必ず自転車ショップで見てもらってください。
「もしかしたらイタズラ/嫌がらせかもしれないのですが、原因を教えて貰えますか?」と相談した上で修理作業してもらいましょう。
なぜパンクが起きたのか、そのメカニズムを具体的に教えてくれるはずです。
私たち自転車整備士は、(いたずらかも?と相談を受けなくても)パンクした自転車を修理する時は真っ先に「パンクの原因」を特定します。その原因を見ればいたずらか察しがつきます。
パンクは、チューブに穴が開くことで起こります。
自転車の「タイヤ」の中にはチューブ(ゴム風船)が入っています。2重構造です。このチューブに穴が開くと空気が抜けてしまい、パンクするという流れです。
ただしパンクは「何かが刺さった」ことだけが原因ではありません。
実は様々な原因がありまして、何も刺さらなくてもパンクはします。本記事で伝えたいのはココ。
整備士は「パンクの原因を突き止めた上で修理する」わけですから、チューブに開いた穴から原因を推測し、探るわけです。
一言に「パンク」といっても、例えば下記のような種類があります。※流し読みでOK。
イタズラでパンクしている場合、「不自然な穴の開き方」をします。
これは人為的でおかしいな…と思ったら、「イタズラかも?」と判断するわけです。
※もちろん犯行を見ているわけではないので断定はできません。
これまで私が経験した「イタズラかも?」と思ったケースは下記の通り。
…ただ本当にイタズラが疑われるケースはまれでして、大半が「普通のパンク」です。
プロに見てもらえば見分けがつきます。
「駐輪中のパンク=いたずら」ではない
【よくある疑問】
- なぜ、駐輪中にパンクしたのだろう?
- ここに来るまで空気が入っていたんだけどなあ。
- 駐輪中に急にパンクすることってある?やっぱりイタズラじゃない?
イタズラを疑う場合に多いのが「駐輪中に起こったパンク」です。
走ってないならパンクが起こるわけないじゃん?と思いがち。
この疑問にお答えすると、先ほども言った通り「刺さりもの」だけがパンクの原因ではありません。
だから、乗っている最中でなくてもパンクすることは全然普通にあります。
時差で空気が抜けて、駐輪中にパンクしても何ら不思議ではないのです。
だから「駐輪中のパンク=いたずら」ではありません。
パンクといっても、穴が開いてすぐに空気が抜けないタイプのパンクもあります。
「スローパンク」ってやつですね。すこーしずつ空気が抜けていき、1日-2日するとタイヤがプニプニしてきます。
原因はさまざまです。一概には言えません。
スローパンクですと、確かに「乗っていないのにパンクした」と思うかもです。
実際にこれまで「イタズラかも?」という自転車を見てきた中で、大半がこれに当てはまります。
だから、「第三者に何かされたのでは?」という可能性は低いです。
本記事で伝えたいことは…
- パンクは時差で駐輪中に起こることもある
- 実際にいたずらが疑われるケースはごくまれ
この2点ですね。とにかくそう不安にならなくて大丈夫ですよ。
「短期間で連続してパンク=いたずら」とも限らない
補足として、もう1つ不安に思う方が多いケース。
短期間で何回も連続してパンクしてるんですけど、これっていたずらですかね?
…こちらにお答えます。
(状況を見ていないので一概には言えませんが)結論、「パンクの原因による」です。
例えば1カ月の間に3回パンクしたとして、それぞれが異なる原因ならいたずらは考えにくいからです。
おそらく自転車屋でパンク修理をした場合、お渡しの際に原因をお伝えすることが多いです。
- 「〇〇だからパンクしてました。穴が小さかったのでパンク修理しました。」
- 「空気圧不足でパンクしてました。チューブの摩耗・タイヤのひび割れが激しいため、今回はタイヤとチューブを交換しました。」
…みたいな感じ。あまり気にしていないかもですが、この時言われた原因をよく覚えておいてください。
複数回パンクが続いた際は、前回パンクしたこととその原因を整備士に伝えるとなおいいです。前回のパンクと因果関係があるのか?を意識しながら原因を探れるからです。
夏場はパンクが増える【虫ゴムは消耗品】
余談ですが、「夏(暑い時期)」はパンクが増えます。
虫ゴムの劣化が限界を迎え、空気漏れを起こすケースが増えるからです。
つまり、乗っていないのに空気が抜けるパターンのやつ。
一般的な自転車には「英式バルブ」という空気入れのタイプが使われています。
この英式バルブは一部を除き「虫ゴム」というパーツが使われており、1年に1回程度交換が必要な消耗品です。
虫ゴムは空気をせき止める“弁”の役割を担ってますので、破れると空気がツーツーに抜けます。
虫ゴムが原因で「パンク」しているようにみえるだけのケースも多いです。
空気が抜けたと思ったらまずは状態を確認しましょう。
下記記事にて詳しく解説しています。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【自転車パンクの原因は「いたずら」かも? 見分け方を解説】
- まずは自転車屋でプロに見てもらう。
- 「パンクかもと疑っていること」を伝え、より入念に見てもらい、原因を聞くこと。
- 私たちプロは、パンクの仕方からだいたいの原因を推測できます。
原因から「いたずらによるパンクか否か」が分かります。素人が判断するのは難しいと思います。 - 「いたずら」ではなくて、ただのパンクであることがほとんど。
もし、自転車屋さんも「これはイタズラかも…」となったら、マンションの管理人に一応報告をするなり、駐輪場所を変えて様子を見るなりした方が良いですね。
何度も続くようなら警察に言って、話を聞いてもらいましょう。
少しでも参考になる部分があれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました!
【パンクの原因の種類】