
- 厳冬期用(-10度~-20度程度)の寝袋を探している
- イスカのダウンプラスデナリ900のレビューが知りたい
- 各温度帯で、どんな装備で就寝し、どう感じたかが気になる
こんなお悩みを解決します。
【この記事で分かること】
- -25度対応のイスカ「デナリ900」を冬季の北海道で使った感想
- -5度から-20度まで使った際に、どのくらい暖かかったか?
- デナリ900のデメリット
- どんな使い方に適した寝袋か?

こんにちは、かけるです。
私は2023→2024年の年越しを、北海道の最北端「宗谷岬」で迎えました。
その間に使ったのが「デナリ900」です。感想を細かくお伝えします。
購入の参考になれば幸いです。
【-20度を経験】イスカ ダウンプラスデナリ900 使用後レビュー

結論から言うと、主な感想は下記の通りです。
デナリ900の要点
- -15度くらいが快適温度
- -5度では暑すぎてファスナーを全開にしたほど
- 重くて大きいので登山には不向き
- 逆に重量や大きさに余裕がある方には、安くて暖かいおすすめの寝袋(オートキャンプ、バイクでの移動、ギリギリ自転車など)
順に詳しく解説していきます。
イスカ デナリ900のスペック
こちらがイスカ公式サイトの説明ページ(画像)になります。
執筆時現在の定価は45,100円。実売価格は↓Amazonを参考にどうぞ。
寝袋を選ぶ際に見る要点をまとめると下記の通り。

もし登山での使用を考えているなら、ネックになるのは「重さ」と「大きさ」でしょう。
購入した登山ショップの店長に聞いたところ、寝袋が進化した現代の冬山では使われないそうです。20年前とかだとこのくらいの寝袋が主流だったようですね。
私がデナリ900を発注し、店長が実物を見た時に「デカいなこりゃ」と言っていました(笑)
当時は720FPもあれば最高レベルだったみたいですが、今はもう800FP超の寝袋が出ています。ただでさえ冬山は荷物が多くなるので、より軽量コンパクトな寝袋を使うようです。
デナリ900が選択肢から外れた場合、例えば同レベルの温度帯でより軽量、コンパクトなのはこのあたりでしょうか…。
もちろん「より軽量コンパクト」な寝袋にすると、その分値段が上がります。6万円、7万円を超えるような高級寝袋。
例えば登山以外の用途で、それほどシビアに大きさ/重量を考える必要が無いのであれば、デナリ900がコスパの優れた良い選択肢になるでしょう。余裕がある使い方向けの寝袋です。
バイク、オートキャンプ、車中泊、そしてギリギリ自転車旅には相性がいいでしょう。
実際のサイズ感
結構大きく、そしてずっしり重たいです。
冬季対応(快適5度程度)の化繊寝袋くらいの存在感があります。
(左がデナリ900、右がモンベルのダウンハガー800#2)
寝袋は圧縮できる

ただし、寝袋は表記上のサイズ(通常の収納状態)より小さくなります。
厳冬期のダウンは大きいので、“コンプレッションバッグ”というアイテムを使い圧縮します。
※大きさが関係ない使い方は不要です。
私はデナリ900にモンベルの「コンプレッションキャップM」を組み合わせて使いました。
圧縮するとこのようなサイズ感になります。
少し横へ膨らみますが、それでも長さが3分の2程度に縮まりました。積載量が限られる場合、コンプレッションバッグは必須になるかなと思います。
FP(フィルパワー)とは?
この圧縮率に関わるのが「FP(フィルパワー)」の違いです。
デナリ900は“720FP”であるため、より高級な寝袋には圧縮率も含め劣ります。
FPとは…
ダウンの品質は、「フィルパワー(FP)」という単位で表示されます。
ダウンが持つ「かさ高さ」を数値に表したもので、数値が高いほど高品質とされます。一般的には550~700FPが良質ダウンとされていますが、モンベルの「EXダウン」は800~1000FPを実現しています。
わずかな重量で極めて高い保温力を持つことができるため、同じ暖かさのダウンジャケットを作ろうとした場合でも、極めて軽量な製品を生み出すことが可能です。
引用:モンベル
フィルパワーが高いダウンほど軽く、高い保温力を持ちます。それに加えて圧縮率が高いのと、寝袋を広げた際の復元も早い。

なので、例えばデナリ900よりもグレードの高い寝袋を見た時、「(表記上の)収納サイズはあんまり変わらないのね?変わるのは重さだけ?」と感じるかもしれませんが、実際は違います。
高級な寝袋(=FPが高い)ほど圧縮できるため、実際の収納サイズはよりコンパクトになるのです。
実際に使ってみた感想【各温度による感じ方】
デナリ900を実際に使ってみた感想を述べます。各温度帯でどう感じたか?

使用してみた感じ「-15度前後」が快適温度だと感じました。
着込んだりすることで、スペック通りリミット温度-25度まで使えると思います。
自分は冬山登山で使用したことはありませんが、少なくとも冬季の北海道レベルの環境で使うにはバッチリの寝袋ですね。
厳冬期の車中泊は車内も結構冷えるとYouTubeで見たことがあるので、ヌクヌクと過ごしたい方にはおすすめできます。
購入時の注意点

使ってみて感じた注意点は「寝袋は、行き過ぎた“大”は“小”を兼ねないんだ!」ということ。
つまり、それなりに寒い環境じゃないと暑すぎて寝れないので注意です。
デナリ900を購入するなら、「-5度~-20度」になるような環境が望ましいです。
例えば日によっては最低気温が0度付近までしか落ちないような環境では、別の寝袋を購入した方がいいですね。0度とか、-5度付近が快適温度の寝袋を選んだ方が様々なシーンで使いやすいと思います。
自分は今回年越しの宗谷岬を終えましたが、デナリ900は私の住む愛知県では使う機会が全くないのでどうしようかと悩んでいます(笑)
キャンプは好きでよく行くのですが、厳冬期の長野のキャンプ場でさえ「-10度いくか?」くらいの気温にしかなりません。愛知県や静岡の平野部にあるキャンプ場なら、冬季でも-5度いけばすごく寒いくらいでしょう。
つまり、一部寒い地域を除いた本州で使おうと思っているなら、デナリ900までは不要です。
本州の少し寒い場所でキャンプするなら、例えば同じイスカの「ニルギリEX」の方が絶対に使いやすいです。しっかり包まって寝れます。適温です。リミット-15度もあれば、本州でのキャンプならよっぽど耐えれます。
あるいはモンベルの「ダウンハガー800 #1」程度のシュラフがいいでしょう。

そのくらい「デナリ900」は暖かいシュラフです。
購入を検討している場合は、必ず使用環境の想定温度を調べてからがいいでしょう。冬季の北海道(-10~-20度想定)に行くならメッチャおすすめです。
【余談】Amazonのレビューにある“獣臭”について
私は購入する際にAmazonのレビューを参考にしたのですが、「獣臭がする!」というコメントが多々あり気になっていました。
結論、特に気になる臭いはなかったので大丈夫でした。

この点について、ショップで購入する際に店長にも聞いてみたんですね。
「イスカの寝袋って獣臭がした経験とかあります?なんかレビューで見かけて…」と。
返答はこうでした。
だから気にしなくていいと思います。少なくとも自分は感じなかったですし。もちろん「完全に無臭」ではないのは理解の上です。
モンベルのダウンハガーも使っていますが、同じようなニオイはするものですよ。
ダックダウンとグースダウン
一応説明を入れておくと、デナリ900は「ダックダウン」を使用しています。
イスカの場合、より高級な「グースダウン」を使用しているのは最上級のエアプラスだけですね。
ダックダウンの方が特性上ニオイやすいので、心配な方はグースダウンの寝袋を買った方がいいかなと思います。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【イスカ ダウンプラスデナリ900 使用後レビュー】
- -5度では「暑い」ので、サイドジッパーを全開にして寝たほど。
- -10度では、薄着で寝て、ジッパーを少し開いて寝ました。完全に包まると暑すぎる。
- -15度くらいが快適温度だと感じた。薄着で心地よくポカポカ。
- -20度でも体は寒くないかった。(ダウン着用)ただ足先が冷えたので、ダウンシューズを併用した。
あらためて「-15度前後」が快適温度です。-10度より寒い環境下でちょうどいい暖かさになります。
バッチリ当てはまっているのであれば、コスパの良い寝袋だと言えるでしょう。
-20度までの環境で使ってみた感想
一度「+5度」の環境で使用しましたが、暑すぎて掛け布団のようにしないと無理でした。0度以上の気温で使える寝袋ではないですね。
※なお、就寝時の大まかな状況は下記の通り。