今自分が乗っているクロスバイクは機械式(ワイヤー式)ディスクなんだけど、これを「油圧ディスク」に変えたいなあーと思ってる。
カスタムするにはどのパーツの交換が必要で、だいたいどのくらいの費用が掛かるのかなあ?
高すぎたら諦めるしかないからね…(笑)
ザックリ教えて貰えると嬉しい!
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- クロスバイクを「機械式→油圧ディスク」にカスタムする方法
- カスタムに最低限必要なパーツと、目安費用
- それほど油圧ディスク化に魅力はあるか?
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します!
油圧ディスクは軽い力でグッと効くのでオススメです。
アップグレードしてみてはいかがでしょうか?
クロスバイクの「油圧ディスクブレーキ化」に必要なパーツと費用
結論からいうと、クロスバイクの油圧ディスク化に必要なパーツと費用は以下の通りになります。
※なお、交換パーツはシマノのMT200シリーズ(これで十分)で見積もっています。
大体こんな感じ。実は「パーツ代」ってそう高くは無いんですよね。
しかし作業に時間がかかるので、その分工賃が高くなってしまいます。
あくまでパーツ代金は定価計算なのと、作業工賃はお店によってまちまちなので、参考程度にお考えください。
なお、上記の見積もり代金の想定は…
- ブレーキ、シフトレバー非一体型
- ローターはそのまま流用できる状態(互換性あり)
- ポストマウント台座
を想定しています。
順に詳しく解説します。
ブレーキレバー:BL-MT200 左右 - 約2000円
ブレーキレバーは左右で定価およそ2000円。
モデルの違う「BL-MT201」の方が値段が高いですが、こっちはレバーがアルミです。
200はレバーがスチールです。その違い。
なお、想定は「シフト、ブレーキレバー非一体型」です。
もし元々のレバーが“一体型”であれば、別途分離したシフトレバーを買い足す必要があります。
ブレーキキャリパー本体:BR-MT200 前後 - 約2700円
使用するキャリパーはBR-MT200。
- フロントリア兼用
- ポストマウントタイプ
- パッドタイプはワイド(=互換ローターもワイド)
となっています。
クロスバイクの中にはブレーキ台座が「ポストマウント」ではない場合もあります。
インターナショナルAならアダプターをかました上でポストマウントにするのが一般的。上記のキャリパーが使えます。
もしフラットマウントなら「BR-UR300」というキャリパーを使うのがオススメ。
先ほど紹介したブレーキレバーと互換があります。
BR-MT200に比べててちょっと費用はかさみますね。
なお、「ブレーキ台座の種類が分からない」という方は、こちらの記事を見て理解しましょう。
ブレーキホース:SM-BH59-JK-SS(一式) – 約5000円
BL-MT200とBR-MT200(BR-UR300)の組み合わせに使うホースは「SM-BH59-JK-SS(MTB)」です。
上記写真にあるものが全て付いてきます。
“ROAD”の方は内容物が異なりますので注意しましょう。
一応、「レバー – キャリパー – ホース」の互換表です。
作業工賃:~15000円ほど
作業工賃はお店によってまちまちです。
相場は1-1.5万円くらいかなとおもいます。(オイル代込みで)
ブリーディング作業が必要になるので、機械式に比べて作業に手間が掛かるんですよね。
ゆえにちょとと割高です。
作業中はピットを占領するので、作業に取り掛かるのも時間がかかるのではないかと予想します。
早くて当日、場合によっては数日かかるかもですね。
余裕をもって修理(パーツ交換)に出すと良いでしょう。
【補足】ローターの互換性
今回の見積もりには「ローター交換」は組み込んでいません。
元々付いていたローターがそのまま流用できるケースを想定したからです。
もし互換性が無く交換が必要なら(あるいは新しく買い揃えるなら)、安いのでいうと以下のローターがいいでしょう。
なお、他にも互換性のあるローターはあります。
MT200(ポストマウント)とUR300(フラットマウント)で使えるローターは共通です。
気になる方は、以下の互換表の黄色で囲った部分のローターが使えます。
油圧ディスクのブリーディング、自分でできる?
油圧化に伴う作業は自分でやろうと思ってるけど、初心者でもできるものかな?
もしできるなら、工賃分が浮くから安いね!
中にはこうお考えの方もいるでしょう。
確かに油圧ディスク化に伴う工賃は高いですが…
あなたが全くの初心者なら、作業を自分でやるのはオススメしませんね。きっと完遂できないからです。
作業にコツが必要な箇所が多く、複雑で難しいからです。
それに加えて、ブリーディング作業をするためには色々な器具(ブリーディングキット、オイル)が必要になります。
頻繁に自分でその作業をするなら買ってもいいですが、1回使うだけなら工具を買う方が高くつきます。
ですので、たいていの方は基本的にお店に任せるのがよいでしょう。
ぶっちゃけ「油圧ディスク化」って魅力的?
油圧化するためのカスタム費用は安くありません。
ぶっちゃけ、「その費用を掛けてまでカスタムするべきか?」を悩む方もいるでしょう。
私の意見を伝えますので、よければ参考にどうぞ。
私は油圧ディスクはとても魅力的だと思いますし、もし自分が街乗り、サイクリングでクロスバイクを使うなら油圧一択です。
やはり引きの軽さ、制動力の強さが機械式とは大きな差がありますからね。
ただ、機械式のクロスバイクを買ったばかりならすぐに「油圧化」はしませんかね。
やっぱりカスタム費用が高いからです。
それなら元々油圧の完成車を買っておいた方が良かったはず…。
もし油圧化するなら、(元々の)機械式ディスクのワイヤーなどが劣化してきたタイミング…つまり「どのみち修理費用が必要になるタイミング」で油圧化しますね。
そうすれば、カスタムに掛かる費用もお得に感じるでしょう。
どのみち必要な費用だったのですから。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【クロスバイクの「油圧ディスクブレーキ化」に必要なパーツと費用】
- ブレーキレバー:BL-MT200 左右 - 約2000円
- ブレーキキャリパー本体:BR-MT200 前後 - 約2700円
- ブレーキホース:SM-BH59-JK-SS(一式) – 約5000円
- 作業工賃:~15000円ほど
→合計 約2~2.5万円
もしカスタムするなら、どうせなら機械式が劣化してきたタイミングがオススメ。
- 交換作業はお店に任せるのが無難。初心者がいきなりやるには難しい。
というわけで、以上です!
よければカスタムの参考にしてみて下さい。ご覧いただきありがとうございました。