センターロック式のディスクローターを外したいのだけれど、どんな工具を使えばよいのだろう?
モノによって使う工具の種類が変わったりもするのかなあ?
簡潔に教えて貰えると嬉しい!
こんな方にオススメの記事です。
【この記事で分かること】
- センターロック式ディスクローターの着脱工具
- 内セレーションと外セレーションの意味
- AFS式センターロックの存在について
自転車ショップでメカニックとして働く私が解説します!
【シマノ】センターロック式ディスクローターの着脱工具は?
結論から言うと、センターロック式ローターを着脱する工具は2種類あります。
ロックリングの種類によって、使う工具が異なります。
内セレーションの工具はいわゆる「スプロケの工具」で、外セレーションは「ホローテック2用BB工具」です。
普段から自転車イジりをする方なら、元々持っていた という方も多いのではと思います。
順に解説していきます。
【用語解説】内スプラインと外スプライン
まず理解すべきは「内スプライン(セレーション)」と「外スプライン(セレーション)」について。
内・外が何を意味するかというと、「工具を掛けるギザギザがロックリング内側にあるか、外側にあるか」の違いですね。
例えば↓のロックリングは、内側にギザギザがありますよね。
なので「内セレーション」といいます。
↓反対に、外側にギザギザがあるタイプのロックリングは「外セレーション」といいます。
内・外によって使う工具が変わりますから、まずはご自身の自転車を見て、確認して下さい。
内セレーションに使う工具
内側にギザギザのある内セレーションの場合、使用するシマノ純正工具はTL-LR15です。
いわゆるスプロケ工具。
ただし、この工具単体では使えず、「モンキーレンチ」などと組み合わせて使うことになります。
外セレーションに使う工具
外側にギザギザのある外セレーションの場合、使用するシマノ純正工具は「TL-FC36」です。
いわゆるホローテック2用のBB工具ですね。
色々なメーカーから売られているのですが、オススメはシマノ純正。この型式。
なぜなら、モノによってはロックリングに対してうまくはまらないからです。
ローターのある“平面”な場所に対して掛けるので、工具側に少し曲がりがいるんですよね。
TL-FC36は(もちろん)ガッチリハマるのですが、他の工具だと溝に対して全てかからず、力を加えると滑る…ということが経験上ありました。
なので、買うならTL-FC36一択ですね。
【余談】AFS式センターロック(外セレーション)に使う工具
少し余談です。
“センターロック”といっても、フルクラムやカンパニョーロ系に使われる「AFS式センターロック」というのがあります。
シマノのロックリングとは互換性がありません。
ハブ側に雄ネジが、ロックリング側に雌ネジが切ってあります。
シマノの構造とは逆なのがポイント。
ちなみにですが、この「AFS式」であっても、使う工具はTL-FC36でOK。
なので、いかなる場合でも「外セレーションならBB工具」と覚えておけば大丈夫です。
「ロックリングにグリス塗るのか?」問題
またまた余談です。
ロックリングの着脱をする際に、ロックリングのネジ山に対して「グリスは塗った方がいいのか?」と聞かれることがあります。
結論「塗らなくていい」です。
理由は熱でグリスが溶け、ローターに流れ出る恐れ(効かなくなる)があるからです。
知識として知っておくといいでしょう。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【シマノセンターロック式ディスクローターの着脱工具は?】
というわけで、以上です。
ご覧いただきありがとうございました!