
こんにちは、かけるです。
2022年1月21日の本日、ビックリするニュースが耳に入ってきました。
自転車最大手「ジャイアント」が大幅値上げをするそうです。
それについて、速報的に紹介していきますね。
- これから自転車を買おうと思っている人
- なんとなく概要を知りたい人
- 自転車関係の情報に興味がある人
こんな方に参考になると思います。
【本記事で分かること】
- ジャイアントが値上げをするとの発表
- 自転車の値上がりが続いている理由
- 自転車購入時の“納期”について
- 店の在庫が争奪戦になる予想
自転車ショップで働く私がお話しします。
【2022年1月21日】ジャイアントが製品値上げを発表
本日、ジャイアントが大幅値上げを発表しました。
詳細PDFのある公式ページがこちら。
日頃より弊社製品をご愛顧いただき厚く御礼申し上げます。
昨今の世界的なコロナウィルス感染拡大等の影響による、原材料や運送費の高騰および為替変動を受けて、弊社では現状の商品価格を維持することが極めて困難な状況となりました。
つきましては、誠に遺憾ではございますが、2022年2月1日より商品価格の改定をさせていただきます。
引き続き商品の入荷が不安定な点につきましても重ねてお詫び致しますとともに、価格改定につきましても何卒ご理解を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
【対象商品】
2022年モデルGIANT及びLivブランドの完成車、フレームセット【改定価格リスト】
希望小売価格(税込)リストPDF ▶【値上率】
10~20%【改定日】
2022年2月1日(火)
要はジャイアント(及びリブ)の全車種の値上げでして、値上率は10~20%になります。
これはヤバイ…。
具体的な販売金額を見て、私は衝撃を受けました。
マーカーを引いたところが人気車種です。
“コスパ最強”で知られるジャイアントですが、最も手ごろなエントリーロードバイクでも「約10万円→約12万円」になりました。実に約16%の値上げです。非常に高い。
街乗り用のクロスバイクも、もちろん値上げ対象です。
上記クロスバイクは約18%の値上げといったところでしょうか。
7万円も出さないと、買えなくなりました。
既にスポーツバイクに乗っている人は分かると思いますが、スポーツ自転車に必要なのは「車体だけ」ではないですよね。
ポンプやライト、カギなど、他に揃えなければならないものが沢山あります。
ざっくり1~2万円は掛かりますから、クロスバイクを始めるために実際は10万円くらいの予算が必要になるわけです。
「7-8万円あれば、エントリーロードが買える」というイメージは、気づけば大昔の話になりました。
私がロードバイクを買った2014年頃がまさにそう。
それにしても高い。高すぎます。これでは「買いたくても買えない人(買うのをやめる人)」が沢山でてくるよなあと思います。
自転車を始める人が減ってしまい、業界全体が落ち込むのではと心配です。
ジャイアントだけでなく、業界全体が値上げ
もちろん、値上しているのはジャイアントだけではありません。
スポーツ自転車メーカー、一般車(ママチャリ)メーカーのほぼ全てが値上げしています。
例えば、通学自転車でよく使われるブリヂストンも2021年10月に値上げをしたところです。
アルベルトは約6000円上がりました。
そしてちょうど今日も、あるメーカーの営業さんから「今度値上がりするので、また新しいカタログを送りますね」と話を聞いたところです。
…といった感じでして、自転車業界全体の値上げラッシュが止まりません。
値上がりの原因
今回発表したジャイアントのコメントには、こう書いてありましたね。
ちょっと深掘りしつつ、簡潔に解説します。
原材料の高騰
「特にアルミの値上がりが顕著だ」という話を聞いたことがあります。
>>https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-08-31/QYOY80DWX2PW01
「中国による電力不足→発電するために必要なLNGの高騰」
という構図ですかね、アルミを製造する際には多大な電力を消費するので、“電気代”の変動による影響を受けやすいです。
運送費の高騰
自転車は主に海運によるコンテナ輸送です。
私は株式投資をしている関係で知っていたのですが、2021年は海運が絶好調でした。
海運大手三社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)が過去最高益を達成。
その背景は「コンテナ運賃急騰」でありまして…
海運会社にとっては「儲かる」状況ですが、荷物の送り主にとっては「大きな負担」になります。
『海上運賃が高騰しており企業は値上げを・・・・』
よく聞こえてくるこの手のニュースがどれ程すごい社会現象なのかを実感するには、海運業界の決算を見るのが良いですね。
当期利益を過去10年合算しても赤字だったというのも衝撃的ですが、今年で全て一発大逆転です。 pic.twitter.com/app0PqaLPB
— そーなんだ化学 (@bouekidoctor) February 18, 2022
つまり、それを負担するのが自転車メーカーというわけ。
それが“値上げ”という形で製品価格に転嫁されます。
外国為替変動
ジャイアントは台湾メーカーですから、外国為替の影響もあります。
取引をどの通貨でしているかは知りませんが、仮に「台湾ドル/円」の為替レートを見てもこの通りです。
ここ10年で最も“円安”になっていることが分かるでしょう。
例えば、台湾のジャイアントのサイトにある「エスケープ3」という車種で比べてみましょうか。(R3は日本モデルなので無いです)
円安が進むことで相対的に円が弱くなります。
ですから、輸入側である日本は不利になり、より高い値段を払わなければならなくなるのです。
これら3点が自転車業界における値上がりの主な理由ではないでしょうか。
※専門家ではないので、間違ってるかもです。参考程度にどうぞ。
スポーツ自転車の納期が大変なことに

自転車の値上がり、仕方がないか。
ちょっと高いけど、どうしても欲しいから買おうかな!
近々お店に行って注文してくるわ~!
中にはこんな方もいますよね。
これから自転車を買おうと思っている方に残念なお知らせです。
スポーツ自転車の納期が大変なことになってます。コロナが流行り始めた頃からずっとですけど。
(メーカー、車種によってばらつきはありますが)今欲しい自転車を注文したとしても、すぐ手に入らないことが多いです。
半年待ちならまだいい方で、1年後、2年後の納期予定もザラ。もはや意味分からないですよね。
実際、“今”お店に入ってきている自転車は、“去年”注文したモデルだったりします。
忘れた頃にやってくる。そんな状況です。
なので、おそらく在庫争奪戦になるだろうと考えます。
「欲しい自転車を買う」のではなく、「お店にある自転車を買う」という感じ。
もし、自転車を買おうと思っていて、お店に気に入ったものがあるなら、今のうちに買っておくのがオススメです。
売れたら入って来ない可能性もあるし、次回入荷分から大きく値上げするかもしれないからです。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
というわけで、値上げに関する情報をまとめました。
少しでも参考になれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました!